無題 Name 名無し 17/07/04(火)21:28:22 No.1218086
お題、台風(神風)と軍
太平洋戦争中、一回目
駆逐艦ハル、モナガン、スペンスの3隻が沈没、他に空母を含む18隻が大、中破、9隻が損傷を受け艦上機108機が失われた
二回目
戦艦4隻、航空母艦2隻、軽航空母艦2隻、護衛航空母艦4隻、重巡洋艦3隻、軽巡洋艦4隻、駆逐艦以下17隻の合計36隻の艦艇が相当な被害を被り、艦上機142機が失われた
うん、神様も頑張ったが、ちと相手が悪すぎたか
てゆうかアメさん原子爆弾も最新レーダーも作れるのに天気予報が当てられないとかアホなの?
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無題 Name 名無し 17/07/04(火)21:40:34 No.1218088
>アホなの?
当時気象衛星があっての損害ならアホなんじゃないか?
無題 Name 名無し 17/07/04(火)21:53:11 No.1218091
気象レーダーの実用化は戦後になってからだぞ
観測データが蓄積されている地上ならともかく、戦争で初めて往く洋上で、時速30キロ以上の高速で動く台風の予測ができるもんかい
無題 Name 名無し 17/07/04(火)22:29:53 No.1218094
ジェット気流もWW2時代でさえまだよく分かってなかったし
無題 Name 名無し 17/07/04(火)22:43:38 No.1218095
天気予報で台風わかってたのに舐めてた日本海軍disってのか?コラ
無題 Name 名無し 17/07/05(水)00:13:32 No.1218107
>天気予報で台風わかってたのに舐めてた日本海軍disってのか?コラ
なあにかえって免疫(練度)がつく
無題 Name 名無し 17/07/05(水)06:48:12 No.1218120
>なあにかえって免疫(練度)がつく
ホンダポイント遭難事件だったか?
原因は関東大震災で海流が変わったからだとかいう与太話をどこかで見たような気もするが、太平洋はさんで反対側まで海流を変えるほど地震の影響ってあるものなのか?
無題 Name 名無し 17/07/05(水)14:25:54 No.1218136
小型艦ならともかく戦艦も被害受けるものなんだ
無題 Name 名無し 17/07/05(水)18:25:35 No.1218144
>小型艦ならともかく戦艦も被害受けるものなんだ
剥き出しの対空機銃は仕方ないだろ
無題 Name 名無し 17/07/05(水)19:15:04 No.1218157
太平洋戦争でも神風は吹いたと
それは1945年8月20日に発生した台風で米軍の進駐を少しだけ遅らせ
その間に厚木航空隊の反乱を初めとした国内のゴタゴタを片付ける事ができスムーズに9月2日の降伏文書調印を迎えることができたと
もしこの台風が無ければ進駐軍との間で無用の流血があったかも知れないと
宮脇俊三が書いてた
無題 Name 名無し 17/07/07(金)02:29:30 No.1218305
>太平洋戦争でも神風は吹いたと
>それは1945年8月20日に発生した台風で
「この世界の片隅に」の原作には終戦後に台風にあったエピソードがありましたが
それとは違うみたいですね
あまりの規模の大きさにすずさん一家は逆に
「こんなに遅うにくるなんてのんきな神風さんじゃ」と大笑いするんですが
調べてみたら枕崎台風といい死者2,473人、行方不明者1,283人、負傷者2,452人
とシャレにならない被害だったようで
無題 Name 名無し 17/07/06(木)14:41:50 No.1218224
昭和20年の夏は天候不順で梅雨が例年になく長く、雨も多かった。
当時の航空機は雨天に弱かったので、梅雨の真っ只中に行われた沖縄戦では雨によって米軍の航空支援が妨害され、菊水作戦に出た日本の特攻機は標的を発見できず、30%以上が帰還した。
大和の沖縄突入も雨に隠れての成功が期待されたが、これは失敗に終わった。
なお、この年は20世紀でも五本の指に入る冷夏になり、折からの肥料・労働力不足もあいまって日本の米穀生産に大打撃を与え、昭和21年の食糧事情を戦時中より酷いものにした。
無題 Name 名無し 17/07/06(木)15:11:23 No.1218225
あの夏は涼しかったから
防空頭巾かぶって通学しないといけない児童生徒はその点では助かった
無題 Name 名無し 17/07/07(金)08:07:21 No.1218317
戦時だから地震・水害・火事みたいな大規模災害は厳重に隠蔽したわけですが
まことに浮かばれない話です・・
無題 Name 名無し 17/07/07(金)12:12:02 No.1218339
終戦前に東海地域でデカい地震があったのも、暫く伏せられてたね。
無題 Name 名無し 17/07/06(木)20:14:39 No.1218257
>戦艦も被害受けるものなんだ
1944年12月のコブラ台風の時、災難の後で米第3艦隊で最大の関心となった被害は一説ではレーダー装備の損傷だったそうでして、実際それまでの航海では生じなかった、大型戦闘艦からのレーダー装備への被害報告が相次いだんだそうで
ハルゼー=サンからニミッツ=サンへの緊急電報では、「レキシントン」「エセックス」「タイコンデロガ」といった正規空母や戦艦「アイオワ」を含む「その他多くの艦」がレーダー装置の修理や交換を必要とするため、民間の契約技術者と交換部品を至急前進根拠地のウルシー泊地まで運ぶよう要請しているんですとか
当時既に米艦隊は特攻機の猛威に晒されてる最中でしたから、艦自体、若しくは艦隊の対空能力の低下は「艦隊にとって致命的」とまでみなされたんだとかなんとか
無題 Name 名無し 17/07/06(木)20:15:25 No.1218258
「アイオワ」なんかは他にウルシーに回航中、プロペラ推進軸に異常な振動発生が起っているの発見してウルシーで調査したところ、やはり損傷していた為パールハーバーに帰投を余儀なくされているそうで、まあ台風の脅威の程が知れるお話ではありますですな余談ですがこの時辛くも沈没を免れたファラガット級駆逐艦「デューイ」の艦長さんによると、嵐の後で艦橋に立っていた所、艦の牧師代理を務めていたジョンソンと言う操舵員さんから、
「艦長、何のおかげで我々は台風を切り抜けることが出来たかと思いますか」
…と尋ねられたんだそうな
艦長さんは嵐の最中の機関員や甲板員、その他乗組員の献身的な働きぶりを思い返して
「偉大な乗組員が我々を救ったのだ。それはある種の奇跡であったと思う。ところで牧師さん、君はどう思うかね」
…と答えたんですとか
無題 Name 名無し 17/07/06(木)20:16:47 No.1218259
以下艦長さんの回想を引用させて頂くと
「するとジョンソンが『ああ、艦長私も全くそのとおりです(略)ほら、あなたの奇跡が有ります』(略)彼はマストの左舷桁端を指さした(略)その桁端が上方に曲がっていた!それに対して合理的な説明をすることは出来なかった。例え『デューイ』が横に90度傾斜したとしても、その桁端は海面に接触することはなかった筈だ」
「『デューイ』が転覆しそうになった時、神様の偉大な手が差し伸べられて、左舷の桁端をつかみ、艦を引き起こしたのだ、とジョンソンが語った。それに対して私は(略)『君の説明が多分、我々の見つけた説明の中で最善のものだろう』と答えた」
…そうで
日本の神様がたは確かに「神風」を吹かせてくれたんでしょうけれど、我にヤマトダマシイ有れば彼にヤンキー・スピリットがあったように、アメちゃんにはアメちゃんで、守護ってくれるカミサマが居たのは日本チームにとってはちと誤算だったのかもですねえ…w
無題 Name 名無し 17/07/06(木)20:32:18 No.1218261
キリスト教にとって全ては神の思し召しですよ。
無題 Name 名無し 17/07/07(金)13:57:41 No.1218350
大西洋では大荒れの中戦艦の甲板に出て、波にさらわれて行方不明になった司令官とかいた気がする。
無題 Name 名無し 17/07/08(土)21:08:42 No.1218463
>戦艦の甲板に出て、波にさらわれて行方不明になった司令官とかいた気がする。
戦艦「ワシントン」座乗の大西洋艦隊第6戦艦戦隊司令官ジョン・W・ウィルコックス少将サンの事でしょかね
遭難時の話を読むと、荒天下で航海中の「ワシントン」の見張り員さんが「人が落ちたぞ!」と報告したので、急いで全員点呼した所乗組員に欠員はなし
くどいほど報告者への確認が行なわれた後、二回目の(より念入りな)点呼が行われてもやはり全員が揃っていたそうで
そこで、取りあえず捜索に戻るために艦隊若しくはその一部が引き返す為には司令官の命令がいるよね…という事で司令官サンの所在を確かめようとした所で、初めてウィルコックス=サンがどこにもいない事に皆気づいたんですとか
まさか司令官が…という無意識の思い込みが発見を遅らせたわけで、仮にソレがなくても艦長が(落下者有りの報告直後)救命ボートの出発を差し止めた程の荒天下では結局救助は難しかったかもなんですが、まあ色々運の悪い話ではありますですねえ
無題 Name 名無し 17/07/08(土)21:09:52 No.1218464
>キリスト教にとって全ては神の思し召しですよ。
日本海軍の軍令部作戦課長だった大前敏一大佐サンが、あの戦争で「なぜアメリカが勝ったか」に付いて面白い持論を述べられてるそうなんですが、曰く
「最大の原因は、キリスト教である。米軍では、将兵は一冊づつバイブル解説を貰う(略)どこを見ればよいかインデックスが付いている。例えば、落胆した時……を読め。病気になったら……を読め(略)という風に」
「心の支柱として、アメリカはそれだけのことをしていたが、日本の場合、心の中心には御勅諭を置くべきなのを、御勅諭に対する説明、衍義はなにもしなかった」
「連合艦隊の兵棋演習では、宇垣参謀長が天佑神助を恃んでいくんだといいながら、漠然としたまま、具体的には詰めなかった」
無題 Name 名無し 17/07/08(土)21:11:30 No.1218465
「自分の力を精一杯出す。その上に神助を頼むのである。太平洋戦争で顕著であったように、まず天命を待ち、そのくせ自分では人事を尽くしていないことがたくさんあった。そんな事では、運命は悪い方へ、悪い方へ行く。戦場の勝利は、戦運があるかどうかである」
…との事で、実際当たっているかはともかく、とかくアメちゃんの合理性、科学力に敗れたのだあ!、という見解の多い中で、精神面でのサポートの差に着目した、という点でユーモラスな見解ではある気がしますですな
日本海軍でも、台風にあって大揺れの艦内で士気沮喪しかけていた乗員さんたちに、
「総員、死に方用意っ!」
…と号令というか喝を入れて立て直した提督さんが大いに徳とされた、なんて話もあるそうなんですが、要は「神頼み」の仕方にも優劣がある、って事なんでしょかね…w
無題 Name 名無し 17/07/08(土)21:55:13 No.1218468
>「心の支柱として、アメリカはそれだけのことをしていたが、日本の場合、心の中心には御勅諭を置くべきなのを、御勅諭に対する説明、衍義はなにもしなかった」
日本の場合、
戦記を読んでいると直属の上官からの訓話が大きいように思われますね。
特に人格者として周囲から輿望を担うような上官の言葉だからこそ戦記にまで記されるともいえますが。
無題 Name 名無し 17/07/08(土)21:22:42 No.1218466
http://cgi.2chan.net/f/src/1499516562430.gif
ハルゼーさんが大変な目に合ってる横で竹が普通に台風クリアして帰ったんだっけ
無題 Name 名無し 17/07/08(土)22:08:12 No.1218469
>バルゼーさんが大変な目に合ってる横で竹が普通に台風クリアして帰ったんだっけ7
戦闘でのダメージよりも災害でのダメージを想定して作った結果なんですよね
無題 Name 名無し 17/07/08(土)23:42:44 No.1218475
https://www.youtube.com/watch?v=dPHs6ukkNE8
見ているだけで吐きそうだ・・・
無題 Name 名無し 17/07/09(日)02:39:44 No.1218489
>見ているだけで吐きそうだ・・・
こんなに揺れてると艦内に居たくないな
怖くても対空銃座とかに居たい
無題 Name 名無し 17/07/09(日)02:48:40 No.1218491
例え船体が無事でも船酔いで戦争どころでは無い
胃液しか出なくなっても延々と吐いてそう
無題 Name 名無し 17/07/09(日)00:41:15 No.1218480
艦尾が殆ど見えないぞ
無題 Name 名無し 17/07/09(日)00:42:09 No.1218481
1945年10月の台風で破損。場所は沖縄。
無題 Name 名無し 17/07/09(日)00:48:15 No.1218482
甲板上の飛行機達が/(^o^)\に見える
無題 Name 名無し 17/07/09(日)03:58:43 No.1218493
>甲板上の飛行機達が/(^o^)\に見える
写真の日付が正しいなら終戦後の1945年10月かぁ
無題 Name 名無し 17/07/09(日)23:14:08 No.1218614
>>戦艦の甲板に出て、波にさらわれて行方不明になった司令官とかいた気がする。
>戦艦「ワシントン」座乗の大西洋艦隊第6戦艦戦隊司令官ジョン・W・ウィルコックス少将サンの事でしょかね
「へぇ、そんなことがあったんだ」てな感じで少し調べてみた
ジョン・W・ウィルコックス少将がワシントン(BB-56)から転落したのを目撃したのは重巡洋艦タスカルーサって名前の船だそうな…
タスカルーサって名前でも助けられなかったんだね
無題 Name 名無し 17/07/10(月)00:02:16 No.1218616
>ジョン・W・ウィルコックス少将がワシントン(BB-56)から転落したのを目撃したのは重巡洋艦タスカルーサって名前の船だそうな…
どっかで聞いたと思ったらリムパック2014の標的艦がニューポート級戦車揚陸艦"タスカルーサ"だったな
http://sp.nicovideo.jp/watch/sm29890064?ss_pos=4&cp_in=wt_tg
https://www.youtube.com/watch?v=fPpAzoaVOCc
無題 Name 名無し 17/07/10(月)21:06:04 No.1218662
米軍のフィリピン反攻の始まる直前の1944年10月上旬、比島侵攻の前段階として沖縄や台湾、フィリピン北部の日本軍基地をハルゼー=サン率いる米第38機動部隊が襲撃しているんですが、この時北上する米艦隊の格好の隠れ蓑になったのが、折から発生していた強烈な台風だったんですとか
アメちゃんの方ではこの台風を自隊のもう一つの部隊になぞらえて「タスクフォース・ゼロ」
なんて呼んでいたそうなんですが、実際台風接近による悪天候で日本側索敵機の活動が大きく制限された他、米艦隊に近接して撃墜された機体までも「悪天候による未帰還」とみなされる誤断を産むなどして、米側の奇襲直前まで日本側は米艦隊の所在を掴めないままであったんだそうで
この為、例えば10月10日の沖縄那覇空襲では、米側は僅か21機の損害で、在泊中の日本艦艇をほぼ全滅、小型船舶等百数十隻を撃沈破、航空機の撃破数50機以上、那覇市の9割を灰燼に帰して膨大な軍需物資を焼失させるという大戦果を挙げるに至っておるんだそうな
無題 Name 名無し 17/07/10(月)21:06:58 No.1218663
また、米軍来襲の露払いを果たした形になった台風の方も、そのまま北上を続けて沖縄空襲に先立ち10月7日23時に名古屋付近へ上陸、東海~関東地方は暴風雨となり、死者・行方不明103人、47人負傷、住家全壊814棟、同流失318棟、同半壊863棟、同床上浸水5358棟、同床下浸水2万4063棟、橋梁流失166か所、同破損38か所、道路損壊約1900か所、堤防決壊約700か所、船舶流失・沈没2969隻、田畑流失15.2平方km、同浸水110平方km…と、こちらもかなりの被害を与えているんだそうで、この場合は寧ろアメちゃんにとっての「神風」が吹きまくりだった…ってわけですな
もっともこのほんの2か月後には今度はハルゼー=サンの機動部隊が、台風に飲み込まれて大被害を出すわけですからある意味インガオホーというか皮肉な感もあるんですがw
結局は台風が日米どっちにとっての「神風」になるかも、気ままな自然の女神さまの気まぐれ次第だった、って事なんでしょかねえ
無題 Name 名無し 17/07/10(月)23:06:23 No.1218677
ハルゼーさんはヴァイパー台風の時
危うく首を切られる所だったから
台風じゃーしょうがないと言うわけでも無く
当時の気象観測技術でも、やらかしの範疇のようですね
まあ、ハルゼーが悪いんじゃなく気象観測チームのミスって事ですが
部下のミスは、まわってきますからねー
人気者で妬みも加わってのもあったそうですが結局、無罪になるところがアメリカの強いところなのかも
無題 Name 名無し 17/07/14(金)20:10:34 No.1219004
>結局、無罪になるところがアメリカの強いところなのかも
1944年のコブラ台風の方の話なんですが、遭難直後設置の査問会議では艦隊の被害原因として
・安全であるとの誤った感覚で、また手遅れになるまで危険は存在しないという信条の下に、無意識の内に艦隊を台風の中、またはその針路近くに誘導したこと
・不十分なデータに基づく、異常気象に関する勧告
・望ましい作戦に関連付けた希望的な推理
・低気圧が来襲してから駆逐艦に給油しようとして、台風の前方およびその進路の近くで行動した事
・部下の指揮官と艦長は、台風が情勢を支配するようになるまで、真に危険な気象状況の存在を意識せず、手遅れとなるまで期待される安全に対する準備をしなかった事
…を挙げているんだそうで
無題 Name 名無し 17/07/14(金)20:11:05 No.1219005
査問会議は「上記に対する圧倒的な責任は、第3艦隊司令官ハルゼー米海軍大将にある」と厳しく結論しているものの、「これら(過失)を戦争の圧力下における誤りであり、違反ではないと識別する」とした上で、今後の具体的なカイゼン策として
・艦船局は軽空母の換気システム改善のため設計研究を行う
・すべての指揮官に対し、荒天(略)台風に遭遇する可能性があることに注意させる
・現在の駆逐艦に対する設計特性の調査を実施
・気象(予報)制度を補うため気象観測艦を配備し、異常な気象の疑いがある区域をカバーする為、少なくとも毎日2機の気象偵察航空機を指定する事
・気象係士官に対し、もっと完全に自艦の気象観測を利用して予測を行うよう指示する事
・老練でもっと経験豊富な気象幹部を、第3(略)第5艦隊の主要な司令部に配員すること
…等を提言しているんですとか
無題 Name 名無し 17/07/14(金)20:13:05 No.1219006
因みにこの査問会議の報告を受けたハルゼー=サンの上司であるところのニミッツ=サンは、ほぼ査問会議の提案通りの対策を実施する様指示するも、ハルゼー=サンの処分については
「証拠資料によると、第3艦隊が受けた暴風雨被害と喪失の大きな責任は、第3艦隊司令官ハルゼー米海軍大将にあることを示している。しかし(略)怠慢の問題が存在せず、起こった間違いは、作戦の重圧の下で行われた判断の誤りであり、軍事的要求を満たそうとする、賞賛すべき願望から生じたものであるとの確固たる意見を持っている」
「今後のいかなる処置も考えていないし、勧告もしない」
…と決めているんだそうで
好意的にとれば類まれなハルゼー=サンのファイティングスピリットはこの程度の過失と引き替えにするのは惜しい、と判断したという事なのかもですが、また数か月後に同じ人が同じような問題に巻き込まれた時、ニミッツ=サンの心中がどうだったかなんかは、ちょっと気になる所ですねえ…w
無題 Name 名無し 17/07/15(土)00:54:37 No.1219032
問題点の洗いだしと対応策は素晴らしいとしか
無題 Name 名無し 17/07/15(土)08:34:51 No.1219042
理屈としては正しいけれど
台風のそばまで行かされる気候偵察隊は大変そう…
無題 Name 名無し 17/07/15(土)17:27:42 No.1219071
>台風のそばまで行かされる気候偵察隊は大変そう…
まあ現代のNOAAや空軍の気象部隊は台風に突入だってやるんだが
無題 Name 名無し 17/07/16(日)23:40:27 No.1219261
>気候偵察隊
ハルゼー=サンの第3艦隊と対決した日本側部隊の中に有名な「T部隊」なんかもあるわけですけれど、悪天候若しくは夜間攻撃を利用する戦法を目指したこの部隊、専属の気象班を設けて気象観測船、無人観測船、雷雲測定器等も用意された他、搭乗員へ台風に関する教育を映画を用いて行ったり、偵察の際は天候状況を詳細に報告する事、マリアナ南方洋上での台風観測を強化する事等も取り決められていたんだそうで
実際、1944年8月の時点の2航艦気象長山中康資技術少佐(海軍気象部より)、T攻撃部隊気象班長坂東正明中佐、中央気象台(気象庁の前身)から転属の淵秀隆技官(少佐待遇)、根元順吉技官、羽田測候所所長の須田滝雄技官(大尉待遇)、海軍気象部付の鈴木春雄技師…といった方々は、当時の海洋・航空気象に関わる最高峰のエキスパートぞろいであったんですとか
無題 Name 名無し 17/07/16(日)23:41:09 No.1219262
更にデータ提供の為の気象観測船も行動を開始するんですが、既に日本側劣勢の中での観測行動は困難を極めて、例えば雷雲測定器(海軍技術研究所、海軍気象部、航海実験部等の共同開発であったとか)を沖ノ鳥島に設置しようとした気象観測船「三洋丸」なんかは、10月4日に同島近海で「B-24(PB4Y?)」と交戦、船長以下多数の戦死者を出した他機器も破壊されてしまい、目的を達せずに帰投せざるを得なかったそうです
また、先の44年10月7日に名古屋に上陸して大被害をもたらした台風に付いても、実は海軍水路部所属の気象観測船「第四海洋」が張り付いて観測を行っていたそうで、6日深夜には潮岬南方1000キロの地点で同台風の眼に突入、わずか200トンの同船は船体の一部が破損・流失し、無線通信機も使用不能になる等散々波濤に翻弄されるんですが、最低気圧898ヘクトパスカル、最大風速毎秒65メートルという気象学上貴重な観測データを持ち帰っていまして、コレなんかは今でも洋上定点(船)における最低気圧の実測値としては最も低い数値であったりするんだそうで
無題 Name 名無し 17/07/16(日)23:43:00 No.1219263
一方、1944年9月15日には、鹿屋基地から発進した天候偵察隊の一式陸上攻撃機が、当時南大東島を沖縄へ向けて北上中だった台風に突入して、みごと台風眼の観測に成功した…なんて話も有るそうです
何れも非常な危険は伴った観測行だった筈ですが、当時として最大限の努力が払われていた事が窺えて、「T部隊」への期待の程が示されてる気がしますですな
なお、余談ですが当時の「T部隊」所属だった搭乗員さんの回想で、台風の観測のみならず、台風そのものの進路を爆弾投下により変える…という実験も試みられた、という話があるんですとか
ある意味「神風」を人為で吹かそうという試みだった、と取れなくもないんですがw
台風の進路に影響を及ぼすほどの爆発となると、実際どれだけの爆弾というかエネルギーが必要になるんでしょかねえ…?
無題 Name 名無し 17/07/17(月)15:46:23 No.1219307
>最低気圧898ヘクトパスカル、最大風速毎秒65メートルという
>気象学上貴重な観測データを持ち帰っていまして、コレなんかは今でも洋上定点(船)における最低気圧の実測値としては最も低い数値であったりするんだそうで
船による洋上最低気圧の実測値は、枕崎台風の時に沖縄南東洋上にあった米病院船リポーズが865ミリバールを観測してるだろ。
無題 Name 名無し 17/07/17(月)18:05:17 No.1219321
>米病院船リポーズが865ミリバールを観測
これは知りませんでした、ありがとうございます
他にも誤り等お気づきでしたらバシバシ指摘して頂ければありがたいですw
序にまたまた余談なんですが、「T部隊」では攻撃能力向上の為に、雷撃機の魚雷に三式頭部(T金物)の採用が予定されていたんですが、コレについても荒天時もしくは大きなウネリの際の発射実験を行う事、と取り決められていたんだそうで
三式頭部は原理的には水中で疾走する魚雷頭部からワイヤーで繋がれた金属製の水中凧を繰り出して、この凧が敵艦の舷側に接触した際の張力変化に応じて起爆することで艦底爆破を狙うものですから、そうしたキモの機構がT部隊の想定する荒天時の攻撃でも確実に作動するかどうかは結構重要な要素だったわけですな
無題 Name 名無し 17/07/17(月)18:06:29 No.1219322
http://cgi.2chan.net/f/src/1500282389546.jpg
ところが実際にはこの荒天時の作動試験は不十分だったか、若しくはその結果を受けての改良作業は思うように進んでいなかったようでして、「T部隊」の思惑通りの悪天候下での戦闘となった「台湾沖航空戦」時に、鹿屋基地の第28魚雷調整班の先任下士官だった竹内久衛さんによると
「鹿屋を出撃する『銀河』や『キ67(飛龍)』に、調整した改7魚雷を塔載しました(略)多くが三式頭部―艦底起爆装置付のものでした」
「航空戦の後の研究会で、この三式頭部が問題となりました。つまり、水中凧が外洋の荒い波や、敵艦の回避運動に伴うウェーキにあおられ、ピッチングを起こし張力が変化して―あたかも、敵艦に命中したと認識―信管を作動させて、魚雷の早爆につながることが分かったのです」
無題 Name 名無し 17/07/17(月)18:07:23 No.1219323
「従って敵艦越しに、魚雷早爆の水柱を見た搭乗員が、魚雷の命中と誤認したのです。この戦い以降、三式頭部は使用されませんでした」
…なんて話があったんだそうで
「台湾沖航空戦」が日本側の戦果報告が、実際の米軍被害に比して非常に過大になってしまった話は有名ですし、その原因となった事項は多岐に渡っていて、必ずしも三式頭部の過早爆発のみがその決定的原因とは言い切れないんでしょうけれど、仮に日本側の期待通りに吹き荒れた天象が、攻撃の最終段階で逆に日本側に仇を為していたとしたら、実に皮肉な話のような気もするんですが、実際の所はどうだったんですかねえ…?
引用元: http://cgi.2chan.net/f/res/1218086.htm
レイテ沖の日米決戦―日本人的発想VS欧米人的発想
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佐藤 和正
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コメント
避けるはずだったのがモロに食らった
二回食らってハルゼーの変わりにジョンマケインシニアが更迭された
現在のジョンマケインのじい様
舟のラジコンと子供を一緒にお風呂入れたら沈む理論が起きてるからね。
ヒュー
ここに書いても意味ないですよ。
まぁ忍殺知らなかったら意味不明な敬称にしか見えないものなぁ…
それだけでも考えたく無いのに良く船首が被るくらいの荒天航海の動画とかあるけどよく考えたらそれって船首が被るくらいの水量とエネルギーが打ち付けられてるんだよなあ。そこに乗用車があったらベッコベコになる程度の。むしろ浮いてるだけよく耐えたと。
※5
芸風だ、慣れるさ。
神州不滅
神の国日本が敵に負けるわけないと信じられた
特攻に神風の異名を付けたのは言霊信仰の表れ
現在では鎌倉幕府は神風に関係なく勝てたというのが通説
だが戦時中のカミカゼアタックのインパクトが強すぎて日本が望まない形で世界で通用してるのは皮肉な話だ
自爆テロをカミカゼと呼ぶ欧米メディアに違和感を感じる日本人は多いが、多分改まることはない
なるほどなぁ、考えてみりゃ当たり前のことか
一神教はリーダー(神や預言者)が規範を示してくれるけど、アニミズムベースの多神教は「稲穂よ垂れろ」とお祈りするしか無い。
とどのつまり“使える哲学”の有無なんだろうな。
日本の空母の甲板の先端が絞られてる理由がよくわかる。
翔鶴の建造では、出来るだけ飛行甲板を延長したい運用側と、ああいった事態を避けたくて甲板を短くしたい設計側でものすごい駆け引きをやってるね
結果的に船体規模に対してやや短くなった飛行甲板だけど、設計側は出来るだけ長くしてやったと言ってる
父ブッシュの頃は国際社会の道義を重んじていたんだろうな
軍事面より政治、国際社会の手続きを重視
第二次大戦前のアメリカの軍事大学では、政治的な制約の中での軍事作戦のあり方などを課題に選んだりしていた
司令官クラス対象の履修コースで、日本ではありえなかったし、真珠湾攻撃が軍事面での理由を重視して外交交渉の期限を切り上げてしまうなんて
反面、子ブッシュのイラク戦争では有利な気象条件を選んで無理矢理開戦だったが
でも当時の水上艦のレーダーの有効距離でハッキリ台風と確認できる距離で避難開始して
間に合うものなんでしょうか
台風の東側は風が弱い
偏西風の影響と台風の進行方向に対して逆に風が吹くので
ハルゼーは逆に艦隊を向けた
進路予想も間違えた可能性とか
レーダー以前にフィリピン方面などより南方からの情報もあるので、何も目は艦隊レーダーだけではないんじゃない
東が強く西が弱いのだ
そりゃあ仕方がない
(作戦としての)自爆攻撃の元祖=神風特別攻撃隊
無差別テロの元祖=テルアビブ空港銃乱射事件
自爆テロ=日本
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