陸自火力戦闘の在り方について
文:ミラー ツイッター
令和3年の年始を迎え、如何お過ごしでしょうか。
昨年はコロナの影響で富士総合火力演習が放送のみの公開となり、実際に見学する機会を得られなかった方は残念だったと思います。
そこで今回は、陸上自衛隊の火力戦闘の在り方に関して、コメント欄の方々と考えていければと思います。
その為には、まずは前提条件が必要になりますので、簡単にではありますが、書いてみたいと思います。
1、陸上自衛隊の火力戦闘とは2000年の同時多発テロ以降、対テロ戦争の潮流で市街地戦闘などの歩兵を主体とする局所的戦闘への対応がクローズアップされ、一時的に正規戦闘における野戦の大切さが注視されない時期がありました。陸自もその流れに乗り遅れないよう、市街地戦闘の訓練に重点を2000年代の頭は置いていたと思います。しかし、途中から野戦訓練への回帰や火力発揮へ向けた機動戦闘車などの装備調達への軌道修正が行われました。これは、市街地において重装備も役に立つというのもありますが、それ以上に次に対峙する相手が見えてきたのと、人口面の問題を他で補う必要性に気が付いたからと考えています。そもそも、陸上自衛隊は発足当時から求められた戦力を保有しているとは言い難い組織でした。
警察予備隊創設を求めた当時朝鮮戦争で国連軍の中でも要職にあったマッカーサー元帥の求めていた重戦車などは与えられませんでしたが、米陸軍の師団に準拠した、強力な装備を持つ装備は与えられました。
問題はその数で、当初4個師団相当の戦力が与えられました。これは、マッカーサーが朝鮮戦争を遂行しつつ、ソ連が万が一日本に対して着上陸をした場合の最低限の自衛戦力として、またGHQより再軍備構想を考えるように言われていた日本陸軍元参謀本部作戦部長服部大佐の構想した「国防軍案」より最終的には15個師団相当の陸上戦力を目指すものの、まず訓練の必要性から4個師団分の編成を提示していたのが発端でした。この時の15個師団編制を目指すという内容は、服部大佐らのグループが吉田茂総理らによって文民主体の統制へと変えられてからも縛り続ける事となります。これは朝鮮戦争当時のソ連軍を基準として考えられた戦力でしたが、後の時代になっても大きく変更を加える事なく、相手戦力との対比なく継続されたのです。特に、戦車や火砲の定数化は、後々まで尾を引く規定となりました。これ以降、陸海空自衛隊は定数の増加が当初目標を満たすまでは続けられましたが、冷戦も中ごろとなると横ばいになり始め、戦車で言うなら1976年の1200両体制をピークに減少の傾向をたどりました。これは陸自においては火砲や人員も同様で、1個師団あたりの人員数も当初1万7000人の米軍と同等の編成が基準でしたが、今では定数1万人を超える師団編制はなくなってしまいました。話が陸自の組織規模の話になってしまいましたが、そんな状態でも陸自の火力は旧日本軍の師団と比較して大きな火力を持っています。理由は、かつての火力不足の反省もありますが、そもそも米軍式の師団編制を基礎とした事で砲火力と機甲戦力の拡充が進んだ事が大きいでしょう。陸自は本土防衛を主旨とし、野戦を中心とする為に火力を重視した戦闘が考えられ、富士総合火力演習などで見ることができます。野戦では火砲による火力発揮が効果を特に発揮する為、冷戦中は105mmりゅう弾砲が、冷戦後は120mm重迫撃砲が方面隊あたりで見ると相当数配備されています。甲師団編制の部隊で、冷戦中は105mmりゅう弾砲32門、冷戦後120mm重迫撃砲は完全に定数を満たすなら最大で48門の火力を発揮できます。これに加えて155mm以上の重砲が方面隊などに配備されており、狭い国土の中ではそれなりの火力密度があるでしょう。戦車などの火力や、歩兵の傾向する無反動砲や機関銃火力も向上している事も考慮する必要があります。ただし、それでも対抗すべきソ連や中国に対して目標とする国土防衛の基準に届いていたかは議論が必要です。特に、昨今の動的防衛への移行は火力戦闘の方法を大きく変えつつあります。重砲を含めた火力削減が進む一方で、長距離ミサイルによる遠方への打撃能力、戦略機動の発揮による同一戦力を用いた火力打撃力の広範囲での活用が期待されるようになったのです。これは、今までは方面隊ごとに敵を抑え込める火力を持つ指針から、全国の部隊が必要な場所へ行き、都度対処を行うという戦い方になる事を示します。同時多方面への対処は出来なくなりますが、最低限度の戦力まで抑え込めるのは、平時には魅力的な要素です。また、人口の減少に伴うそもそもの人材不足への回答ともなるでしょう。こちらは後程詳細に話を書いてみようと思います。2、敵対するであろう戦力冷戦の最中に誕生した自衛隊の当初の敵はソ連極東軍であったのは間違いないでしょう。最大でも数個旅団程度しか上陸する能力がないと分かったのは、冷戦終結後の話で、それまでは朝鮮戦争時に米参謀本部が想定した、10個師団と1個空挺師団による攻撃を想定していたと考えられます。ここで問題となるのは、ソ連軍を単独で迎撃することより米軍や直接攻撃を受けた方面隊以外からの増援を受ける前提で、遅滞を主目的としていた様にみれる事でしょう。他方面や同盟国からの増援を前提とするのは現在の動的防衛に近いものもありますが、最大の違いは各方面隊が敵上陸を受け止めてから対処する流れになっていた事でしょう。冷戦も集結すると、しばらくの脅威はテロリスト集団といった非正規戦力による国内での武力動乱などになりましたが、すぐに次の脅威が現れます。中国は台湾に対する武力解決を図る一方で、軍隊の近代化を急速に進めて参りました。今では米軍と太平洋の覇権を競うほどになったのです。加えて尖閣諸島などの島嶼を目標とした中国軍の行動は、自衛隊に島嶼防衛への対応を求めました。台湾有事に向けて増強されてきた中国軍の揚陸戦力も数個旅団程度の陸上戦力を展開可能で、ソ連対策に北海道や東北に重点を置いてきた陸自にとっては新しい姿への改編を求められるものでした。加えてロシアの脅威も完全になくなってはおらず、引き続き重戦力の必要性も求められています。陸上自衛隊は島嶼部における立体的な戦闘・北部における火力戦闘・市街地における対テロ戦闘を求められる時代になったのです。3、動的防衛以降の陸自火力戦闘とは現在、陸自が直面している動的防衛体制における火力戦闘は非常に広域における対応が必要になっていきます。大きく分けて陸自が想定する火力戦闘は2種類あると考えられます。一つは北部などの対ロシアを想定した旧来型の火力戦闘です。こちらは引き続き配備される重火器や戦車を活用しつつ、後程話します長射程ミサイルによる本土などからの火力支援が必要になってきます。普通科部隊もIFVやAPCを活用した装甲車両による戦場機動を行い、火力戦闘の戦果拡張や防衛戦における戦線維持を行うでしょう。ただ従来と異なるのは、有事に際して敵が揚陸するとされる地点へ戦略機動力を生かして駆けつける機動編制の部隊と重装備を用いてこれを撃退する戦力に分かれつつあるのが現代の特徴だと考えています。16式機動戦闘車などは新しい姿への変革を象徴する存在でしょう。大きく変わる事が考えられるのは島嶼防衛です。こちらでは戦闘ヘリなどによる火力支援はもちろんですが、火砲などの火力の空中機動と射程を生かした長距離ミサイルによる広域への火力発揮が重視されるようになると考えられます。島嶼防衛用の名目から対艦ミサイルの一層の長射程化と対地攻撃能力の取得がその一環です。加えて、島嶼防衛では対艦戦闘により敵戦力を削減する機会がより重要となります。揚陸後は狭い島嶼の中で大火力により敵を排除するのは難しいですが、広い洋上であれば目標選定も含めて大きな火力をぶつけやすいからです。最も、揚陸された後の火力戦闘も想定する必要があり、そこで活躍するのが空中機動が可能な120mm重迫撃砲といった軽量な重火器です。装甲戦力も16式機動戦闘車やヘリでも戦略機動出来る軽装甲機動車といった戦力が大切になっていきます。普通科部隊の火力充実もより必要となっていく事でしょう。水陸機動団への60mm迫撃砲の配備や84mm無反動砲の軽量型配備はその皮切りとなると考えています。以上、久々の記述の為、短く詰めも甘い箇所が多い内容ではありますが、コメント欄で書き込み頂ける方の知識も交えつつ、陸上自衛隊の火力戦闘に関して考えていければと思います。本年も何卒お願い致します。
コメント
さすがにコブラは古すぎる気がしますし、かといって全く導入せずUHの重武装化といずも型からの35BのCASで対抗するのもどうかなと思うのですが、そこらへん皆さんはどうお考えですか?
個人的には個人で運用できるサイズのドローンにグレネードランチャーポン付けして短距離の火力制圧とかやらないのかなと思ったり。中東やウクライナあたりで実積あると聞きましたがこっそり自衛隊も研究してるんでしょうか?
今、陸自では十年後を目途とした新しい戦い方を研究しています
具体的な内容は言えませんが、従来の索敵手段に加え、ESやUAVを活用したターゲティングによる「敵の組織的戦闘力発揮を阻害する戦い方」が従来の「敵の戦力を撃滅する戦い方」である攻撃と防御に追加される見通しです
そのために、各部隊毎に必要となるUAVの性能の検討・研究もなされています
私見ですが、この新しい戦い方においては特科火力は勿論、航空火力が重要になると見込まれ、ロイタリング兵器(所謂徘徊型自爆UAV)は電子戦環境を考えると運用局名の制約が大きいと思われ、今後AH-1の後継機種の選定が本格化すると予想しています
戦車の代替品などではなく、あくまで戦車の運用自由度を上げるためのAFVというのは論ずるまででもないことですが、その運用について、開発当初の構想は旧軍の「捜索連隊」に相当する部隊が存在しないことからスタートしています
演習において、偵察隊がスルスルと敵の背後に浸透して敵状を解明できる前提で想定が進む事例が多く、しかし現実はそんなことは不可能、故に、一定の火力と装甲をもって敵の前衛を駆逐しつつ敵陣の解明を図る捜索連隊の必要性が語られていたところ、戦車定数の削減に伴い戦車の任務の一部を代替可能な車両の必要性が生まれ、機動戦闘車として結実することとなったのです
つまり、機動連隊における機動戦闘車隊とそれ以外の偵察戦闘大隊では微妙に運用が変わってくる可能性があるのです
昨今の状況見るとアパッチを早期退役した上でAH−1Zを40機前後導入するんじゃないかねえ
それか既存の64DをEにアップデートした上でスキャンイーグルを始めとした無人機と連携させて使うぐらいか
去年のヤキマトレーニングセンターで米軍の牽引砲部隊が演習で壊滅して、その敵砲兵を99式自走榴弾砲が撃破した話はTwitterで見たな。
3000門あったってそれらが牽引砲ならカウンターで溶けるようにすり潰されるのが現代戦。
なら自走化されて生き残れる300門の方がいい。
96マルチは6両で構成されているがそれを簡素化して3両での運用が考えられている
96マルチは6両編成の為機動性が少なく迎え撃つ装備としての即面が強い
後継でも例にもれず、対戦車ミサイルではあるんだがエアクッション艇や水陸両用車への対処。水際防御が前面に出ていて対艦攻撃なら12式が既にある中独特な立ち位置となっている
また動的防御という意味では1両で完結している中多がより適している
しかし既に10㎞超ある射程が大幅に延長された本装備で複数目標に同時攻撃した際の対戦車火力は強力であり、また数も96マルチで37セットと案外馬鹿にならない数だ
本装備の登場が陸の火力増強に大きなプラスとなることを期待したい
長距離火力が大砲から航空機、ミサイルに転移したのは砲弾の命中率が低かった事が原因だが、現在ではそれを覆すだけの誘導技術がある
時代は再び、航空機、ミサイルから大砲へと変化しつつある
次の問題はドローンのような小型兵器の大群、これは大型兵器では防御不可能だ。中国からのコンテナは通常貿易や、近海の貿易を装った通常船舶に紛れて日本にこれを投入し、奇襲攻撃を仕掛ける事ができる。
これが想像外だと旧式騎兵軍隊vs機甲師団+航空機のような一方的な状況が作られる可能性がある。
ドローンを大量に作れる国が隣にある時は、大量のドローンを駆逐できる抑止力を展開する必要がある。
自衛隊は各国で発生している紛争や戦争を観察しているはずなのでドローンについてはその脅威を理解している事だろうが、
さて、日本政府にこの問題に取り組む気概はあるのか?そこが問題だ。
日本の信用可能な政党の中には、意見を容易に書き込めるフォームを用意しているところがあるので、そこでの世論が大きくなる事を期待したい。
噂やけどロシアの新型S-400 辺りだと着地中のヘリの全高程度の最低射撃高度を持つため
今後はヘリが浮き上がった瞬間に味噌飛んでくるとの想定が出てしまったのが
アパッチ購入中止の真相との与太話が有るとかなんとか……
地形に隠れる手もあるだろけど少なくとも攻撃ヘリ万能論は消えたようで
万能論は消えたにせよ不必要かと言われたらそうでもないからなあ(他国見ながら
規模は縮小されるけど何かしらのヘリは入れざるを得ないと思う
逆にS400が対ステルス能力を持ってる可能性からFARAに防空制圧能力を期待してる見たいな記事を見た事があるですわ。
陸自はもう実験したよ
EAで効果があったとさ
だが、攻撃ヘリ不要論も否定されている
結局、万能兵器などあり得ないのは当たり前以前の話
万能兵器でなけりゃ不要なんてのはナンセンス
でしょう?
※10
Rosoboronexportのサイト(http://roe.ru/eng/catalog/air-defence-systems/air-defense-systems-and-mounts/s-400-triumf/)だと最低射高が10メートルとなってるけど、最大射程や最大射高と同じように条件次第でその高度の空中目標と交戦は可能という話のようなだけなような気がするワニ(ミサイルが飛翔中の目標情報のアップデートやレーダー見通し線にドップラーシグネチャ云々といった話は面倒なのでしないワニ)。
中多はただでさえチート誘導弾の噂があるのに対空戦闘まで出来るとか・・・。
誘導方式を考えるとさもありなん
高機動目標は無理だろうけど、低空低速の目標なら狙えるでしょうね
当たるかは別として
(今までも真面目にやってないと思うけど。)
仮に中多でちょっとした対空戦闘出来るならエスコンの万能ミサイルの地上配備型みたいな感じなんだろな
01とかも含めて原理的には可能なのはわかってますけど、自衛隊で、こうして訓練課目としてあると言うのが重要な所だと思います。それなりに実用性があると言う意味ですし。
独立したシステムでっ少人数で使う装備で、対戦車は勿論無警戒に飛んでる低速目標堕とせるとか相当なもん
これの射程延長版とか出来たら手が付けられんぞ
なんだったら海にもサブウェポンで欲しい位だわ
そこまで万能なもんじゃないと思うけどね
戦場で無警戒に飛ぶ低速目標の具体例って何?
地上目標への命中率の話も距離によって変わるのに航空目標相手に本当に当たるの?
回避運動しない目標相手なら当たるかもしれないけど、そんな敵の迂闊さを前提にするのはナンセンスでしょう?
この話はできなくはない程度の話で、積極的にやるようなことではない、せいぜい苦肉の策として交通安全の御守りよりはマシということでしょ
俺が確実に当たるとか戦闘機にもあたるとか主張してるならわかるけど極端に捉えすぎ君
ただの対戦車装備でそれが可能かもしれない時点で相当にプレッシャーがあるってお話
短SAM中SAM以外にも中多も対空で一定の効果があるなら対空に向けるリソースが増えるじゃない
>>短SAM中SAM以外にも中多も対空で一定の効果があるなら対空に向けるリソースが増えるじゃない
それが過大な期待だと言っているんですよ
狙える、撃てる、当たれば落とせるというだけなら戦車砲でもできる
けど、それをして「対空に向けるリソースが増える」とは誰も言わない
要するに私の主張は中多による対空戦闘はそのレベルだということですよ
つまりは例をあげたらホバリングしてるヘリはまぁ停止目標も同然だし火砲でも当たる
中多もそれくらいという解釈ね
そのレベルならそもそも訓練しないと思うけどね個人的には
個人的には0が1でなくても0.5、0.1になるならリソースが増えると考えるが
ここからは言葉の解釈を延々に繰り返すだけになるからやめるか
原理的に可能であることと実戦で有用かは別物だし、何もないよりマシとはいえそれを前提とするようなものではない
ATMはATM、たとえ油断したヘリを狙えるとしても、素直にPSAMを配備した方がいいことに変わりはないわけですからね
これ以上は水掛け論だからやめにするということには同意です
1.13個防衛単位と1個機動単位はいるか?ペントミック師団編制を参考とした編制でよいのか?
2.山岳に囲まれた隘路での戦闘になることから、中・長距離火力での敵の撃破を重点としたとする考え方は軍事的に妥当か?
3.1.2.はどちらが先なのか。政治的妥協の産物か、合理性が見出しうるか。
これは変える必要はなく、CI4もEWも無人機もこれを強化する方法で進んでいると思います。火力調整所などまさにそうだと思います。
装備としてはやはり中長距離火力が今後の重点になると思います。誘導砲弾としてのMPMS、戦略兵器として注目されていますが離島防衛用高速滑空弾やマルチEFP弾頭はMLRSを代替するものとしても考えられます。
でも昨今は陸だろうが海だろうが関係なく立体的な3D投影図みたいな物が欲しくなる位には複雑化してる感ある。
保有する兵器の運用手法だけ見ても正直RTSシムやりながら考えたいレベル。
ちょいと思うのは山がちの日本で何百kmもある射程を活かせる場面なんてあるんかね?
中継機なんて絶対に味方のSAMが狙うだろうし、理由は普通にBMDの本格導入と2003年以降2012年まで一貫して減らされ続けた防衛予算の絡みが理由じゃないかなぁ。
UH-60JAの導入数も2007年に0機になった一方で2006年にSM-3とPAC-3の導入を決定してるしそこらへんある程度リンクしてると思う。
2点ほど認識の誤りがあるので指摘させていただきますと
>>山岳に囲まれた隘路での戦闘
図上演習の話ですが、従来の攻撃と防御においては、戦闘地域は平地が主体で彼我共に防御側が隘路を背にした内線作戦となることが多く隘路での戦闘は無いとは言いませんが、それを主体としてはいないのです
>>中・長距離火力での敵の撃破を重点とした
新しい戦い方(※3参照)においては中・長距離火力と航空火力の発揮(とそのためのISTAR)が重要になりますが、重点は「敵の撃破」ではなく、「HPTへの打撃」でありそれによる「組織的戦闘力発揮の阻害による無力化」になります
そんな事のための普通科教導隊とかなんじゃないかなと思ったり。
あとは貴方が機甲師団の定義をどう定めてるかは分かりませぬが、日本の機甲師団は第7師団のみで、他の北海道の師団・旅団は幾分変化はあれど今までの師旅団の運用ノウハウが継続されるとは思いますよ。
ありがとうございます。
・隘路間にある、あくまで平野での戦闘ということですね。理解しました。
・撃破ではなく、突撃力の破砕という理解の範疇でよいのでしょうか。
「組織的戦闘力発揮の阻害による無力化」
違いますね、もう少し有機的なものですね。組織たりえるアセット自体の破壊、並びにそのつながりを妨害することで、機能発揮を阻害するということですか。
指揮統制機能などのHPT(high payoff target)を撃破することで、組織的戦闘力、つまり上級部隊からの指揮統制や部隊間の連携を阻害することによる無力化、あるいは最終的には各個撃破ということです
ただし、これはまだ研究中のものであり、数年後には変わっている可能性があります
ありがとうございます。
攻撃ヘリはもとより万能ではないですが、さりとて攻撃ヘリの代替が現状あるかというと
そうもいかないですし。
航空機は対空時間が限定されすぎ、ドローンは無人であるがゆえの判断の問題。
敵対空ミサイルに対しては多手段で事前に対空ミサイルを制圧等するといった戦術的配慮の上での運用になるだけでしょう。
そのあたり戦車もそうですが万能の兵器など所詮は存在しないし、どの兵器も戦術上の1ピースということではないかと。
おそらく射程を延伸したら、誘導できなくなると思われ。
35さんが書かれている敵戦闘組織も破壊概ね敵部隊撃破となるのが戦闘な訳で。
戦闘部隊の無力化からの掃討戦もしくは前進機動が現代戦かなと。
それと火力は大事ですが、機動もお忘れなく。戦闘は火力と機動という両輪で推進されますので。
JMUからはおおすみ型の後継艦と思われる強襲揚陸艦のポンチ絵は出てるからおおすみ型と同じく3隻建造して普段の輸送任務は陸自の輸送艦に任せるんじゃないかねえ
https://i.imgur.com/mKos4YV.jpg
機動については、火点の頻繁な移動とか、徒歩の槍より騎馬の槍の方が強い位のイメージしかなく、よくわかりません。多分もっと複雑なんだと思いますが。
書いたこととしては、中長距離火力を重点としていくことは記事と同意見ですが、冗長性の問題から陸の有人航空攻撃機は難しい課題だと思います。一番高価な装備は人員です。全くF-35Bのような戦闘機で代替するという議論もあり得るのではないかと思っています。
後、一番興味があるのは、記事中1.です。以前松村劭氏が独立警備連隊と機動師団を分けた編制を書かれていたのを思い出しました。そういうことではないかもしれませんが。
長文かつ連投失礼しました。
ロシアがクリミヤでやった、訳分からん様にして目的果たしたり、
アゼルバイジャンがナゴルノカラバフでやったようなUAVの利用とか、
戦訓は色々あるからねぇ
艦隊では航空機のCAPー艦隊防空ミサイルー個艦防空ミサイルー近接防空火器と射程と特性で、敵航空部隊あるいは対艦ミサイルの数を削ぎ落していく戦術を採っているわkですが、陸戦でも同様なこと考えられるでしょう。
特にソ連式に数を揃えて梯団による無停止攻撃が前提の軍隊に対応する場合には有効な戦術と思います。
実はこれをもっと前向きに(ソ連軍の無停止攻撃の裏をかいたのが)エア・ランド・バトルだったといえるのですが。
ソ連軍第一梯団の突進を破砕している間に、遠距離火砲やMLRSが第二梯団をほぼ同時に叩き、さらに第三梯団やソ連軍遠戦火力をA10や戦術空軍で同時に叩いて、梯団方式の波状攻撃を破砕するというのが米陸軍の腹積もりだったようです。
この辺、面とギャップとか、時間的縦深とか興味深い概念があるのですがオミットします。
2000年代に入ると、ここから機動戦(マニューバー・ウォーフェアー)になって単純な火力勝負から米陸軍・海兵隊は移行します。
そこに至るまでの陸戦の流れは、1918年の英軍のパレスチナ戦線におけるアレンビー攻勢から、WW2のドイツ軍の西方電撃戦を経て現代の機動戦に至る経緯を押さえて理解するのが良いかと。
横からやけどFCS近代化改装した第3世代戦車ならば低空飛行しとるヘリへの射撃は
エイブラムスに対空モードがある程度には一般的らしい
レーザー測距機のみでどこまで行けるかは謎だが参考までに
可能不可能で言えば可能なのだから、相手からすればワンサイドゲームにできないので警戒が必要になる、相手への負担の増加となる
だから対空でも有用
という意見に対し
可能不可能で言えば可能だとしても、積極的に対空戦闘に使おう、対空火力として運用することを前提にしようとはならないでしょう、だから対空火力として当てにするべきではないというのが私の意見
どちらの意見に賛同するか、あるいは別の意見があるかは読んでる貴方次第
しかし、MCVが日本陸軍の捜索連隊的な考えからという話は興味深いです。
どちらかと言うと、威力偵察は近接戦闘車や将来装輪装甲車の偵察型に振られてる印象だったので。
また、機動による敵無力化に関しては、日本の場合は失地の奪回と、東側的な複数の梯団による攻撃に何処まで効くか興味深いです。
記事に述べては居ますが、火力の長距離化による火力そのものの機動もあります。(フィンランドがかつて行った様な方法に近いかもです。)
何はともあれ、引き続き討論を楽しんで頂けましたら幸いです。
>>積極的に対空戦闘に使おう、対空火力として運用することを前提にしよう
これは誰も発言していないのでは無いのでして?
対空運用可能な兵器が増えれば増える程、航空火力というHVTに対する圧力は増えるわけで、それは積極運用するしないに限らず「出来る」という意味だけでその効果を持つと言うことですわよ。
>>対空火力として当てにするべきではない
と言われていますけれど、最終的に当てにしているかどうか、できるかどうか判断するのは敵側で、その場合攻撃できるという可能性は最後まで敵側に付きまとうという話ですわ。
AK-47やRPG-7は対空攻撃「できる」けど本来の教本では積極的運用をなされませんが、ソマリアなどやベトナム戦争での話のように、対空攻撃「できる」という事実は航空作戦の運用に制限をかけているのは実際に見てとれますわよね。
個人的に訓練課目として公開されてるレベルには一定の効果を期待されてると感じますね。
元戦車連隊長等を歴任してる木元 寛明氏の本の中でも現代の戦車なら限定的な状況ではヘリに対して可能とはされてますが、基本的には回避と隠蔽が原則と言ってますし、少なくとも自衛隊で訓練課目としてやってると言う話も無かったと思います。
対戦車ミサイルといえば最近アメリカ軍もIM-SHORAD(初期機動短距離防空)システムでミリ波シーカータイプのヘルファイアを対空用に乗せてるみたいな話もありましたね。
それこそ今問題の小型、中型無人機は基本的にヘリより遅くて回避や妨害もして来ないのでその辺にはそれなりに効果があるのかもしれませんね。
21は
>>独立したシステムでっ少人数で使う装備で、対戦車は勿論無警戒に飛んでる低速目標堕とせるとか相当なもん
>>これの射程延長版とか出来たら手が付けられんぞ
と発言している
そんなに便利なものではないし、中多はあくまでATMであって、積極的に対空戦闘に用いるものでもないことは事実
敵から見て一定の脅威となれど、ADCCSとの連接もできないし、する予定もない、自衛手段としての苦肉の策の域を出るものではないという主張は間違いではないと思うけど
中多も「基本的には回避と隠蔽が原則」ですよ
中多の経空脅威への自衛手段とはなれど、端からADCCSとの連接を想定してないシステムだから積極的に防空戦闘をする装備ではないことに変わりはないでしょう
言い方があれですけれど、誰もそこまで期待した感じで話しているとは思わないのですが。たかだか「無警戒に飛んでる低速目標堕とせる」という書き方ですし。
そもそもHVTを落とすことができるという可能性を敵に与えることで圧力をかける以外の何物ではないという認識を皆さんなさってるのではないのでして?
>>敵から見て一定の脅威となれど
それの話では?「無警戒に飛んでる低速目標堕とせる」ぐらいの驚異が常に有ると認識させることでヘリコプターに護衛をつけさせ、戦力を割かせると言うのは十分な効果ですわよ。
わたくし、先程も書いた例のRPGも武装したBHやAHが前に出れば封殺出来ますわ。でも反対に言うと出さなければならない一定の脅威として存在し、戦力の分割を強要している事実に他ならないと思いません?
敵の負担を増加させる効果があるのは認めます
が、防空システムに組み込めるようなものではないし、あくまで自衛手段が無いよりマシという話で、それこそAAAを警戒するAHなんか相手にはできないわけで、そんな装備に対空戦闘を期待するのは間違いだし、そもそも貴重な対戦車火力を対空火力にするなど運用上正しくないということも事実に他ならないでしょう?
話を最初に戻すなら
「これの射程延長版とか出来たら手が付けられん」ような物ではないし、「なんだったら海にもサブウェポンで欲しい」ような万能兵器でもないということですよ
ATMはATM、対空の自衛手段となろうと、あくまで対戦車戦闘で使う物であり、対戦車も対空もこなせるなんて代物ではないということです
勿論、積極的なと言うほどではないと思いますよ。
例えば戦車の対空自衛火器は本来、重機関銃でそれらでは対空射撃の訓練はしますが戦車としての行動は基本的に変わらないです。
携帯SAMですらあくまで自衛用ですし。
ただあくまで対戦車ミサイルが対空自衛火器として重機関銃以上(同じように対空訓練をやってる)の役割が出来るのは普通に凄いなと言う感想なのです。
自衛手段が増えることは良いことですし、相手の負担を増やすことになるのは間違いないでしょうけど
では、実戦で低空低速を無警戒に飛ぶ航空機があるか?となればそんな物はまず無いでしょうから、誘導方式の原理的には可能であれど、実戦環境において活躍する機能たり得るか?となると否定的に考えざるを得ない
つまり、訓練の公開自体が敵への負担増加を目的とした一種のデモンストレーションであり、総火演におけるスラローム射撃やTOT富士と同列のものと捉えるべきものでしょう
機能的に凄いことは認めますが、重機関銃よりはマシという話でしかないと考えています
多分考えている程度は同じだと思うのですが、個人的に普通科連隊の対空自衛能力として、携帯SAM、重機関銃の数やその運用、今までの対戦車小隊の能力から、その重機関銃よりマシと言うのでも割りと凄いと言う感想なのです。
中多自体の飛翔能力からヘリを含めまともな航空目標には無力でしょうが、上でも書いたような無人機対処になら一定の効果はありそうですし、これらは数や運用次第では高射部隊の間隙を抜けてくる可能性も高いですし。
結局、楽観主義と悲観主義の違いということですかね
中多が限定された特定条件下で対空目標に対処できる、それにより敵にコスト増を強いることができる
という事実に対し
楽観主義は
ATMなのに対空目標を狙えることが凄いし、敵にコスト増を強いることができて有用
という意見
悲観主義は
自衛隊の戦う相手はそのコストを支払うことのできる連中ばかり
限定的な特定条件なんて実戦ではまず起こりえず、基本的対処は隠掩蔽なのだから、公開された訓練はデモンストレーションに過ぎない、実戦で対空目標に使えるようなものではない
という意見
ミサイル砲兵にせよ、ロケット砲兵にせよ
その手の火力が増強されると見て間違いないでしょうね
なんせ、火砲定数に含まれないから
野戦特科の生き残る道はそこしかないでしょう
で、ロケット砲兵かミサイル砲兵かとなれば、SSMがメインになりそうなあたりからミサイル砲兵の方が可能性は高そうね
tpNRu8e60さんが>>25で書いた
>そのレベルならそもそも訓練しないと思うけどね個人的には
のように、「できるようにならなければ困るから訓練する」という要素が含まれる訓練なら、
一定の有用性を認める材料になると思います。
なのでどういう趣旨の訓練だったのかという認識を共有すると答えに近づきそうな気がします。
敵にコストを強いるという点で有用なのは疑う余地はない
けれど、実戦で対空目標を撃墜あるいは撃退が可能か?という点ではそれこそ重機関銃による対空戦闘と同程度か多少マシな程度と考えています
中多の運用からして防空網の内側にあるべき装備、中多で撃ち落とせる目標は高射特科が叩き落としているし、高射特科を抜けてくるような敵には対抗できないでしょうから
中多を対空戦闘に使う時点でその部隊にとって詰んだ状況で、その状況の中でする一縷の望みをかけた悪あがきとしては重機関銃よりマシ、たとえ一縷の望みでも諦めるわけにはいかないから、やれるようにしておく必要はある
そういう意味では「できなければ困る」訓練でしょうけど
それ以上に「できると思わせること」が重要な訓練だと考えています
分かりづらい文ですみませんでした。>>68で書いたのは、
A.防空網の補助もできる多機能な兵器
B.対空に関しては非常時の最終手段的な兵器
のどちら(あるいはそれら以外)であるかは、訓練での立ち位置から推測できるのでは、という考えでした。
訓練の中で
>一縷の望みをかけた悪あがきとしては重機関銃よりマシ
な存在として登場したならば実際の能力もBに近いだろうし、
防空網の補助要員として登場したならば実際の能力もAに近いだろう。
という具合に。
「訓練で対空戦闘を行っていた」←この一つの事実に対して、A/Bどちらの立ち位置で訓練に登場したと解釈するかによって、意見の相違が起きているように感じました。
なので、相違の出発点である「訓練での立ち位置」についてが重要なのではないかと考えました。
(「訓練での立ち位置」も、明確な答えが出せるものではありませんが)
職種は違えど中の人として知り得る情報から鑑みてBだろうと考えています
中多は確かに高性能ですし、誘導方式の原理的に対空目標を狙うことは不可能ではないでしょうけれど、防空網の補助に使うにはいろいろと厳しいと考えます
ミサイル本体の性能もそうですし、ADCCSとの連接を前提としないシステムでは防空網に加入させるのは非効率ですから
実際、陸自全体としての防空としては、無いのと同じだと思いますが、
歩兵の立場(あくまで個人)としては、その悪あがきの幅と能力が上がったと言う事実が大きいと言う感想なのです。わ。
言い方は悪いですが
所詮、悪あがきは悪あがき、そんな出番が来る時点で対処できる範疇を超えている公算が大なので、交通安全の御守り握り締めて祈るよりはマシだろうな
というのが私の感想です
「祈るよりマシなら訓練しない」より「祈るよりマシなんだから訓練しとく」ってことでしょう。口はばったいですが、そうあるべきだと思います。
そりゃ訓練しますとも
たとえ詰んだ状態だからって諦めるわけにはいかないんだから
ただ、「コレやる時点でまず助からんだろうなぁ」という訓練だってある
そんな悪あがきじみた内容でもやらなきゃ悪あがきすらできないんだから体に染みつくまでやりますとも
訓練の意味や状況、中多の性能の実態がわからないのでこれ以上は考え方の違いにしかならないでしょうね。
訓練動画のほんの一コマでここまで議論が出来るのもなかなか面白い事だと思います。
職種は違えど中の人としてある程度、世間様より情報を知れる立場からすると
中多の原理的に狙うことはできるだろうけど、実戦での撃墜は無いとは言わないけどあんまり期待できないし、システムの連接の関係で防空網に加入するのも難しい、結局、無いよりマシだけどという感想にしかならんのよ
んで、「無いよりマシ」でもやらないわけにはいかないし
訓練しなきゃ一縷の望みをかけることもできないんだから訓練するしかないでしょう
高射の方ですか?
いいえ、通信です
つまり、システム連接を扱う側です
同期や知り合いはいろんな職種にいるし、時間に余裕のある時は業務システムで部内用のサイトにアクセスしたりしているので、職種跨いでいろんな知識が手に入るんです
だから、十年後を見据えたターゲティングによるHPT打撃による麻痺戦の概要やMCVの開発の発端が捜索連隊構想って話を知っているんですよ
なるほど、自分は普通科の方なので※72で言った通りの感想です。
勿論、他の職種あってこそですが普通科としてとれる自衛手段が増えた事はよろばしい事だったのです。
まーそう言う考え方の人も居るんだな位に聞き流して貰えれば。
そりゃあ、採れる手段が増えるなら、ありがたいことでしょうとも、それは私も同じですよ
けど、私は悲観論者なので、装備を本来用途で使う分には十全に機能発揮すると信じているけど、本来用途から外れる運用には期待してない、加えて知る範囲での知識で考えるから無いよりマシという感想にしかならないんですよ
まぁ、こちらこそこういう考えの人もいるのかと流してもらえれば幸いです
ありがとうございます。意見の詳細を聞けて良かったです。
それなりにミサイルの割合が増えると思う。
政治的に中距離ミサイルが解禁されつつあるしな。
日本がミサイル技術を持っているのは今更の事だが、生産技術の方で色々と進展があるので、前よりも揃えやすくなると思う。
2020年代には新型固体燃料を使ったイプシロンロケットの改良型が登場するので、その技術がミサイル技術へ応用されるだろうな。
それとスレ主は120ミリ重迫撃砲の活躍と書いていたが、おれの主観では81ミリや60ミリ迫撃砲の方がより普及すると思う。
UAVやドローン、コンパウンドヘリコプター等の進化発展で、兵站の方で大きな革新が起きるだろうな。
輸送力で考えれば60ミリや81ミリ迫撃砲等の方が動かしやすいし、それなりの弾数を輸送出来るだろ。
本職の方でしたか。捜索連隊構想がなぜ書き込みにあるのか疑問でしたが。
機動がどうとか遠回しの事を書いたのには捜索連隊構想の絡みもあったのですが。
騎兵(機械化騎兵)を作ろうという意見もあるやに聞きます。
以下は全て私見になりますが
120Mは火砲定数を削減された分の補完としての側面があります
81Mや60Mも普及するでしょうけれど、それ以上に120Mが重視されるだろうと考えます
榴弾砲の代替には大口径迫撃砲の方が威力の面でも射程の面でも向いているでしょうから
また、兵站の省人化・無人化による革新があるとしても、前線という高強度の電子戦環境下でのUAVによる輸送には些か懐疑的にならざるを得ません
むしろ、省人化・無人化はMSR等における輸送車両の無人化の方が現実的ではないでしょうか?
よしんばUAVによる安定した前線への補給が可能になったとして、UAVのペイロードにもよりますが、それによって生じる車両輸送力の余力を120Mの弾薬輸送に割り振れば120Mの弾薬もそれなりに輸送できることになります
私も81Mと120Mは役割が違うのでどちらがどうとも言えないと思います。
輸送車両の無人化は既に各国で試作が始まってますね。
81Mー人力搬送ができるけど威力少な目、ただし煙弾等のつるべ打ちには適してる。
120Mー大威力、長射程、ただし人力搬送はほぼ無理。
こうした特性を踏まえないとどちらがはやるとも言えない気はします。
その重迫の特性から、削減された火砲を補完する(戦車とMCVのような関係)ことが可能と見積もられると考えています
また、空輸可能な大火力装備としての運用できることを鑑みて重迫が重要になると考えます
勿論、ナンバー中隊が自前で運用できる火力として81Mや60Mが重要なことに変わりはありませんが、
現に重迫は即機連、水機、空挺の特科でも運用され、特に今後も増える即機連では火力戦闘を担う主要な装備として扱われることを鑑みると、軽迫の重要性は「変化なし」、火砲が削減された分だけ重迫にその比重が足されると考えます
追記
私はこのように考えますが、いかがでしょうか?
88ですが、貴兄の見方に賛同します。
最も、WW1の頃からある概念ではあるので、防衛より攻撃時でないと活かしきれない概念と考えてはいましたが。
また中多の対空戦闘は可能でしょうし、搭載するミリ波レーダーを活用するのも考えられますが、自衛戦闘の域は出ないでしょう。
コータムの活用方法が拡張していけば別てしょうが、余り細かい内容は保全にも繋がるので注意せねば。
一応俺の根拠(妄想)も書いて置きます。
俺が120M重迫撃砲が普及し辛いと思った理由は、何よりマンパワーの不足なんですよね。
迫撃砲小隊とかも何だかんだと10名程度は軽く必要としますし、無人機の普及によりそれが省力化されて60Mや81Mが増えると見ています。
もちろん無人機が万能だとは思ってもいませんよ。
例えば60M迫撃砲をUAVに載せて空から使い捨て感覚でズンドコ撃ち込むとか、無人ヘリに81Mを載せて輸送し2人程度の歩兵が81Mを設置して撃ち込むなど、不足する兵力を無人機やシステムで補う構想が出て来ると思います。
最近ではこんなのも出て来てますね。
↓
川崎重工、無人コンパウンド・ヘリコプター「K-RACER」の飛行試験に成功
https://drone-journal.impress.co.jp/docs/news/1183228.html
120M重迫撃砲なら16式MCVの車体に搭載すれば、1分隊程度で運用出来るのでは?と妄想します。
整備とかも資格を持たせた民間にある程度させれば、自衛隊の整備兵も減らせると思います。
続く…
それと電子戦環境下の事を危惧されてましたが、楽観はしていませんけど対抗出来る技術も登場しているのですよ。
↓
NECと産総研、宇宙環境での利用に向け、優れた放射線耐性の「NanoBridge(R)」技術を搭載したLSIを開発
https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2017/pr20170307/pr20170307.html
これは既に宇宙空間で実証済みですし、これにFBLとかを使えば後方での輸送程度なら十分だと思います。
だけど120M重迫撃砲の方がより後方から間接攻撃出来ますので、UH-2とかを改造した無人ヘリやベルのNexusなどの空飛ぶ車で輸送すれば良く、輸送力を整備すれば120Mの方が良いでしょうね。
120Mは推進弾を使えば13キロ程度の射程なので、人口10万程度の地方都市ならすっぽりカバー出来るけど、砲弾重量が20キロあるので、それなりの輸送力が必要だと思います。
それと政治的な遅滞戦術や住民?による道路の封鎖とかも想定出来ますから、航空機による輸送が不可欠かと思います。
つまり60Mや81Mの方がより低コストに出来ると思っていましたが、120Mの方がもっと良いのかも……と思い、今グラグラと揺れてます。
(白ヒゲを思い出したw)
新しい戦い方について私見になりますが
以前は縦深火力戦闘と呼ばれていた、どちらかと言うと防勢作戦のイメージが強いものでした
それをブラッシュアップして攻防どちらもできるようにしたのが現在検討中のものという認識です
また、火力戦闘から外れる話になりますが
陸自の野外通信の話になると広多無ばかり名前が上がりますが
広多無は野外通信システム、通称:野通の一部であり、野外通信を構成する要素の一つでしかないことを認識していただければと思います
つまり、広多無の活用と言う方もいますが、広多無だけ機能拡張してもあまり効果的ではないということを知っておいてほしいのです
またしても私見になりますが
マンパワーの不足は懸念される事項ではありますが、如何せん前線、戦闘職種にマンパワーは必要なので無人化・省人化は後方職種を重点(戦闘職種は省人化しないという意味ではありません)に、浮いた人員を戦闘職種に回すということになると思われます
これにより運用人員はある程度は確保できるかと思われます
あとは運用において何を重視するかという話でしょう(私の意見は89です)
重軽問わず迫撃砲や人員を運べるサイズのUAVとなると今度は機材管理の問題、つまり、それは輸送科の物?航空科の物?という予算配分にも関わるため非常に面倒くさい問題が出ると思われます
また、航空科が運用する人員を運べるUAVともなればへリボーンの補佐や負傷者後送等にも使われる可能性があり、機材数に余裕がなければ後方に回す機体が無いという事態も起こり得ると思います
従って、あくまで輸送科機材として扱うならば、輸送UAVは機体規模が限定され、食糧、医療品、一部の弾薬類を運べる程度のサイズ、ペイロードとなり、兵站輸送のメインは無人化・省人化した車両によるコンボイ輸送で、UAVによる輸送は前線での末端輸送となるのではないかと思います
サイズの異なるUAVを各職種に配備するという話なら、それができるなら最良ですが、予算の壁が…
そこまでやるなら、いっそのこと自動装填まで組み込んで、一人が複数の火砲を指揮するぐらいの未来が来てほしいと思いますね
維持管理が大変なことになるとは思いますが
ありがとうございます。
この場合ですと、重点への打撃というよりエアランドバトルの縮小版という気もしなくはないですね。
また、野外通信システムはそれを接続するノード等の環境が整ってこそという認識はあるのですが、その恩恵を出力する端末の扱いがまだしっかり普及しきれてないのかなという印象を受けてる次第です。(座標位置をわざわざ音声無線で伝達したり)
以前の縦深火力戦闘がエアランドバトルの縮小版に近いかなと思います
新しい戦い方は敵の戦力そのものではなく、主として指揮通信機能への打撃になるので、EBOの概念が近いかなと感じます
広多無含めた野通は便利ではあるんですが、如何せん操作が複雑で以前のシステムより習熟に時間がかかること、大量の通信を行う場合に一時的に伝送容量をオーバーすることがあり、一番容量を食わず確実なのが音声であるということが理由ですね
まぁ、広多無も初期はバクやら何やら酷いもんでしたが、今は運用も安定してきましたね
まぁ、多少の不満点はありますが、ソフトウェア無線機である以上は専用設計の無線機と比較するのは酷な話でしょう
麻痺戦がかなり重視されるということですか?
それと機動戦(機略戦)の関連はどうなのでしょうか。
現在研究している最中のものなので、概要レベルでしか把握しておりませんが、
名称はまさしく麻痺戦となっています
私見ばかりで恐縮ですが、
従来の戦い方に追加されるものであり、重視というよりは選択肢が増えるということだと解釈しています
あるいは、研究が進めば、従来の戦い方と組み合わせることで最大効果を発揮するものとして洗練されていくのではないかと考えています
機動については、新しい戦い方はその縦深が従来と比べて大きく、UAVやESがあるとはいえ情報にせよ打撃にせよ、従来のアセットの機動展開は必須となることは間違いなく、その点で、装輪車の展開力は重要となるでしょう
恐らくは最終的には機能麻痺を起こし、情報的にあるいは物理的に分断された敵を従来的な機動戦で各個撃破するという態勢を目指しているのではないかと考えています
102です、ありがとうございます。
これ以上は防秘に触れそうなので質問は控えます。
丁寧に説明して頂きありがとう御座います。
理解出来ました。
>サイズの異なるUAVを各職種に配備するという話なら、それができるなら最良ですが、予算の壁が…
ソースの無い噂話によると、無人機は陳腐化が早いので平時は試作機に留めて研究開発を進め、有事には完成度の高い試作機を大量生産するって話だよ。
パワードスーツとかは歩兵の能力の拡張だけど、無人機は不足する歩兵の補完を考えているそうだから、習熟訓練もそれ程必要としない仕組みになると思います。
続く…
因みに無人機を運用する為の運行管理システムとかは、ある程度出来上がっているんですよね。
↓
はやぶさ
イオンエンジン運用ソフト EP-NAV
http://www.isas.jaxa.jp/docs/PLAINnews/126_contents/126_1.html
あかつき 観測計画運用支援ソフト PC-NAV
https://jpn.nec.com/ad/cosmos/akatsuki/03/index.html
はやぶさ2 地形航法 GCP-NAV
http://blog.livedoor.jp/gozidatuzi/archives/HAYABUSA2_GCP-NAV_tool.html
はやぶさ2 光学電波複合航法 OP-NAV
http://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20180806/
アスタコsora
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jrsj/33/6/33_33_404/_pdf
https://toyokeizai.net/articles/-/12045?display=b
日立評論
http://www.hitachihyoron.com/jp/archive/2020s/2020/02/02d02/index.html?WT.mc_id=ksearch
これにCBRN対応遠隔操縦作業車両システムとかが加わる。
もちろん探査機とUAV等の無人機では運用の仕方が全然違いますが、基礎は既に出来上がっているんです。
UAVとかは部品の成熟待ちなのもあります。
無人機の通信管制の為にデジタル庁を設置するという噂話もありますし、この辺りが整備されない限り無人機の生産も目処が立たない様です。
トヨタ等の自動車産業からの突き上げが強いそうだから、デジタル庁が設置されたら無人機の量産も進むと思います。
↓
【空飛ぶクルマ】「空飛ぶクルマの時代」がやってくる 安全運航の要「法制」は5年以内に整備できるか NEC山下敏明
https://mimir-inc.biz/media/expert/opinion_evtol_necyamashita/
ドローン運航管理システムだと、国内でもテラドローン社何かも結構、力を入れてたと思いました。
ちなみにテラドローンは「ドローンサービス企業 世界ランキング2020」において、産業用ドローンサービス企業として「世界トップ」になった見たいですね。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000202.000020194.html
自衛隊のドローンによる輸送実験もおととし位にもやってるようですし。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001681.000003670.html
サイトテック社は国内でも大型マルチコプターに力を入れてる会社ですね。
であるという印象であり、性能寿命が切れた74式戦車の代替としては素晴らしい装備であると個人的に思う。
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