令和元年度第39回九都県市合同防災訓練
文・写真:海猫
最後の九都県市合同防災訓練取材報告は今月1日行われた令和元年第40回九都県市合同防災訓練相模原会場のもようをお伝えします。
今回の幹事都市は千葉県の為比較的小規模ですが相模原会場では参加機関100機関 参加人員 約2,000名が参加しました。
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はじめに徒歩帰宅者の避難誘導からはじまりましたが帰宅困難者の対応について内閣府では
・企業、施設の協力を以って「むやみに移動を開始しない」という一斉帰宅抑制の基本原則を徹底
・大規模な集客施設や駅等における利用者保護
と共に災害時の支援策として一時滞在施設への情報提供、駅周辺等における混乱防止、地域の行動ルールの策定
都道府県市区町村のチェーン店、企業、団体等と協定を締結する事への取り組みや帰宅支援対象道路の設定、特別搬送者等(障がい者、高齢者、妊婦又は乳児連れの人、遠距離通学の小学生等)を対象とした搬送オペレーションについても定められています。
http://www.bousai.go.jp/jishin/kitakukonnan/pdf/kitakukonnan_guideline.pdf
また自治会の有志による初期消火も開始されました。
オートバイ隊”銀河”が初動対応における情報収集を開始しました。
神奈川県警察の交通整理・誘導の下郵便局も情報収集を支援します。
公益財団法人まち・みどり公社の情報収集支援に次いで相模原消防団、国土交通省道路パトロールカーが到着し、交通整理と初動対応を開始しました。
空からの情報収集にあたる神奈川県警察航空隊のヘリコプターは川崎BK117C-2”おおやま”です。
次いで神奈川県警の交通整理と併せて陸上自衛隊第4施設群が到着しました。
第4施設群は座間駐屯地に駐屯する部隊で今回は事故車両撤去を行いました。
道路啓開が終わり相模原消防が現着しました。
今回参加したNPO法人救助犬訓練士協会の活動では特別救助車のクレーンで救助犬を吊り上げて2階から進入させる戦術が試みられました。
神奈川県警広域緊急援助隊と座間キャンプ消防隊が救助活動に加わります。
また今回は陸上自衛隊と併せて航空自衛隊も参加しました。
航空自衛隊部隊は入間基地中部航空施設隊です。
航空自衛隊航空施設隊は各航空方面隊基地のボイラーや空調設備の検査整備の他滑走路破壊攻撃に際し滑走路の早期復旧作業を担当する部隊です。
今回2機目のヘリコプターは座間キャンプに所在する在日アメリカ陸軍航空大隊のUH-60Lです。
要救助者搬送と支援物資輸送の為参加しました。
なお今回の訓練では初めての試みとなるコンクリートミキサー車による消火用水の輸送が行われました。
これは非常時に河川や湖等から取水した水をコンクリートミキサー車で応急貯水漕へ運ぶというもので給水にあたりポンプが不要という特徴があります。
最後に恒例となる一斉放水が行われました。
一斉放水を行う相模原消防。
一斉放水に参加する座間キャンプ消防隊
・・・の水を思いっきり浴びる神奈川県警。
実は座間消防隊と建物の間に神奈川県警が部署していたので一斉放水開始時にもしやと思ったのですが案の定まあ、そうなるな。という展開に。
一瞬車体に水がぶつかる音が会場中に響き渡りました。
ちなみに一斉放水終了が座間消防隊になかなか伝わらなく各隊が一斉放水終了後もがっつり洗車されていた神奈川県警だったりします。
今回は極めて暑い炎天下の訓練だったので今回は1時間程度の活動でしたが実際の数時間から数日間に渡るであろう真夏の防火服での活動における熱中症対策は大きな課題ではないかと思います。
コメント
幹事都市でなく比較的小規模といいつつ色々な組織や車両が参加していて防災意識の高さを伺えますな〜
航空施設隊は基地が激しい攻撃を受けた後でも戦力を発揮するために必要で目立たなけど大事な部隊、こういう時に色々と経験を積めるのも良い訓練だろうね。
対中国で巡航ミサイルやら弾道ミサイルが注目される昨今、航空施設隊による基地復旧能力というのはもう少し注目されても良いのではないかと思ったり・・・
神奈川県警の洗車は笑ったけど、緊急時にこういう不手際をしないためにも組織を超えた合同訓練が大事ってことですねw
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