大胆予想!2030年代を見据えて、自衛隊の未来を予測する
文:ミラー
今年は猛暑と豪雨が大変な夏ですが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
余りの暑さに日々蕩けておりましたミラーです。
コミケ参加の方々はお疲れさまでした。
今回は、個人的に予測している自衛隊の将来に関して予想してみようと思います。
思えばWW2の終戦から73年が経ち、自衛隊の歴史は旧大日本帝国軍を超えつつあります。そんな中で、陸海空自衛隊は冷戦体制からの脱却という大きな転換期を迎えつつあります。
そこで、大局的な意味での自衛隊の将来像を簡単に書いてみました。
1、人材問題と陸自のスリム化
現在日本は少子高齢社会を迎え、自衛隊も募集年齢を32歳まで引き上げる事で人員の確保を行えるように進めています。
しかし、将来的に日本の人口は総務省の平成24年の発表に基づくと(http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h24/html/nc112120.html)
15~64歳の生産年齢が60パーセントを割るとの事で、自衛隊にも大きな影響が出てきます。
現在自衛隊の人員は約25万名を擁しており、特に陸自は15万人と半数に及んでいます。
そこでまず現れる影響が陸自の編成数と人員の削減です。
今までの冷戦型編成を残した状態では、完全充足にはとても足りない人員しか集められないでしょう。そこで、現在行われているのが機動師団の編成と特科と機甲といった重装備の方面直轄化です。
機動師団の特徴は、普通科連隊の数を3個から2個へ減らしつつ、新たに即応機動連隊という16式機動戦闘車などの走行車両を中心とした編成を加えます。これは現在も連隊を編成する中隊のひとつを96式装甲兵員輸送車を集中配備するというやり方の拡大版でもあります。
ただ、これでも人員が不足する可能性があり、一部では旅団というより小さめな編成を行う事も行われていますが、人員が3分の1程度になるという事もあり、師団数そのものを削減するか旅団として水増し編成とするかの選択が迫られるでしょう。
特に災害派遣では人手が必要となるので、余りに少人数の編成も問題です。
将来的には、それぞれの特色を持った方面直轄の師団が編成されていくと考えています。
例えば
第1空挺団を中心とした緊急展開戦力としての陸上総隊直轄部隊
第7師団を中心として機甲打撃力に特化した北部方面隊
即応機動連隊を主軸とした機械化歩兵戦力を中心とする東北方面隊
首都防衛の普通科戦力を主軸とした東部方面隊
水陸機動団の運用支援に集中する中部方面隊
小規模な機甲戦力を含めた対艦誘導弾などの特科を多く編成に含む西部方面隊
第15旅団の空中機動能力を充足させた南西航空方面隊
といった編成がみられるかもしれません。
陸自のコンパクト化で重要なのは、部隊の機動化と情報偵察能力の強化、そして支援火力の強化です。部隊の機動化に関しては機動戦闘車などの路面機動可能な装備の増強により、動的防衛の実現へと増強を続けてきました。
情報偵察能力の強化に関しては小型UAVの運用が一部部隊で試験的に始まっており、今後も増強が続けられると考えられますが、現状で陸自は世界の流れに対して遅れをとっている状況であるので迅速な改善が急がれます。
最後の火力支援能力に関しては現在すでに行われている施策とこれから努力が必要な施策があります。
まず前者は普通科連隊に配備されている重迫撃砲の配備数増強と火力戦闘車という155mm榴弾砲を
自走トラック化させる計画です。重迫撃砲の配備は特科部隊の削減と並行して行われていますが、その火力は昔の105mm榴弾砲の射程に匹敵すると共に榴弾の威力はそれを上回ります。
火力戦闘車は削減されていく火砲の数を火力の機動によりカバーする事でしょう。
努力が必要な項目としては、戦闘ヘリといった近接航空支援能力です。
それには武装UAVも含まれますが、ヘリによる部隊の空中機動を考慮するなら戦闘ヘリの類もまだ必要と言えるでしょう。武装化した汎用ヘリも有用ではありますが、人的資源に乏しく、配備する装備数を制限しなければならない自衛隊には専用の生存性を考慮した専用の戦闘ヘリの価値はまだあります。
災害派遣に関しては捜索と偵察にしか使い道がないとは言え、中途半端にしてしまう方が任務遂行に影響があるでしょう。
将来の陸自は少子化を視野に入れて編成数の削減と部隊当たりの火力情報力機動性の強化を進めて
行くでしょう。
2、海自の省力化と任務の明確化
海上自衛隊はシーレーンの防衛を目的として対潜能力を中心とした外洋型の編成を取り続けてきました。そのため、比較的大型の護衛艦を中心とした編成を続けていましたが最近になってかつてのDEクラスにあたるFFMが計画されています。
これは昨今の島嶼防衛の重要性から使い勝手の良い中小型護衛艦が必要となり、昨今の大型艦艇中心の建造計画から変わりつつある事を示しています。また、海自も人口減少の影響を受けており、省力化を進めるためにある程度規模を縮小した艦艇が少なくなったとも言えます。FFMは従来のDEと異なり比較的遠洋でも出られる事から、長期間の哨戒活動にも向いていると思われます。
昨今の海自編成の移り変わりでは潜水艦の配備数増強も特徴として挙げられます。
日本が配備する通常型潜水艦は遠方へ展開するのではなく、比較的近場の海峡を守る事を想定していると考えられています。ここから分かるのは、海上自衛隊は洋上防衛に於ける艦艇数の不足をカバーする方向へと舵を取っているという事です。
逆に大型艦艇はヘリ搭載型のDDHとイージス艦への移行が完了するDDGが中心となり、強力な防空・対潜能力を保有する護衛艦隊を編成します。彼らはFFMで対処しきれない強力な敵戦力への対応や従来のシーレーン防衛を担う中心戦力としてこれからも活動していくでしょう。
DDHは災害時の救難拠点となりますし、イージス艦は弾道ミサイル防衛の要でもあるので、展開中は哨戒活動などに従事する事が難しくなります。哨戒機も従来機より高速なP-1への移行で少数で広域をカバーできるようになりますが、艦艇の不足はやはり問題です。水陸両用作戦を展開する際にも、直接揚陸を支援する艦艇は不足する事が予測されるので、FFMは現在考えられている20隻程度の数より多くなるかもしれません。
これから海自は、人材の不足と戦いながら艦艇数の増強というジレンマに悩む事でしょう。
3、空自の多目的化と支援装備の増強
航空自衛隊は新しい世紀を迎えて大きく躍進を続けている組織です。
F-2戦闘機への誘導爆弾JDAM運用能力付与に続き、各種スタンドオフ対地攻撃装備が配備される計画が組まれています。これはステルス戦闘機であるF-35Aの導入も響いている事でしょう。
かつて制空戦闘を主体として徹底して考えていた空自に、対艦攻撃以外の支援攻撃要素が組まれたのは大きい変革でしょう。同時に敵防空火力への対抗が必要な事からエスコートジャマーとスタンドオフジャマーという2種類の電子戦機導入が考えられているのは、空自の本気具合を考えさせられます。
(他に詳しい方々が多くいるかと思いますが、前者は攻撃する航空部隊に随伴する電子戦機で後者は空域そのものに対して電子的妨害を仕掛ける機体と考えると分かりやすいかもです。)
対地攻撃力の増強は、従来の対艦攻撃による洋上阻止だけでなく、島嶼防衛における敵火点の制圧といった危険度の大きな任務への投入が考えられ、従来の空自戦闘機部隊から多目的化を進めて大きく躍進していく過程にあるでしょう。
近年、空自は航空作戦の支援機材導入にも力を入れています。
直近ではKC-46空中給油輸送機の導入を決定しています。空中給油機を導入する理由としては、空自も人口減少の影響を避けられないという点があります。
加えて戦闘機といった機材の価格高騰も大きく響いています。
作戦機の削減を補うには、運用効率を高めて一度の出撃で得られる効果を増強する他にありません。
早期警戒機と同じく空中給油機は戦闘機の作戦時間を引き延ばし、少ない戦闘機でも長時間の哨戒任務などを実現する事が出来ます。また、輸送機としても用いられるので、C-2輸送機などと並んで災害派遣を含めた各種輸送任務にも活躍を期待できるでしょう。
これからの空自は、主力戦闘機部隊の多目的化と支援装備の増強によって数の減少を物ともせずに戦力を高めていく事でしょう。
以上で簡単ですが、これからの自衛隊の予想を終わります。
昨今は、新型装甲車の調達停止やヘリの新規導入の長期化、機関銃の輸入化と陸自装備調達計画に問題が多くあるようにも感じられます。
今後も日本も守る自衛隊がその戦力をしっかり発揮できるような施策が続けられるように願います。
メディアックス (2018-06-27)
売り上げランキング: 234,523

コメント
攻撃ヘリの新たな武装や電子装備も出揃いつつあるが、予算の優先順位で更新が為されるか甚だ疑問
戦闘機攻撃機は…F3がどうなるかで編成左右されそう
※1
一応装備庁の入札が出てたから更新されるのは確定なんじゃないかな
聞いた話だとアパッチガーディアン、ヴァイパー、H145武装型が有力候補らしいけど事実ならヴァイパーが選ばれそうな感じがする
これは高額な兵器増えそう(素人なみかん)
いろんな意味で人材の重要性が増している昨今、装備品の高性能化で数の不足を補いつつ能力向上を目指す って方向は陸空とも共通している感じですね。
そんな中で艦艇数の増加でなかなか人を減らせない海自が厳しそう(´・ω・`)
海洋国家日本の防衛で最前線に立つ部隊なので、昨今の”海モノ”人気で人員が集まれば良いのですが、高度な情報化社会で育った若い者は海上に出て数週間陸と連絡がつかなくなるだけで大きなショックが受けるようなんで心配です・・・
装備調達では空自ではF-35AやC-2の導入、海自ではP-1導入と潜水艦の純増といった感じで新装備の話が着実に進んでいる一方、陸自さんが攻撃ヘリアパッチの失敗から始まり、機関銃の不正納品、OH-1のエンジントラブル、新型装甲車の調達停止とトラブルが相次いでいる上に、水陸機動団の発足に合わせてAAV7やらオスプレイやらの新規導入、さらにイージスアシュアの運用まで始まりで大変そう・・・
陸自は組織が大きい分”冷戦後”の変化に振り回され、迷走しているようにも感じますね。
にわかにF-35Bの導入による空母保有やらF-3開発やらが騒がれる昨今、文字通り”足元”である陸自や人員問題が今後どのようになっていくのか? 今年末にでも明らかになる防衛大綱改訂で政府がどんな道筋を示すのか(そしてその裏付けとなる予算がしっかりと確保できるのか)注目したいと思いました。
即応性のある砲兵火力は火力戦闘車と120㎜迫撃砲で事足りるって感じかね
空自や米空軍の無人機と有人機のミックスみたいな構想が陸自や海自にも広がる可能性は大いにある。
無人化においての技術的難易度は空>海>陸と言われていて、米海軍との技術連携によって海自の展望は比較的マシ。
問題はやはり陸自、人員が多いのもやはりどうしてもマンパワーが必要なミッションが多く米陸軍も手を焼いてる。
つまりターミネータ的なものが日本にも必y(ry
クリミアでのロシアの電子戦を見て、ヤバいって周回遅れで始めたよ
新型の電子戦システムを導入するし、今まで北海道にしか無かった電子隊を西方に新設が決定し、東方にも新設する計画だそうな
サイバー防衛も周回遅れどころではないけれど、やる気になってきたし
陸自はシステム化に今更ながらに本腰入れて、IDAサイクルの高速化で規模縮小を乗りきろうと、野外通信システムの配備と各種指揮装置の連接をやってるよ
んで、通信科は名前を変えてシステム通信科に来年度からなるってさ
まぁ、現場としては夢はでっかく、出来はしょっぱく、だろうなぁと思うけど
日本だと単におざなりに成ってる分野だから削減では無くてシステム自体を再構築した方が現在の人員への負担減に直結するだろうけど…普段から目に見えない分野だからな
マルスの後継に入れてもいい気がするんだけど話聞かないしなあ
※11
電子戦に関してはアメリカもロシアに対して遅れを取ってる疑惑があるから仮に事実なら西側諸国全体の問題かもな
技術的に後れを取っている訳ではないから、キャッチアップすると意思決定したらあとは早いでしょ。
「用意周到動脈硬化」の陸自といえどもw
現行TSJだって、本来は北方の第1電子隊だけではなく全師団(当時)と方面隊に配備予定だったんだし。
ところで、ロシアの電子戦能力って本当にそんなに凄いんですかね?
EAかけるには相手の通信なりレーダーなりの諸元のみならず設計思想まで理解してなきゃならないと思うのですが、旧ソ連時代から一貫して彼らの電子通信技術は西側に後れを取ってましたよね?
いや、侮ってはいけないのは分かってるんですが。
あまりよろしくないソースだけどこれ見る分にはかなり高レベルそうではある
https://togetter.com/li/1132703
ここにある500回周波数変えても追いついてきて妨害するとかあとGPSを逆手に取って機械化大隊壊滅させてるとか結構な脅威だと思われ
アメリカもロシアに電子戦分野での負けを認めてますし
ロシアは衛星への妨害やら半径数百キロの範囲を妨害するやら、携帯の電波乗っ取りからの偽メールで火力ポケットに誘導やらで、西側の支援受けた連中を相手に1/3の戦力で撃破してますからね
UAV?当然、妨害されて使い物にならなかったそうで…
中国もサイバーと合わせてロシアに次ぐ能力だとか
陸上自衛隊通信学校がその辺が詳しいですけど、果たして追いつけるのか…
誰か物知りに更に、次期防衛大綱の別表や、中期防の客観的予測、または願望を書いて頂きたいと希望
ここの人なら願望でも「ぼくのかんがえたりそうのじえいたい」ではない、希望的観測の範疇のものとなるだろう
遠くの未来の大っきな流れこそは予想出来ても近未来の細かい予想は難しいんじゃないかな?宝島社の本のトンデモ予想が形を変えて予想よりも早い時期に実現してたり、一寸先は闇な時代だし。
それに同じ願望なら、本当に必要な物とか、歴史のifを論じる方が楽しそう。
他のコメントでも触れていますが、電子戦の分野においてはクリミアでの経験がある分、ロシアが世界最先端でしょう
個人的には、イラク戦争やアフガンで見せた、高度にシステム化された戦闘組織を持つ米軍に対する、ロシアなりの一つの回答だと思います
システムは古い、無意味にでかい、人員も食うとなるし
防空能力だってクァッドパックにしてないならSAM数ほぼ同じやし
それに小さな船体に機能を詰め込んでいると被弾した際、直ぐに機能を失う可能性もあります。
また発展性に関しても大型の護衛艦の方が有利です。
人員が減るのは良いことですが一人に負担が増えていくのも事実ですので注意が必要。
なんかこんごう型並かそれ以上にデカい33DDなる物があめ型なみ型の後継で計画されてるみたいだけどどうなるんだかねえ
個々のコメントへは今週末に何かしらお話出来ればと思います。
自衛隊は今大きな転換期にあると思います。
旧軍の反省点を省みて、同じ轍を踏まないようあって欲しいものです。
33DDの話は詳しく知りませんが、考えるならバーデン・ヴュルテンベルク級の兵員輸送分を削ってVLSを48セル又は32セル据え置きにするっていう見立てを自分はしますね。48セルの場合は同型艦を減らすのではと考えています。
俺は新攻撃ヘリはSH-60Kをベースにした改造機じゃないかと予想していた。
哨戒ヘリと攻撃ヘリを機種統合出来れば、現在158機で、将来160機程の需要になるからな。
技術の進歩で攻撃ヘリはもう前線に出れないのだから、後方から無人機を指揮管制する戦術ならSH-60Kベースの機体かと思った。
防衛システムとMALD(空中発射型デコイ)とUAVで、生存性を向上させるしかないだろ。
最近の纏め買いでは機体も46億まで下がっていたし、艦に搭載出来る機数に限度がある以上、機種の統合は不可欠じゃないかな?
それと国境警備隊が増強されると予測している。
クリミア式で礼文島、奥尻島、稚内市、根室市がロシアに電撃占領され、交渉でロシアに何らかの譲歩を迫られる恐れがある。
中国の混乱がロシアに電波すれば、ロシアは焦って日本との平和条約等を急ぎ、その交渉材料として上記の地域が占領されるかも知れない。
その様な事態を未然に防ぐ為、国境警備が強化されると予測している。
ワイもそれやなあ。
人員に余裕がないんだったら、専門化よりも多用途化に進むと思うんやけどなあ(今すぐとは言っていない)。攻撃/偵察しか出来ないヘリに貴重なパイロットを裂くよりかは、攻撃も輸送も出来る武装ヘリを導入したほうが効率的かなと(せざるをえなくなるのでは?)。
まあ、当の陸自がこれから攻撃ヘリを導入の可否も含めてどうしていけばいいか教えてクレメンスなんて言ってるからなあ。
時代背景が違うけど当の陸自がUH–1にハイドラとか載せて汎用ヘリの武装化したらどうなるかって試験したら半端じゃね?ってなった過去があるからなんやかんだで純粋な戦闘ヘリを導入すると自分は思いますね
離島はともかく輸送の関係上、稚内とかは占領しても陸上自衛隊自慢の機甲部隊で蹴散らされて終わるのでは?
寧ろロシア兵は捕虜取られて散々に終わる気が。
昔のシーソー式ローターヘッド、シングルエンジンのUH-1の時と違って、今のUH-60のような汎用ヘリは性能が段違いに上がってるし、対空兵装による脆弱性はそう変わらないというのもある。米軍のナイトストーカーズとかもヘリボーンの護衛を武装ヘリ(UH-60LDAP)でやってるし。
海兵隊はハリアーで護衛やってるみたいだけど(将来的にはF-35Bか)。
・AH-64E
・AH-1Z
・AW249
・エアバスH Force
・OH-1発展型
・UH-60武装型
・412UH-X武装型
・謎のヘリメーカー以外のインテグレーター案
※33
そう聞くと60武装型もありな気がしますね(値段はともかく)
※1 火砲の更新で弾薬の誘導化は研究が進められていますね。戦闘ヘリの更新はまったなしなので、数は少なくとも調達は進められるかと思います。
※2陸自の自動車化が完了したので、次の目標が装甲化となるのは順当な流れですよね。
最も、全ての部隊を装甲化すべきかは疑問ですが。戦闘ヘリは自分もヴァイパーになるかなと考えてます。よほど予算問題を取り上げられない限りは。
※4将来的にはともかく、現在の金欠状態では新装備の大量配備は部隊の整備側が追い付かないので現実的ではないですね。
※5陸自もUAVの運用開始をする感じではありますが、すでに書かれている様に電子戦に於ける対処手段が確立しないとリスクも高まりつつあるのですよね。
※6人件費と共に調達予算も減るとは思いますが、人命を装備で買うという方向性でいかないと、少子化の影響をモロに受けてしまうのです。
※7ありがとうございます。
現状苦しいのは間違いなく海自ですね。そして陸自の調達部門は本当に指針をまとめて貰わないと・・・空自は周囲に多少左右はされるでしょうが、一番調達計画は堅いと思います。
※9面制圧兵器の調達をしない可能性が高いので、今後HIMARSが装備される可能性は低いかもしれません。
※10人員削減の問題はそこなんですよね。人手が必要な仕事はなかなか無くならないジレンマが・・・
※11電子関連部隊の拡張は前々から計画されてましたが、それがようやく部隊編成へと繋がった感じですね。それでも不足気味ではあるかと思います。
戦闘ヘリの運用に関して
次の点から武装ヘリの運用は次の点で可能性は低いかと思います。
1、正面投影面積の差 英国のリンクスAH.1の様に運動性で勝る汎用ヘリもありますが、戦闘ヘリの開発理由として正面投影面積を小さくして被弾を防ぐというのがあります。
実際に武装ヘリを主力としていた英国・中国・仏国・独国がすべて戦闘ヘリへの運用切り替えを中止していないのが現状を示しているかと思います。
2、専属性の問題
基本的にパイロットは汎用ヘリの資格を得てから戦闘ヘリの資格を得ていますが、武装ヘリが戦闘ヘリになった過程として、武装ヘリが支援任務に就くと他の汎用ヘリと同様に用いる事が出来ないという問題があります。結果的に、パイロットを戦闘ヘリへ載せ替えた方が効率も生存性も良くなったという事が挙げられます。
SH-60Kを戦闘ヘリと同様の任務へ改造した上で投入するのは厳しいと考えています。
まず、UH-60のDAP型が第160特殊作戦飛行連隊にしか配備されておらず、同様のAH-60LはコロンビアでCOIN機として運用されている事から、敵対勢力が絞られる環境でしか投入が難しいと考えています。
加えて、ロシアがシリアにて行った戦法に、敵対空火力へ戦闘ヘリを低空から一気に近寄らせて機銃掃射するというものがあり、戦闘ヘリの前線上空での活動は言われるほど絞られていないというのが現状かと思います。
MANPADは確かに脅威ではあるのですが、これが脅威な理由は戦線の後方もなく襲われる危険があるからで、UAVとの連携は戦闘ヘリも必須になりつつありますが、汎用ヘリを指揮機として後方から運用で十分と言えるほどではないと考えています。
また、SH-60Kの17機一斉調達による価格かと思いますが、その費用にソナー等のセンサー機器も含まれているのか調べる必要があるなと個人的に考えています。
戦闘ヘリとして運用するには機関砲やロケットなどの火器管制にSHとは違った防護装置が求まられるので、価格差は少なくなるのではないかと思っています。
それなら、イタリアのAW248や韓国のLAH、インドのHAL LCHといったかつてのAH-1と同じ汎用ヘリから出来るだけ簡易に戦闘ヘリとしての体系へ改造した物の方が適任ではないかと考えています。
根本的に高価な電子機器などを必要最低限に抑え、搭載量も抑えつつ、既存の安い汎用ヘリの主要コンポーネントを流用する物の方が元々高価なUH-60系列を使うより安く整備性があり、前線での運用に適すると考える次第です。
そもそも戦闘ヘリが誕生した経緯からして武装ヘリではAAAに脆弱かつ支援対象の輸送ヘリに追従できないからだったからだし
SAMの脅威が云々言う人がいるけど、知人の現職高射特科隊員の話ではSAMにとって戦闘ヘリが一番の脅威だそうで
なんでもNOEでレーダーの死角から近付かれるのは勿論、ホバリングされるとドップラーレーダーには映らないからだとか
SAMより機関砲の方が嫌だというヘリパイになった同期の証言もあるし
個人的にはUH-Xからヴェノムのラ国にして、戦闘ヘリはヴァイパーをラ国するのがいいと思うんですけどね
ま、その場合は一番喜ぶのは米海兵隊でしょうけどね、部品調達中止に怯える必要が無くなりますから
バイパーのライセンスが良いと思うけど、時間に余裕がああればUH-Xベースで作れないかな?
まず1ですが、正直昨今の攻撃ヘリですが、AH -1Sならまだわかりますが、アパッチとかはスリムなんでしょうか?ka52とか複座ですけど?
まあ、実際には対空SAMやMANPADSに対してはスリムとか何の意味もないですけど。
>実際に武装ヘリを主力としていた英国・中国・仏国・独国がすべて戦闘ヘリへの運用切り替えを中止していないのが現状を示しているかと思います。
そんなことしたらモッタイナイお化けが出ますよw
実際に
2、専属性の問題
基本的にパイロットは汎用ヘリの資格を得てから戦闘ヘリの資格を得ていますが、武装ヘリが戦闘ヘリになった過程として、武装ヘリが支援任務に就くと他の汎用ヘリと同様に用いる事が出来ないという問題があります。結果的に、パイロットを戦闘ヘリへ載せ替えた方が効率も生存性も良くなったという事が挙げられます。
インドネシアが412ベースの戦闘ヘリ作る計画出してたけど現状のコブラの寿命見るとライセンスなんて言わないでパパッとヴァイパー購入した方が良さそう(稼働率があれなのは承知な上で)
あと、ソ連時代から攻撃的な電子戦のレベルは極めて高かったような気が。確か1980年代に「電子爆撃」なる言葉もあったような記憶があるし。
その後更に電子戦に力を入れるようになったって聞いたが。
すぐに掘り出せた資料が原書房の「ソ連地上軍 兵器と戦術のすべて」だけなんであれだけど、当時の専門家はソ連地上軍の電子戦能力を極めて高く評価し、重大な脅威として認識していたそうなので。
返信ありがとうございます。
俺の言葉足らずで微妙に議論が噛み合ってないと思います。どうも済みません。
俺の将来の構想では、無人機の大量運用により、空間に立体縦深陣地などが構築されるかと想定してます。(抽象的な意味でです)
もちろん強襲的な電撃作戦も有り得るでしょう。
空中砲台も配備されるでしょうし、空中空母という絵空事をアメリカが検討しています。
ドダイベースやメーヴェの様な無人輸送機も出て来て、空挺降下も大きく変化すると思います。
後に整備をするロボットやコンテナ搭載の整備工場等が出現し、無人機の大量運用が可能になるかと思います。これで劇的にコストが下がるでしょう。
無人機が万能とは全く思ってませんが、数の暴力による力押しが当たり前になり、その様な戦場では将棋や囲碁の様な陣地取り合戦になり、優勢・劣勢がオセロの様に変化するでしょう。
この様な潰し合いになれば従来の戦闘ヘリの戦術ではすり潰され、生き残る事は出来ないかと思います。
生き残る為に従来の戦闘ヘリはオスプレイの様に進化するしかなく、事実上戦闘機に成るでしょうね。
その様に変化しつつある戦場でも、ノード末端としてのヘリならば活躍の場があり、SH-60Kならば改造余地も大きく、機種統合して生産すれば妥当なコストになると思い書きました。
ある程度は有人機も必要ですからね。
それに2030年では技術の片鱗がある程度出るくらいで、未だゴリゴリな潰し合いにまでは発展しないかと思います。
それでも2024年の中期防や2030年代で将来を予測したら、従来の戦闘ヘリは退場するかと思います。
従来の戦術では中露はアメリカに敵わないので、新戦術で状況を必ず覆すかと思います。
続きは夜帰ったら書きます。
だから言えることなんだけど、F-16がはじめは安くて強い戦闘機の代名詞みたいだったけど、今じゃ普通に高くなっちゃったあたり、これから無人機の時代になっても、無人機の縦深防衛とかできるのかな?
AHの形状は携帯ミサイルよりも機関銃(機関砲)対策じゃない?アパッチのごついデザインも機関砲に当たっても大丈夫なようなデザインじゃないの?因みに、コクピット周りは違うけど、コブラもアパッチも全幅は変わってないよ。まぁ、別にUHの人にAHの任務をさせてもいいだろうけど、パイロットあたりの仕事の負担が増えて全体の練度が下がる本末転倒になる気がする。
※48 こちらこそ、ご意見を頂く事が出来て嬉しいです。
個人的にはその意見は戦闘ヘリではなく、より全体としてのネットワークハブとしての機動プラットホームかと思います。
例えば、こちらが示す戦闘ヘリは「空飛ぶ砲兵」であるので、貴方の意見ではハブの先に存在する武装UAVになります。
そして、生存性が問われる環境の中で、UH-60ベースのプラットホームは生存性に疑問があると考えていますし、数によるすり潰し合いは敵のネットワークハブを直接叩く事でより大きな成果を出そうとすると思いますし、誘導量には限界があるので数による暴力はそこまでインフレしないと考えています。
それどころか電子戦で離陸前からUAVの類が無力化される可能性もあると考えています。戦域で妨害されたら有人機でも通信が繋がりませんし、UAVも自動操縦で帰れるかもしれませんが、離陸前からとなると事情が変わるかと思います。(続く)
更に一つ加えられる事として、オスプレイの様なティルト機がヘリと完全に入れ替わるのは、まだ先になると考えています。
ティルト機の魅力は、航空機と同じ速度で戦域に到達し、離着陸先を選ばない事ですが、戦闘ヘリの様にNOEしながら敵を叩くといった運用にはまだ向いているとは思えません。
運用方法が異なる為、戦闘機は戦闘ヘリの仕事を奪いきる事が出来ていないのです。
無人化の問題は他の陸海戦力にも言える問題で、偵察や掃海に無人兵器が浸透していく中で、主力戦闘装備にならないのは、電子戦の影響が大きいと考えています。
昨今は、歩兵の盾となりながら火力投射する無人車両も開発されつつありますが、これも歩兵や戦闘車両の代わりとなるのではなく、あくまで歩兵の火力と防護性を高めるサポートで、携帯対戦車火力を直接浴びる環境を想定した運用まで至っていないと考えています。
しかし、戦闘ヘリ候補は個人的にもヴァイパーが有力ですかね。
SNSで散見する情報を見るとMCVは以前自身が心配した様に色々と問題がある様で。
最低限の戦車による衝撃力は残して欲しいなあ。
戦車はゴジラ、簡単に止められないから価値があると例え話した方は本質を簡潔にまとめてて凄いと感じましたよ。
自動車でも砂漠や高速道路の様な障害物が少ないエリアなら今でも無人化が楽ですが、下町とかだと難易度高いですよね。
外洋専門の大型艦を無人化できたら楽になりますね。
空母の必要性は昔他のまとめサイトで散々言ってきましたが、まさか本当にやるとは・・・
江畑先生の影響は残ってるのだなぁと。
コメントする