防衛大綱から読み解く”事実上の空母”の正体
第二回:防衛大綱から”事実上の空母”の正体に迫る
「つまりF-35Bは凄いってことなんです!」

「防衛計画の大綱」は行政向けの指針なので官僚向けの分かりにくい文章で書いてある。防衛白書なら読みやすいように工夫しているが、それでもやっぱり官僚文書で読みにくいよね(´・ω・`)
前回の記事では”事実上の空母”という話題に対し、大まかに「空母と言えば真珠湾攻撃」という認識でよくある基本的な間違いを指摘して行きました。
それでは具体的に”事実上の空母保有”と言われている多用途運用護衛艦「いずも」と第二次世界大戦時の空母はどのように違うのでしょうか?
今回の記事ではその点を比較した後、いよいよ「防衛計画の大綱」を使って”事実上の空母”の正体を明らかにします。
空母「赤城」と多用途運用護衛艦「いずも」

空母「赤城」と戦艦「長門」が並んだ珍しい写真、元々巡洋戦艦として建造された「赤城」は特別大きな船体を持つ、とはいえ「いずも」の全長も「赤城」と「長門」の中間ぐらいである。(引用:Wikimedia Commons[a])
海上自衛隊が導入するという”事実上の空母”は正確には「多用途運用護衛艦」[1]といって有名な「零戦」を載せて真珠湾攻撃を行ったかつての日本海軍の空母とは大きく異なります。
真珠湾攻撃に参加した空母「赤城」は60機以上の艦載機を搭載していましたが、海上自衛隊が改造する護衛艦「いずも」は多くても10機程度の戦闘機しか搭載する予定はありません。
また「赤城」の艦載機は戦闘機の「零戦」の他に同数の爆撃機や攻撃機を載せていましたが、「いずも」はF-35B戦闘機の他に哨戒機(対潜ヘリ)「SH-60K」と掃海・輸送機「MCH-101」という二種類のヘリコプターを搭載することになります[2]。
搭載する戦闘機も大きく性格が異なるもので、空母「赤城」が搭載する戦闘機が同時代の中では優れた航続距離と格闘戦能力を有する有名な戦闘機「零戦」だったのに対して「いずも」が搭載する戦闘機は特殊なSTOVL(短距離離陸・垂直着陸)タイプのF-35Bで、詳しくは後述しますが短い距離で離陸・着陸出来るようになっている反面航続距離や格闘戦能力に劣る機体とされています。
このように同じように「空母」と呼ばれている艦船でも搭載できる艦載機の数や種類、大きさ、搭載する戦闘機の特性に到るまで全く異なるのです。
一体何をするつもりなの?

航空自衛隊の戦闘機航空団と基地の一覧、広大な海域を持つ日本で戦闘機が運用できる基地は限られている。(引用:防衛白書[b])
さて、このように昔の空母と比べて劣るようにも思える多用途運用護衛艦「いずも」で何をするのでしょうか?
まずはマスコミ各社が”事実上の空母保有”として取り上げた「防衛計画の大綱」の話題の部分をピックアップして見ましょう、これは「防衛計画の大綱」つまり「平成 31 年度以降に係る防衛計画の大綱」の中の
Ⅳ 防衛力強化に当たっての優先事項
のなかの
2 領域横断作戦に必要な能力の強化における優先事項
のなかの
(2)従来の領域における能力の強化
のなかの
ア 海空領域における能力
のなかの以下の部分になります
『(前略)柔軟な運用が可能な短距離離陸・垂直着陸(STOVL) 機を含む戦闘機体系の構築等により、特に、広大な空域を有する一方で飛行場が少ない我が国太平洋側を始め、空における対処能力を強化する。その際、戦闘機の離発着が可能な飛行場が限られる中、 自衛隊員の安全を確保しつつ、戦闘機の運用の柔軟性を更に向上させるため、必要な場合には現有の艦艇からのSTOVL機の運用を可能とするよう、必要な措置を講ずる。』
という部分です。
なんだか長ったらしく書いていますね、わかりやすく「空母を保有します」と書いてある訳ではありません。
1つ1つ噛み砕いて読んで読んでみましょう。
柔軟な運用が可能なF-35B
F-35Bの動画短距離離陸・垂直着陸(STOVL) 機であるF-35Bの特徴的な垂直離着陸機構の解説動画、機体中央に装備されたリフトファンと排気を90度下方に曲げる事ができる特殊なノズルによってヘリのように上空で静止・そのまま移動・着陸という驚くべき運用が可能な戦闘機である。
最初は
『柔軟な運用が可能な短距離離陸・垂直着陸(STOVL) 機を含む戦闘機体系の構築等』
とありますが、これは米軍の最新鋭ステルス戦闘機であるF-35のSTOVL(短距離離陸・垂直着陸)タイプであるF-35Bを運用するという事になります。
F-35Bはステルス機の中でも特に短い距離で離陸し、垂直に着陸できる能力を有しています。
最近の戦闘機ではかなり切り詰めても離陸には500m以上の滑走路が必要で、実用上は3000m近い大規模空港レベルの滑走路での運用が主になります。
零戦も空母の狭い飛行甲板から飛び立つには色々な苦労があり[3]、陸上基地で運用する場合は通常短い距離での離陸は行いませんでした。
しかしこのF-35Bは滑走距離152m以下で離陸可能、また1000ポンド爆弾と空対空ミサイルを各2発載せた状態で垂直着陸可能[4]、さらに理屈の上では0mの滑走路でも垂直に離着陸可能[5]で、実用上でも数百m程度の地方空港で十分運用が可能となり航空自衛隊が展開できる空港の数が飛躍的に増大することになります。
ただしF-35Bの垂直離着陸機構は重たくて場所を取り、F-35シリーズの中では機動力と航続距離、それに武器搭載能力が劣ります。
そのほかの特徴として、F-35シリーズ全般の特徴として電子機器、特に無線通信能力とセンサー能力に優れた機体で、航空自衛隊ではすでに導入している同系統機「F-35A」にこれまで装備されていた偵察機「RF-4E」の戦術偵察任務を代替する役割が期待されている他、ほぼ全自動でF-35のセンサーが捉えた目標の情報を味方イージス艦に送信してミサイルを発射・誘導する事が出来ます[6]。
これは有名な零戦が長い航続距離と軽快な機体を生かした有視界戦闘での空中戦が得意な反面、搭載無線の能力に難があって一度飛び立つと僚機とでさえうまくコミュニケーションを取れなかった事を思うと隔世の感があります。
こういった特徴をもつF-35Bがあれば短距離離陸・垂直着陸能力と高度な電子機器の性能を生かして今までにない柔軟な運用が可能になるので、「防衛計画の大綱」はまず最初にこの戦闘機を導入すると書いてあるわけです。
何処で使うのか?

沖縄本島と宮古島の間を通過して紀伊半島沖まで進出した中国軍のH-6爆撃機、中国機はすでに太平洋側にまで進出する意思と能力を示している。(画像:防衛省[c])
F-35Bを手に入れて何処で使うのでしょうか?
それが書いてあるのが次の
『特に、広大な空域を有する一方で飛行場が少ない我が国太平洋側を始め、空における対処能力を強化する』
という部分です。
航空自衛隊の基地は日本全国に点在していますが、緊張の続く南西諸島には那覇基地1つ、四国から小笠原諸島まで空自基地がほとんど無い領域もあります。
那覇基地1つで多くの島々が点在する南西諸島を防衛するのは負担が多く、また今後中国軍が空母を使って「第二列島線」にある小笠原諸島に圧力をかけてきた際には戦闘機を常時運用している基地のない航空自衛隊は対応に苦慮することになるでしょう。[7]
”特に”このような戦力の空白地帯でF-35Bの短距離離陸・垂直着陸能力が対処能力を強化するのに必要だとされているのです。
”事実上の空母”と自衛隊員の安全
F-35Bの動画発着艦動画米軍アメリカ級強襲揚陸艦で行われたF-35Bの発着艦の様子、機体内部のリフトファンを使って離着艦する姿は普通想像する空母の離着艦とは異なるものになる
最後に以上のことを前提とした上で『その際、戦闘機の離発着が可能な飛行場が限られる中、 自衛隊員の安全を確保しつつ、戦闘機の運用の柔軟性を更に向上させるため、必要な場合には現有の艦艇からのSTOVL機の運用を可能とするよう、必要な措置を講ずる。』
とあり、この中の『必要な場合には現有の艦艇からのSTOVL機の運用を可能とするよう、必要な措置を講ずる』という部分がマスコミが”事実上の空母”と書いている「いずも」級の多用途運用護衛艦に関わる部分になります。
STOVL(短距離離陸・垂直着陸) 機であるF-35Bなら「いずも」のような長さ245mしか無い護衛艦の飛行甲板からでも離発着できるので、これを搭載すれば「戦闘機の運用の柔軟性を更に向上させる」事が出来るのは異論の無いところでしょう。
一方で『自衛隊員の安全を確保しつつ』というのはどういう意味でしょうか?
空母艦載機に限らず航空機というものはいつトラブルを起こすものか分かったものではありませんが、空を飛んでいるので車のように「路肩に止めてJAFを待つ」という事はできません。
また天候が悪く予定の滑走路では離着陸が難しい という事態も安易に想像できます。
この際に離発着可能な代替空港が飛べる範囲に無い場合、高価な飛行機と貴重なパイロットを危険に晒す事になるのです。
艦載機運用を考える際に重要な例として、最近シリアに派遣されたロシア海軍の空母「アドミラル・クズネツォフ」で起きた事例は注目に値します。
この時は空母に着艦しようとしたMiG-29KR戦闘機が着艦用ワイヤーの1本を切断、このトラブルにより後続機が着艦不可能となり、その後燃料切れで墜落するという事態になっています。[8]
陸上基地にしろ洋上の艦艇にしろ戦闘機を運用するならば些細なトラブルで高価な戦闘機と貴重なパイロットを失わないように代替飛行場を考慮する必要があり、特に洋上を自由に移動できる艦艇は緊急時の避難先として無視できない価値があるのです。
まとめ

冷戦時代に演習でドイツの森の中に展開する英空軍のハリアー部隊。垂直離着陸可能なハリアーは小規模仮設空港でも展開可能で、ハリアーの後続として開発されたF-35Bも同様の運用が可能になるだろう。(画像:英国国防省[d])
以上の事から「防衛計画の大綱」の文章をまとめると
「柔軟な運用が可能な短距離離陸・垂直着陸機F-35Bで、特に南西諸島から小笠原までの太平洋一帯の防御を固める。その際にF-35Bが離発着出来る基地を増やすために「いずも」を改造する」
という事であり、このなかの「「いずも」を改造する」というのが”事実上の空母”の正体となる訳です。
ここで多用途運用護衛艦「いずも」に求める役割とは柔軟な運用が可能なF-35Bの離発着基地の1つであり、空母「赤城」のように航続距離の長い戦闘機「零戦」が爆撃機・攻撃機を連ねて真珠湾攻撃を仕掛けるのとは大きな違いがあります。
任務も「特に南西諸島から小笠原までの太平洋一帯の防御を固める」ためのものであり、太平洋からインド洋まで縦横無尽に暴れまわったかつての空母「赤城」のような大型空母とは全く異なるのです[9]。
このように目的も任務も全く異なる話を「空母と言えば真珠湾攻撃」という理解で云々しても全く噛み合わないのは安易に想像できるでしょう。
しかしなぜ今の自衛隊に新しく柔軟な運用が可能なF-35Bを導入する必要があるのでしょうか?
太平洋一帯の防御を固めるのに従来の戦闘機や空中給油機の組み合わせではいけないのか?
F-35Bと多用途運用護衛艦という組み合わせは費用対効果が悪いのでは無いでしょうか?
なぜ多用途運用護衛艦という難しい名前を「いずも」に付けるのでしょうか?
次回からはこういった疑問点について「防衛計画の大綱」をさらに紐解いて明らかにしていきます。
コメント
以前から自分も書いてた事も、詳細かつ防衛大綱と繋げて、分かりやすく書かれていて非常に有り難く拝読させて頂きました。
端的な部分ではあるものの、第二列島線における空自の空白地帯とそこへの長距離航空戦力の脅威は忘れられがちですよね。
古くはTu-22M、今はバジャーの中国による後継者。
イージス艦はミサイルに対する防護で発射母機を排除したり追い払う事は出来ないという点が忘れられてるのですよね。
特に中国は長距離爆撃機の太平洋上への迂回飛行訓練を行ってるのが脅威ですね。
自治体管理の地方空港は、建設費の国の出資割合が大半を占めてるし
法制化されてるんだが、この辺をご存じない方が多い
陸自海自も含めた自衛隊共用空港も大分多いが、海保も入れればほぼ全て
アメリカ空軍はその方式やね
戦車やストライカー輸送などに目を奪われがちだが、空中給油機含む戦略輸送部隊が真っ先に展開させるのは F15などの制空戦力と支援物資
空軍専用の支援物資を満載した事前集積船がこれに続く
アメリカでは空母も勿論展開するけど、日本とは搭載機数が桁違いに近いほど多いな
緊急即応的な統合部隊の整備は始まったばかりだが空自は聞かないの
ニミッツ型みたいな空母というよりは旧軍の信濃みたいな航空機運用拠点的な扱いなんですかね。いずもは。
既存の輸送機、C2とかC130じゃダメなんでしょうかね? そもそもC17は生産ライン閉じていますし
そういう空港の利用による拠点の増設も選択肢の一つではあるのでしょうけど何故洋上艦であるいずもまで使うことを決めたのか?ってのは未だに疑問なんですよね
その辺も含めてこの連載で語られるのかな、とか期待したり
そういえばツイッターで見た話だと海兵隊はオスプレイで離島間及び強襲揚陸艦に分散配備したF–35Bの部品及び要員の輸送を行うって話がありましたね
反対意見やその理由との比較検討が次の記事らしいので期待して待ってます
ここら辺の話が独り歩きしてるから注釈入れてほしかったです。
NIFC-CAでのF-35を使ったCECは基本的に中継局としてのE-2Dの存在が前提になっています。
SM-6の長射程とスタンドオフ性能をCECで活かすにはE-2Dはほぼ必須だと言えるでしょう。
昔は北爆に向かうB52が・・・
空母とは言わず洋上基地ならそのあたりのリスクは低くなるかと
タラント空襲やフォークランド紛争での空母はどうなるのという
F35の能力の高さを絶賛してるわけだけど、ソードフィッシュやシーハリアーなどよりはるかに高い攻撃能力を保持しており能力は格段に高いでしょ
赤城級や真珠湾攻撃が基準というのは普遍性客観性のあるものと言えないしな
運用法だけというのもね、容易に攻撃任務に転用できるし
配備の是非には言いたい事もあるが、別にこれが攻撃型空母であっても全然構わないのだけどね
その役目を強化遠征打撃軍ではE2Dに代わってF35Bがやります
E2D程の能力は無いとしても米海軍と米海兵隊の合同演習で実証済みです
それがなきゃ効果は半減以下になってあんまり意味ないんだけど
ま、自衛隊内でのシステム連接自体はいろいろやっているけどね
そうなると防御型空母という謎の単語も理解できません?
昔からの空母保有の流れ調べていて思った
発端はヘリ空母保有の為の方便だなこれ
国際的基準からすれば単に軽空母。
言葉遊びに振り回されるだけアホらしい
攻撃目的で使用しないなら牛刀でコストに見合いませんよ
将来的に攻撃任務に拡大されるのは見えてるしね
皆さま、ヘリ空母の時はヘリ空母だ!と主張し、防衛型空母だと防衛型空母だ!と主張する
次は攻撃任務も与えられた時に擁護する感じですか
なし崩しではなく最初からそういえと
MTOWでメインギア当たり荷重がC-2の2倍もあるC-17で地方空港に展開するとか無理よ
新田原なんて日米共同訓練でC-17を使うためにわざわざ滑走路の改修までしてる
いずれにせよF-35によるNIFC-CAは試験段階ではあるが、デザートシップを使って行われたSM-6発射試験でF-35はMADLを使ってデザートシップ(イージス艦)と直接リンクしてる
E-2Dの存在は前提でも必須でもないよ
V-22はあのバカでかいF-35のエンジンでさえ丸々輸送できますから、前線基地や空母への補給に活躍しそうですね
>>その役目を強化遠征打撃軍ではE2Dに代わってF35Bがやります
それは違います。そもそも遠征打撃”群”というのはミニ空母打撃群ではありません。強襲揚陸艦を中心とした艦隊ではありますが、海兵隊の上陸支援を基本とするグループでNIFC-CAの主体ではないのです。NIFC-CAは海軍が主体となって行うドクトリンであり戦力構築の計画です。
遠征打撃群は基本的に空母からのE-2Dの支援下で行動することが前提にしています。
F-35BがCECでSM-6の試験を成功させているのは確かですが、それをNIFC-CAの中にどう位置付けるかはまだ決まっていない(はず)です。
試験が成功したからと言ってF-35Bが主力でCECを行うというのは早計ですし、F-35Bでは能力が足りているとは思えません。
F-35BだけでCECによるSM-6の誘導を行う場合、目標と発射母機であるイージス艦の両方を視界内に納めていなければなりません。要するに目標とイージス艦の双方を水平線上に捉えていないといけないということです。それはF-35Bの位置取りを大きく制限することになります。F-35同士でデータリンクを使ってそれを補うことはできますがE-2DとF-35では通信距離や範囲(角度)に大きな差があります。
>>18
>>E-2Dの存在は前提でも必須でもないよ
それも違います。あまり日本では話題にならないのですが、E-2DはNIFC-CAを前提に開発され、NIFC-CAという概念自体が高度な早期警戒機を必要として設計されていたのです。
少し古い記事ですが2010年のNIFC-CAの概念を示した論文です。
https://www.acq.osd.mil/se/webinars/20100930-Leading-Edge-Input_NIFC-CA.pdf
これによると2002年にNIFC-CAの基本概念が出来上がって各要素のプロジェクトチームができたとあり、その内訳は「E-2D」「イージス」「CEC」「SM-6」「JLENDS]
です。JLENDSは地上の気球を使ったシステムで後にとん挫してますが、残り4つはNIFC-CAの基本要素として今も残っています。E-2Dの実戦配備が2015年ですからE-2DはNIFC-CAが前提で開発されたことになりますし、既に述べたようにNIFC‐CAは概念設計の時点でE-2Dを組み入れた形で行われていたのです。
E-2DこそNIFC-CAの中核を担う機材なのです。
バラさなきゃ運べないんだよなぁ
>発端はヘリ空母保有の為の方便だなこれ
たしかにそうではあるんだけど、
「攻撃型空母」という言葉は1970年ごろから既に国会で使われていて、ちょうどその時期アメリカ海軍はエセックス級空母のうちアングルドデッキ化しなかった8隻を「CVS対潜空母」として運用し、それ以外の空母(アングルドデッキ化したエセックス級・ミッドウェイ級やフォレスタル級など)を「CVA攻撃空母」と呼称していた
つまり本来「攻撃型空母」と対になるのは「対潜空母」で、「攻撃型空母はダメ」という見解は「対潜空母ならOKかもしれない」という意味を含んでいた
ただそのすぐ後の70年代半ばまでにはアメリカはエセックス級の退役と共に「CVS対潜空母/CVA攻撃空母」の艦種区分をなくし「CV(N)」に一本化したので「攻撃型空母」がどういうモノを指すのか不明瞭になってしまった
かといって「攻撃型空母はダメ」というこれまでの答弁を否定するのも面倒なので、その不明瞭な政府見解が現在まで残ることになった
>要するに目標とイージス艦の双方を水平線上に捉えていないといけないということです。
E-2Dだけでなく2機目、3機目のF-35BでもMADLでデータ中継できますけどね
まあ、いずれにせよ"NIFC-CAでのF-35を使ったCECは基本的に中継局としてのE-2Dの存在が前提"なんてことはありませんが、E-2Dがあるに越したことがないのはおっしゃる通りです
攻撃空母でないという話ではなく、攻撃にも防御にも使えるのだから、そもそも攻撃空母という概念自体が存在しないという話かと。
逆に攻撃にしか使えない空母もおかしな話でしょうと。
最終的にE–2DにNIFC-CA積む話にはなったみたいですよ
>>26
ちょっと話は逸れるけどV–247の重武装型も結構魅力的だよね
オスプレイの護衛としてみたらこれ程最適なのはない
>>NIFC-CAでのF-35を使ったCECは基本的に中継局としてのE-2Dの存在が前提"なんてことはありませんが、E-2Dがあるに越したことがないのはおっしゃる通りです
E-2DなしのF-35=SM-3のCECをNIFC-CA と呼べるのかは疑問です。
NIFC-CAとは2002年の時点ですでに艦隊防空という一分野では完成を見ていたイージスシステムの成果の上にE-2D、SM-6という新機材をCECによって結びつけることを目指した概念です。
そのことによって防空のみならず対艦、対地、BMDと目的が拡大してきたわけです。
F-35はそのための前方のセンサーノードに過ぎずその重要度はE-2Dにはるかに劣ります。
再度、紹介させていただきますが、
https://www.acq.osd.mil/se/webinars/20100930-Leading-Edge-Input_NIFC-CA.pdf
のレポートの中ではF-35という単語は一つも出てこない。しかしE-2Dという単語はしっかりと明記されています。実戦配備の12年も前に書かれたレポートなのにもかかわらず、です。
私がここで言いたいのはNIFC-CAという概念は単にSM-6というミサイルの誘導をF-35なりE-2Dなりで行う、というような単純なものではない、ということです。
恐らく>>24さんは単にCECという意味でNIFC-CAをとらえていらっしゃる。ノードとノードを単につなぐ単線のようなイメージで。
NIFC-CAとはそのようなイメージのものではなく、重層的な概念です。
F-35はNIFC-CAの概念を支える基礎的な技術(E-2D、CECなど)の成熟により連接できる機器が増えた、という話にすぎません。
NIFC-CAの概念が正しく理解されれば、「F-35があればE-2Dがなくても大丈夫」的な意見はなくなるのだと思います。(これは24さんがそうおっしゃってるという意味ではありませんよ、一般的にそういう人が減るといいな、という意味です)
>>最終的にE–2DにNIFC-CA積む話にはなったみたいですよ
揚げ足取りみたいで申し訳ないですけれど、E-2DにNIFC-CAは積めません。NIFC-CAはアメリカ海軍のドクトリンですから、装備品に積む積まないというものではないです。
空自のE-2DにCEC機材が載っていなかったのは、発注段階でまだ集団的自衛権がクリアになっていなかったからです。
(E-2Dの最初の発注が2014年に対し集団的自衛権の行使容認は2015年)
米軍のSM-6を空自のE-2Dで誘導するとなれば、集団的自衛権の行使だと解釈していたわけですね。
現在は集団的自衛権も行使できるという立場ですからCECをわざわざ取り外す必要もなくなりました。
E-2Dに加えてSM-6の購入も決まり、ベースライン9のまや型・改修あたご型と日本版NIFC-CAを構築する駒はそろってきました。イージスアショアなどもからんでくるので、日本版NIFC-CAが今後どのような形になるのか、期待を持って注視したいと思ってます。
誤字様のこの連載でもきっと片鱗が見えてくると思うので、楽しみにしてますよ(プレッシャー)
誤字さま、うpお疲れ様でした。
管理人様もお疲れ様です。
攻撃型空母や防御型空母とかで擦った揉んだの空虚な主張がよくマスコミに出ますが、防衛側は攻撃して攻撃側の戦力を撃破し、攻撃側が物理的に戦略目的を達成出来無い様にせねば、防衛側は自国の領土や国益を守ることなんて出来無いだろ。
なので攻撃型空母や防御型空母なんて括りは無意味なんだけどね…。
まあ今の日本の政治的括りで分かれているけどさ。
NIFC-CAの事はWikipediaを読んだ方が早いと思うよ?
思えば最初期の艦上機は、ただ板を張っただけの山城の主砲塔から発進できた訳だから、長門よりでっかい空母なんかもて余しますわな。
>攻撃型空母
そもそもCVAという艦種自体が、空母がアメリカの核戦力の一翼を担っていた時代の産物な訳で…。
攻撃型空母という艦種については※23の人が書いてる通りなんだけど、これに補足すると、攻撃型空母とそうでない空母との違いは、戦略核の運用能力の有無で、そして海軍の戦略核の運用がSSBNに一本化される70年代後半から、CVAやCVSという区分が廃止されて、空母はみんなCVかCVNで一纏めになることに(あとベトナム戦争後のリストラで、CVSが絶滅してしまったというのもある)。
…で、日本での国会答弁に「攻撃型空母は持たない」とあるのは、当時を鑑みるに核兵器の運用プラットホームじゃない空母なら持つこともあり得るという含みがあるらしくて、実際に70年代半ば頃の海自では、将来の空母取得に向けてかなり意欲的に動いていたフシがあったりする(海自が海軍型ファントムを導入する計画があったり、S-2を購入する際にアメリカに受領に行った要員が、空母艦上でのハンドリングの訓練を受けたという証言があったり)。
恐らくオイルショックがなければ、70年代末か80年代初頭には、海自はCTOL空母を取得していた可能性があったものと思われ…。
CECと勘違いしてました
すみません
有事になってから無防備な輸送機に高価な戦闘機乗せて運ぶとか無茶です・・・空母なら緊急時にも対応できるし、最悪降ろしててもF-35Bを戦闘に上げてから回収することもできる
ごめん戦闘機は乗せないよな、なんか変な勘違いしてたわ。何にしろ空母のほうが応用は効く
米1<端的な部分ではあるものの、第二列島線における空自の空白地帯とそこへの長距離航空戦力の脅威は忘れられがちですよね。
・防空識別圏は太平洋側の小笠原諸島や沖ノ鳥島までは設定されておらず、特に沖ノ鳥島は中国は「岩」としてEEZは認めていないのでちょっかい出されると面倒なことになりそうな(´・ω・`)
特に中国軍空母が艦載機をガンガン飛ばせるようになると周辺に基地のないところは自由に領空侵犯されかねないので、その対応だけでもいずもにF-35Bを載せたいという要求は強いのじゃないかと感じています。
米3<有事の際には35b部隊とその支援物資を輸送するc17で構成し、各地方空港に展開すべきだ
米5<ニミッツ型みたいな空母というよりは旧軍の信濃みたいな航空機運用拠点的な扱いなんですかね。いずもは。
米8<海兵隊はオスプレイで離島間及び強襲揚陸艦に分散配備したF–35Bの部品及び要員の輸送を行うって話がありましたね
・個人的には米国海兵隊みたいに離島といずもに分散配備したF-35Bおよび整備施設を輸送して回すイメージです。
平時であれば離島に少数のF-35Bを配備するだけでも抑止力になる一方、有事は相手の弾道ミサイルや爆撃機の攻撃に耐えつつ反撃を行わなければなりません。
そこでは柔軟な運用が可能なF-35Bの価値は高く、その有用性≒費用対効果を上げるのにいずも艦載は妥当な判断のように思えます。
米6<そういう空港の利用による拠点の増設も選択肢の一つではあるのでしょうけど何故洋上艦であるいずもまで使うことを決めたのか?ってのは未だに疑問なんですよね
・太平洋側での中国空母との対抗以外にも、次回次々回で紹介するハイブリッド戦を意識した常続監視と外国への寄港を意識した面が大きいと推測してます。今後の記事にご期待ください
・う〜ん、NIFC-CAについては米軍と自衛隊で同じ考え・同じ方法で使わなければならない って法もないわけでして、F-35Bを日本の太平洋側の限定された地域での守備、いずもをそのための拠点の1つとして使うなら、本土から足の長いE-2DとE-767を出して後方を固め、前方だけイージス艦とF-35Bで締めるとか そんな感じの運用でも中国軍の非ステルス艦載機に対しては十分な効果があると感じています。
イメージ的に
中国空母>>中国非ステルス機><F-35B<イージス艦<<いずも<<E-2D<F-35A<E-767
という対決姿勢を組めば太平洋においては中国空母を当分の間は封殺できると思うわけです。
将来的に中国が空母を増勢して高性能なステルス艦載機を積めば艦載AEWやF-35C搭載護衛艦の必要性も出てくるかもしれませんが、そこまだ必要かは今は未知数で、どう転ぶにしろF-35Bといずもの整備は将来の太平洋防護に備える布石としては妥当なのではないでしょうか?
<攻撃型空母云々について
攻撃とか防御とか戦場で明確に区別できない以上は無益な議論なんですよね、それいうなら現在陸自が力を入れている「島嶼防衛用高速滑空弾」だってどうなんかと(´・ω・`)
かつてはF-4の空中給油機能やC-1の航続距離が問題とされたけど、今の目から見れば全く的外れな決定で個々の装備品の費用対効果を悪くして財政的な負担を増やしたようなもの。
厳しい財政事情と中国との相対的な国力差の開きに応じて適時必要な装備品を備えようとしたら、こういう議論は自然と時代遅れになっていくのじゃないですかね〜?
区別できないってw
赤城や真珠湾攻撃はどうなった?
誤字氏は明確に区別してんだからその基準を示してくれないかな?
個人的ではなく客観的な方向でね
横
防衛側が反攻作戦や阻止攻撃の為に空母を使ったりもするから、攻撃型空母や防御型空母なんて括りは出来無いだろ。
※23さんや※32さんが的確な説明をしてるべ。
誤字さんは今力作を投稿しているので、余り負担を掛けて欲しくないな〜
じゃないと意味のない文章だしな
違う違う輸送機とf35bは共に地方空港に移動し、f35bの武装メンテナンス設備を輸送機が運び地方空港を迅速に仮設基地にする。
あっ修正してたのかすまん
最近の記事だと現状は日本近海で使うことを想定してかE767等がそこら辺を担うとはなってましたねえ
ただ将来的にはインド洋への展開とかを考えると何かしらのAEW機は欲しいかなとは思う
沢山のコメント、非常に興味深く読ませてもらっています。
しかしながら、相手に敬意を払わないコメントが目立っております。
記事を書くことは容易なことではありません。また、その記事で議論ができているのですから批判をするときも言葉遣いに注意を払わなくてはなりません。
何度も申し上げていますが、皆が気持ちよく議論できるようにご協力お願いいたします。
どのみち小笠原には硫黄島以外にまともな滑走路は殆どないから第二列島線を守るには要るのかなと
E-2Dは付くようにしたはず
飛ばし記事だろうけど、それを目的にしたヘリを買うとかなんとか
執筆の合間に丁寧な返信ありがとうございます。
>>中国空母>>中国非ステルス機><F-35B<イージス艦<<いずも<<E-2D<F-35A<E-767
という対決姿勢を組めば太平洋においては中国空母を当分の間は封殺できると思うわけです。
ここについては少し私は違う見方をしていて、というのは、最近目にするようになったアメリカ軍の「武器分散コンセプト」って奴です。
無論、これはアメリカの考え方なので日本がそれに従わなきゃいけない理屈はないのですが、これは今後の中国軍の戦力増強の見通しを含んでいるので、日本としても無視はできないのかなと。
この「武器分散コンセプト」についてはまだ詳しく説明できるほど勉強できていないのですが、ざっくり見た印象ではアメリカ軍としてはイージス艦や空母といった高価値目標はなるべく後方に置いておきたいのかなと。被害担当艦となる前方にはLCSといった安価で対地攻撃能力の高い艦艇を大量に配備して中国のA2AD戦力を分散させたいという感じです。
仮にそういう戦場が出現した場合、日本がイージス艦を前方配置できるかというと私はとても懐疑的なのです。
イージス艦を失えばBMD能力も無くすことになるので、政治的も後ろに引っ込めたくなるかなと。となるとE-2Dはむしろちょっと前の中間に配置して
F-35<E-2D<イージス艦
という配置でSM-6の長射程を活かすような感じになるのかなと考えています。
それにしてもNIFC-CAにしても武器分散コンセプトにしても、こういうおっきな戦略を示すのはアメリカはうまいですよね。
平時ですら米軍はもとより自衛隊誘致の反対運動が根強いし、実際佐賀空港にオスプレイを置くことすら難航してるなかで「有事だから、法律上じゃ大丈夫だから」で配備したら住民の怒り爆発で協力を得るのが大変になる。戦後訴訟で防衛予算が食われるみたいなお話は避けたいし、今後の国と地方の信頼が消えかねない。沖縄でやったら目も当てられない事になるのは言わずもがなだろう。
それに今や民間企業が運営してる空港を利用したあとの補償も安くはないだろう。攻撃とかで滑走路が損傷すれば特に。そうじゃなくても、陣地形成や奪還の損害で直接被害のある土地の補償に追われるだろうし、補償の予算が増えるのは避けたいでしょう。
さらに言うなら、空港に派遣するのはF-35とその整備要員だけじゃなく、空港を守る警備部隊、被害を受けた時の復旧部隊と機材、民間人に運用させるのは危ないから、輜重部隊も置かないといけなくなり、拠点が大型化する。民間人をそのまま雇用するにも、何らかの手当とか出さないとならないだろうし、それだけの兵站を維持するのも、置く事も現在の人手不足の中で新たに捻出するのが可能なのかは疑問がある。特に、警備をするだろう陸自は防護施設の防衛に、離島奪還作戦部隊、住民保護に割かれるだろうしまともな人員をどこまで出せるか分からない。
最後に誤字さん、ハリアーの出展がイギリス国防省じゃなく国防相と大臣になっとます……
あと地方空港には戦闘機を収容する耐爆シェルターはおろか半地下式の燃料タンクも弾薬庫すらなく、あるのは野ざらしのエプロンと紅白市松模様の燃料タンクだけですからね
たかが爆弾やミサイルの1発2発だけで破片をモロに浴び無力化されるし、それを防ぐためには結局貴重なSAM部隊を多数展開させて莫大な手間隙かけて防護するしかない
もちろん基地が攻撃を受けないような小規模な紛争でなら役立つでしょうが
私は個人的には、海自の航空運用には否定的です。しかし上述のとおり、日本の防衛戦略が冷戦・米軍一強時代を経て、広大なEEZ防衛という非常に難しい環境へとシフトしているのが事実です。
これも新しい弾道ミサイルによる先制攻撃戦略という不確定性の高い現状、離島での航空運用資産を何らかの艦艇で補完しておくバックアップは、必要なのかも知れませんね。
レスで皆さんが述べるように、速やかな補給兵站展開やそもそもの空港抗堪化など、私からするともっともっと考えてほしい点もあるのですが、誤字さんの続編に期待いたします。
あんま関係ないですけど、逆に偽の位置情報はりつけてダミーの画像流したりすれば簡単に撹乱することもできそう
それは初耳ですね
ちょっと記事を紹介してもらっていいですかね
憲法ガーは論外として、自衛隊拡充に賛成だけどSTOVL空母はイラネって人はこの点を懸念してることが多いからどういう理論立てなのか楽しみ。私自身、先島諸島や大東諸島に陸上航空基地つくった方が安くて抗堪性ばっちしな不沈空母になるんじゃあって思わんでもないし。いずもから飛び立つF35B見たいとも思ってしまうがw
勿論、それだけで断じられることではないですけど。
仲間も近くにいるから戦闘地域でも救出に来やすいという心理的安心感もあるだろうし。
何より、空中給油は時より失敗するしね……?
正直なところ、今コメント欄で上がってる案(空母、空中給油機とF-35Aの組み合わせ、地方空港要塞化)のどれを取っても要員と予算が増える事は避けられないだろうし、今日本の脅威となり得る国にはどの案一つだけ選択しても対抗できるとは思えないのよね。
中国も露西亜も数年もすればステルス機部隊を編成はできるようになるだろうし、大量のIRBM・MRBMクラスのミサイルを持ち、巡航ミサイルも大量、空中給油機も管制機も所有している。オマケに中国は空母を複数持つようになる。全部の戦力が来るなんて思ってるならお前は馬鹿だと言われるかもしれんが、それは日本も同じ。そうなると選択肢も量もあるロシアと中国に分がある。そうなるといくら陸上基地は復旧できると言っても常に攻撃に晒される事態なら滑走路の復旧は困難になるのは陸上だろうと海上基地でも関係ないだろう。
それに日本は日本だけ護れば許される時代じゃなくなった訳だし、どのみち今までの延長線上じゃ限界はあると思う。
ただ、思うのは防衛省も空母だけでなんとかしようとしてる訳じゃなく、基地の抗たん性を上げるように予算当てたり、離島に部隊を置いてるしで出来る事を可能な限り努力してると思う。結局、プレゼンス多めになるとはいえ、防衛のための選択肢の一つが増やすって話に尽きるんだと思う
整理すると・・・
東シナ海、日本海、西太平洋のみで話が住むなら空母は不要。
南シナ海、インド洋まで出て行って航空作戦をする気があるなら、空母は必要。
しかし、南シナ海・インド洋だけで話が済むなら地上基地は無駄。
といったところでしょうか。
現実はこれらの組み合わせでしょうし、東シナ海と南シナ海は両方とも戦場になる可能性は高いですから、そうなると地上基地の要塞化も空母も必要ってことになります。
ここからは私の私見ですが、気になるのは南シナ海は人工島があるために恐らく最高烈度の戦場になるってことです。そのなかでいずも改程度の能力で役に立つのかなというのは率直に疑問なんですよね。
南シナ海でいずも改とマッチアップするのは中国の空母じゃなくて、人工島に配備された地上機+空中給油機+AWACSですよ。
正直勝てる気がしません。米空母があったとしてもかなりの被害を覚悟する戦闘になるのは目に見えていますし、そこにアメリカ首脳が空母を派遣するとは思えないんですよね。
南シナ海で勝てないとするなら、東シナ海と西太平洋、インド洋で航路を確保して南シナ海を封鎖するような形で中国海軍の漸減を狙うのが得策な気がします。それならいずもは対潜戦闘に専念できますし、南西諸島の要塞化の意味も出てくると思うのエスがいかがでしょうか?
誤>思うのエスがいかがでしょうか?
正>思うのですがいかがでしょうか?
お恥ずかしい(/ω\)
岡部いさく先生が言ってた事(ここの人のある人が言ってた事でもある)だけど、オーストラリアにはキャンベラ級、イギリスにはQE級、さらにワスプの次に来る強襲揚陸艦はアメリカとF-35Bを積める艦船が南シナ海の有事には集結できる。要はリスク分散もしながら大規模な航空兵力を少ない投資で同盟国の力で持てるようになる。このような分散配置なら一隻あたりの損失は小さくなるし、各国の意思も見せられる。何よりQEにはヘリながらAEWがある。
それに、南シナ海が駄目だからで戦線拡大は却って中国に与する国を増やし、中国は太平洋やインド洋に自由に出られる状況を作ってしまったらあの広い大洋、中国の原潜がアメリカの東海岸まで自由に核攻撃が出来るようになってしまう。そんときに僅かな犠牲を惜しんだことで同盟が機能しなくなる未来なるよりは多少事があってもきちんと交渉できる状態に持ち越せる方が絶対に良い。
後々の艦隊決戦やら、本土決戦を考えて勿体無いで役立たずになった戦艦大和のようになるよりは多少の危険があっても金剛型のように前線で張る方が有用なんじゃないかと思う
返信ありがとうございます。
>>南シナ海が駄目だからで戦線拡大は却って中国に与する国を増やし、中国は太平洋やインド洋に自由に出られる状況を作ってしまったらあの広い大洋、中国の原潜がアメリカの東海岸まで自由に核攻撃が出来るようになってしまう。
ここは少し誤解があるようですが、戦線拡大ではありません。むしろ南シナ海に中国軍を封じ込めるという意味では戦線は後退して縮小することを主張しているのです。
南シナ海は地形上いくつかのチョークポイントで閉ざされた閉鎖的な海域です。
不利な状況下で飛び込むのではなくそのチョークポイントに戦力を集中するということです。
南シナ海の価値はマラッカ海峡の海運にありますが、迂回路としてロンボク海峡―マカッサル海峡の航路があります。こちらは南シナ海を通らなくても日本へのシーレーンを確保できます。
そちらの防衛に注力するということはご心配しているようなインド太平洋に中国艦艇を出さないということです。
前段のイギリスやオーストラリアとの同盟強化には私も同意見でして、イギリスやオーストラリアに南側の封鎖を担当してもらえるなら日本は東と北を担当することで戦力を集中することが出来ますし、地上基地の地の利もいかせましょう。
ただそのためにいずもでF-35Bの改修が必要だと言われると、少し疑問ですね。こじつけ感が半端ない気がします。同盟国で同じ海域に混在して戦闘行為を行うことをがこの場合想像しにくいので。
いずもの改修ももう決まったことですから、今さら反対はしませんしやるなら効果的な形にしてほしいと思ってます。
ただ、ほかの優先度の高い事項が後回しになってしまうのでは本末転倒だと心配してるだけです。
連投すみません。あとちょいと気になるのは、米軍が空母を派遣しないか?するのか?ここらへんアメリカの最近のドクトリンだと重要艦船を前線には出さないらしいですが、去年も航行の自由作戦の一環として空母を南シナ海に展開し、西太平洋に複数展開してるなかで、有事になれば急に手を引っ込める弱腰国家としての姿を世界中に知らしめる事ができるのか?という点で疑問があります。もちろん前線ど真ん中の展開はないでしょうが、台湾海峡危機のように危険を理解しながらも前に出るのでは?とも思えます。
それと、気になるのが空母での投射ができないなら何で人工島を無力化するのか?ということです。上記の通りの装備に加えてSSM、SAMが配備されてる上に無数のフリゲート、コルベット、ミサイル駆逐艦に攻撃原潜と海の守りも空への守りも堅い。兵糧攻めにしても海上優勢があるから効果的とは言えない。さらにAWACSがいる以上、巡航ミサイルも効果的とは言えない。そもそもここの人たちは飛行場への攻撃は否定的でしょうし、ミサイルでなんとかしようとはしないでしょう。
となると、結局どうするのか?になってしまう。もちろん、複数手段を用いるでしょうが効果的な方法がないで見過ごしたら、南シナ海から太平洋に出てしまう。そこらへん空母を持たなかった時はどうやって攻略するのだろうか?いや、空母が効果的とは口が裂けても言えないが……
管理人さまお疲れ様です。
自分の書いた記事でこのようなことになるのは書き方やコメントの仕方にもっと工夫が出来たのでは無いかと残念な気持ちになる面がある一方、それほど多様な方々にもコメントしていただけているのは嬉しいところでもあります。
私も白熱した議論となるとつい失礼な面が出てくることもありますが、みなさま寛大な心でコメントをしていただけると助かります。
※46
<ただ将来的にはインド洋への展開とかを考えると何かしらのAEW機は欲しいかなとは思う
AEW機はあったら嬉しいですが、それでどこで何をするのかも重要かと思います。
インド洋まで行って自衛隊単独で中国軍と殴り合う というのはあまり現実的では無く、そこまで行くならインド軍や米軍の支援・連携が無いのは色々な面で非現実的で、それなら必要なのはAEW以前に各国との連携や遠隔地での固定翼機搭載艦の運用経験では無いのでしょうか?
やるとしたら次の防衛大綱あたり、F-35Bの運用がこなれて何が出来て何が出来ないのかを十分に理解した後での話なんじゃ無いかと個人的には思っています。
※52
<被害担当艦となる前方にはLCSといった安価で対地攻撃能力の高い艦艇を大量に配備して中国のA2AD戦力を分散させたいという感じです。
そういえば海自はLCSに似ている3900トン型護衛艦を新たに建造しているほか、新しい防衛大綱と中期防で新たに哨戒艦という新カテゴリーの艦についての言及がありましたね。
これらを前方配備して牽制しつつ動けば確かにいい感じになりそうです。
次回は防衛大綱で「グレーゾーン事態」や「ハイブリッド戦」の取り扱いに言及してその中でのF-35Bといずもの位置付けについての記事になりますが、3900トン型護衛艦や哨戒艦の利用も念頭に置くとこれらが「グレーゾーン事態」や「ハイブリッド戦」への対応で大きな役割を担う事になりそうです。
あと、中国の核戦力についてなんですが、情報が少なくて憶測が入っているのを承知で聞いてもらいたいのですが、中国が南シナ海を取りたい理由の一つとして、戦略原潜の聖域を確保したいということがあるように思います。
SSBMの射程を考えるとわざわざ太平洋まで出なくても南シナ海を確保しておけば、アメリカ本土は狙うことができるはずです。南シナ海はそのための深さと広さを兼ね備えていますし、中国から戦略原潜の聖域を求めるとしたら南シナ海しかありません。
それだけに南シナ海で中国軍の抵抗は苛烈になるはずです。
南シナ海を完全に聖域化するには南シナ海の南と東の淵まで中国の航空基地を確保する必要があります。具体的にはフィリピン、マレーシア、インドネシア、ブルネイです。
これらの国が中国の手に落ちないようにしないといけませんし、逆にこれらの国と協力関係が築ければ地上基地からの航空哨戒で戦略原潜をけん制できます。
これらの国を安心させ日米側に引き留めるためのプレゼンスとしてF-35Bの乗ったいずも型が必要だ、というのであれば、渋々ですが納得はしますかね。
チョークポイントに戦力集中は確かに良いポイントだと思います。ただ、そこからさらに問題が起きるとすれば南シナ海の中の安全は守られるので南から台湾の方に安全に侵攻できるようになってしまう。南海と東海艦隊は揚陸艦多めだから能力として実現可能性が高ければ台湾側に進出できる。そうなると、分散した海軍や空軍は却って危険になる。チョークポイント全部守りながら台湾の方に艦隊を回すのは大変ではないかなと。
同盟国同士で艦隊が同海域で活動するのは想像しにくいとのことですが、アメリカの最近の考えには一隻の大型艦を置くよりかは多くの艦を使いリスクを分散する戦略が提起され、オーストラリアはF-35Bを所持しないのにも関わらずスキージャンプ付の艦を保有し、日本はいずもを改造したという点においてその思想が同盟国に影響を与えてると考えてもいいのではないでしょうか?加えてアメリカ級は艦載機運用能力が高い艦であります。そういう点においてもやはり複数の国家の艦が同域にて活動する事は有り得ないことではないのかなと思います。
<たかが爆弾やミサイルの1発2発だけで破片をモロに浴び無力化されるし
※55
<先島諸島や大東諸島に陸上航空基地つくった方が安くて抗堪性ばっちしな不沈空母になるんじゃあって思わんでもない
確かに防御ガッツリな基地を作るのが理想ですが、一方でF-35BのSTOVL能力を中国側から見るとそれだけでも十分厄介な、つまり自衛隊にとって価値ある話だと考えています。
例えば先島諸島への侵攻をする身になって考えた場合、F-35Aだけしか無いのであれば大型空港に数個穴を開ければ運用が困難になり、F-35A展開の有無も飛行場の修繕具合から予測出来ます。
一方でF-35Bは穴だらけの空港にも着陸出来て数百メートルの直線道路からも離陸が可能なので、いつどこに展開して何処から出撃する予測困難です。
ハリアーのように道路脇の森の中に展開することも可能なので、これを無力化するには直線道路や空港近くの怪しいところはシラミ潰しに爆撃しないと安心できません。
それでいて生き残ったF-35Bがあれば垂直離着陸能力を使って近場の別の基地や近海まで来たいずもにそのまま移動可能なので、再配置や転進もすぐにされてしまいます。
戦時で自衛隊が展開するなら輸送のためにも仮設飛行場がそこら中に作られるはずで、そこにダミーのF-35Bを置くだけでもステルス機を警戒する中国側は多くのリソースを割かれてしまうわけです。
要塞のごとくガッツリ固めた基地は理想ではありますが、歴史を見れば柔軟な展開が可能な機動力のある分散型の戦力がより有用なことも多く、F-35Bはそんな柔軟な展開が可能な兵力として評価すべきなんじゃ無いかと感じています。
※54
<最後に誤字さん、ハリアーの出展がイギリス国防省じゃなく国防相と大臣になっとます……
名前が誤字脱字だから誤字があるのも仕方ないおw
失礼しました、管理人さんに連絡して修正してもらいますm(_ _)m
コメントありがとうございます。行き違いになってしまいましたね。
>>台湾海峡危機のように危険を理解しながらも前に出るのでは?とも思えます。
それはたぶんのその時の大統領の決断次第ということになるのではないでしょうか。アメリカ国内の関心が東アジアになければきっと及び腰になるでしょうし。どちらにしても政治的過ぎて予想はできませんね。
>>それと、気になるのが空母での投射ができないなら何で人工島を無力化するのか?ということです。
私はアメリカは中国の対潜能力を突いて攻撃原潜と巡航ミサイル原潜を使うだろうと思ってます。
攻撃原潜で人工島への海路での補給を裁ち、改オハイオ級のトマホークで攻撃すれば人工島の攻撃力はかなり制限できるでしょう。それでも空路の補給はできますから無力化は難しいと思います。
そのためにも南シナ海への進入路になるチョークポイントは抑えておく必要があります。いくら貧弱な中国のASW能力とはいえ、狭いチョークポイントで待ち伏せされたら原潜と言えどもただでは済まないですから。
実際、人工島の攻撃に関しては日本ができることはチョークポイントを確保する以外はないと思います。
<現実はこれらの組み合わせでしょうし、東シナ海と南シナ海は両方とも戦場になる可能性は高いですから、そうなると地上基地の要塞化も空母も必要ってことになります。
次回の記事で言及しますが、最新の防衛大綱ではどちらかというと「グレーゾーン事態」や「ハイブリッド戦」的なのを警戒している面が強いですね。
現代ではいきなり各国の運命をかけた総力戦となる可能性は低い一方、クリミア併合のようなハイブリッド戦で要地を切り取って戦略的優位を確立する動きはむしろ強まっているように感じます(当然ハイブリッド戦から本格的な戦争に発達する可能性も無視できない
伝統的な大規模衝突への警戒も重要ですが、「グレーゾーン事態」や「ハイブリッド戦」への対応を念頭に置いた戦力の評価・整備が行われている というのが次回記事の要点になりますのでご期待ください。
※64
<要はリスク分散もしながら大規模な航空兵力を少ない投資で同盟国の力で持てるようになる。このような分散配置なら一隻あたりの損失は小さくなるし、各国の意思も見せられる。
※69
<これらの国を安心させ日米側に引き留めるためのプレゼンスとしてF-35Bの乗ったいずも型が必要だ、というのであれば、渋々ですが納得はしますかね。
第四回の記事がまさにこのような各国との協力に関する話題で、今回の防衛大綱では日本単独での戦力整備よりも各国との協力によって日本の防衛力をどうやって高めていくのか? という点にかなり力を入れている印象です。
最新の防衛大綱は伝統的な日米同盟を基軸とした大規模紛争への抑止を蹈襲しつつ「グレーゾーン事態」や各国との協力を強化する方向性を強く打ち出しています。
今後の連載でその点を皆様に意識してもらいながら、F-35Bと多用途運用母艦「いずも」の役割と日本・自衛隊の今後について考えていただければな〜 とか思っていますので、今後の記事投稿をご期待ください。
>>南シナ海の中の安全は守られるので南から台湾の方に安全に侵攻できるようになってしまう。
完全に南シナ海から手を引いてしまうとそういう懸念も出てきますね。台湾進攻は恐らく東海艦隊と陸・空戦力が担当するでしょうから、南シナ海に南海艦隊を張り付けておいても、実行可能かもしれません。
ただ一つ言いたいのは私が言うチョークポイントの中には北側の守りとして台湾海峡とバシー海峡も含まれる、ということです。
日米でチョークポイント封鎖をする上で台湾海峡を無視することはあり得ませんから。
ただ、おそらくその場合でも台湾海峡の北側を閉めるという形になると思うので中国は海峡横断して陸上戦力を侵攻させる、というスキができないとも限らないのです。でも、それをやるには日米で閉めている台湾海峡の北側を通ってチンタオの東海艦隊を台湾海峡にまで持ってこないといけません。
そうなれば台湾海峡を閉めている日米と戦闘になりますよね。
私個人としては南シナ海封鎖をやり切るうえで台湾海峡付近での海戦は避けられないと思っています。
なので当然ながら南シナ海封鎖をやりながらそれもやるのを見据えて戦力構築する必要があると思います。
1.南シナ海を北を台湾海峡、東をバシー海峡、マカッサル海峡、南をロンボク海峡、西をマラッカ海峡で封鎖して、ロンボクーマカッサル航路を確保しつつ、中国艦艇(潜水艦含む)を南シナ海内に閉じ込める。(日米英豪印ほか多国籍軍で)
2.確保しているチョークポイントからアメリカ攻撃原潜、ミサイル原潜で南シナ海の戦力の牽制・漸減狙う。
3.封鎖線の突破を目指してきた南海艦隊、東海艦隊を各個撃破する。
という感じでしょうか。チョークポイントで防衛するのは3への戦力を温存するためでもあります。
そういえば小野寺元防衛大臣もクリミアでのロシアのハイブリッド戦術を受けて今の防衛大綱を作ったとか言ってましたね
あの話を見てたけどまさかミッドウェイ級の時から色々やってたのを見て艦載機の管轄はともかく計画的にやってきたんだなってなりましたねえ
つまりデザートシップワンで行った試験では、デザートシップワン側にもMADLを取り付けて試験を行っていますので、そのままのイージスのベースライン9でも無理なんですな。
現在のニフカでは、E-2DはCEC対応のイージス艦と直接リンク出来ますが、F-35はCECやMADLと比べて通信速度が劣ったリンク16でないとイージス艦やE-2Dとリンク出来ません。
そうなると、たとえF-35が先行して敵を発見してE-2Dを中継しようにも、リンク16でしか繋がれないためSM-6に発射諸言をリアルタイムで送ることは不可能なんじゃないかな?。
※80
<E-2DはCEC対応のイージス艦と直接リンク出来ますが、F-35はCECやMADLと比べて通信速度が劣ったリンク16でないとイージス艦やE-2Dとリンク出来ません。
E-2DやMADLについては、正直言って「そこまで考えてなかった」と言わざるを得ません。
言い訳をするとSM-6の射程は英語版ウィキペディアの記事によれば240 km〜460 kmと幅がありますが、これに対して見通し線距離は高度4000mで約240km、高度15000mで約460kmなので戦闘機が飛ぶ高度での見通し線距離を考えると通信を中継する必要がどの程度あるのか? というのがいまいち分からんのです。
MADLも陸上イージス艦に装備できたのであれば既存のイージス艦に装備することは難しいことでは無いはずで、あまり問題だとは思っていませんでした。
う〜ん、しかし予算がかかるしMADLはKuバンドで雨天で減衰が激しくなるのでちょっと厳しめか?
一方でSM-6はエンゲージ・オン・リモートでの迎撃が可能なのでリンク16の劣る情報量でもF-35による中間誘導を増やすとどうにかなるかも? けどそうすると電波を垂れ流すことになるからステルス性が低下することにもなるわけで・・・
現代戦は考えることが多くて大変だ(汗
第五回あたりでは具体的な作戦での活用法や戦闘法などについても考察して記事にする予定なので、こういうコメントで自分が見逃していた点を指摘されるのは助かりますm(_ _)m
AIM-120が使えればそっちを使うよね普通
インド海軍はSTOBAR空母の導入にあたりノースロップグラマンからE-2Cを提案されてたけど最終的に断念してる
https://www.livefistdefence.com/2007/03/tale-of-indian-navy-and-e-2-hawkeye.html/
この記事によると、STOBAR運用可能な重量では滞空時間が1時間にまで減ってしまうので却下されたらしい
まあMH-53とかでもペイロード-レンジ的にはエリアイシステム丸々積んで6時間以上滞空できるし、海自が空から対艦巡航ミサイルを警戒するなら世艦に構想が掲載されてた対空捜索可能な次世代哨戒ヘリ(MP-HS)もしくは専用のAEWヘリを飛ばして、そこにFCネットワークと新艦対空誘導弾を組み合わせればある程度はOKなのでは?
たしかにSM-6の長大な射程は水平線外目標を迎撃するためというより
高空を飛んで艦隊を直接捕捉し攻撃指示や中間誘導を行う敵ISR機(AEWや哨戒機)を無力化して、敵の長距離対艦ミサイル飽和攻撃を阻止するためのものって感じですよね~
>>4000mで約240km、高度15000mで約460kmなので戦闘機が飛ぶ高度での見通し線距離を考えると通信を中継する必要がどの程度あるのか? というのがいまいち分からんのです。
>>MADLも陸上イージス艦に装備できたのであれば既存のイージス艦に装備することは難しいことでは無いはずで、あまり問題だとは思っていませんでした。
>>う〜ん、しかし予算がかかるしMADLはKuバンドで雨天で減衰が激しくなるのでちょっと厳しめか?
F-35のMADLは通信相手を狙い打ちしてピンポイントでビーム飛ばして通信するので間に水平線とか雨雲とか障害物があると通信できない可能性が高いですね。
なのでそういう場合は中継が必要になります。
E-2DはF-35のMADLの中継はできるはずです。少なくともNIFC-CAの構想に追加されてたのは見たことあるので将来的にはできるはず。
F-35の情報を元にどのイージス艦に攻撃させるかの判断はE-2DのTACOのお仕事だと思われるので通信範囲に多数イージス艦を捉えておくためのにE-2Dの全方位の能力が必要と思われます。
MADL≫E-2Dでリンク16に変換≫イージス艦って感じで情報を流していくって何処かの記事で見ましたね。
MADLの中継自体は出来るけど、SM-6の射撃中間誘導の様なCECやMADL直結リンクでやってるような事は、リンク16/MIDSを間にかましてる時点で出来ないと思う(出来るけど、精度悪すぎるからやらないとか)。
データリンクに関しては米空軍内でも問題になってて、当時の状況や技術に合わせて個別に色々造りすぎちゃって、従来のリンクシステムは元よりF-22やF-35の専用データリンクシステムでさえ互換性が無いものとなっているようで、このままじゃ今後統合運用に支障きたすからどうしようって事になってます。
一応、F35とかはリンク16とかでは相互に繋がれるんですが(F-22は受信だけで発信はしない)、ステルス機が広範囲に盛大に電波出すのってどうだろうって?
そんなわけで、従来機との連携を図るために外付ポッド式のMADLが開発されてるみたいですが、どうなることか?
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