イベントレポート・第11回中国国际航空航天博览会(前編)

文・写真:nona

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 ご無沙汰しております。先日中国の珠海にて開催された航空ショー、第11回中国国际航空航天博览会
を見学して参りました。

 
中国国际航空航天博览会
とは中国広東省の珠海市・金湾空港にて隔年で開催される中国最大規模の兵器見本市および航空ショーです。略称は中国航展、珠海航展、Airshow China、珠海エアショーなど。

 ただ、今回私の思い違いで会場内の見学できなかったため、中国兵器の関するレポートではなく、飛行展示の写真紹介が本記事の中心となっています。また、話題の新型戦闘機J-20についても見学日に飛行しなかったため、これもレポートしておりません。

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 最初の画像は香港空港にあるフェリーのチケットカウンター。

 
中国航展は前述のように珠海市の金湾空港で開催されてますが、日本からの直行便がないため、隣接する澳門(マカオ)か香港を経由する必要があります。

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 香港空港発珠海行きフェリー。約1時間で珠江口を横断し、珠海の九洲港へ運んでくれました。片道運賃は250香港ドル(約3300円)、本数は1日4便。

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 フェリー船内。ピッチング(縦揺れ)があるため、船酔いに注意。あと珠江口の一帯は靄が濃かった。

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 珠海の九洲港・国際ターミナル。両替店、売店(サークルK)、ファストフード店があります。ただし中心街から離れているため、そちらへ行く場合はバスやタクシーを利用してください。タクシーは初乗りで10元(150円)。メーターを細工されないかとか、偽札詐欺に遭われないかと、気が気ではなかったものの、幸い良いドライバーさんでした。

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 珠海市の様子。街並みは想像以上にきれい。

 
珠海市内から中国航展の会場までの移動はシャトルバスがおすすめです。市内の主要なバスターミナルからも運行され、始発は朝7時ごろ運賃は市内からの場合25人民元(約400円)、乗車時間は1時間強でした。渋滞は全くありません。

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 中国航展の会場。観覧者の「人海」になっていることを想像していましたが、思ったよりもずっと空いています。会場内へのチケットが550人民元(8500円)と高価であることがその理由かもしれません。入間航空祭のほうがよっぽど混雑しています。

 
ただ、前述のように私の思い違いでチケットを入手できず、残念ながら会場内まで入れませんでした。当日販売分の2万枚(❓❓?)も売られていなかったためです。代理店にチケットの手配を頼んでおくべきでした。


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 でもせっかく来たものですから、会場外から見学。この日の最初の飛行展示はパキスタン空軍のJF-17(FC-1)戦闘機。しかし逆光ぎみでよく見えません。

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 そこで順光で撮影できるように飛行場の反対側への移動を試みたのですが、10分歩いたところに交通規制の検問が。エアショーの終了まで入れないとあります。(涙)

 
でも検問の傍にバイクを止めていたお兄さんが「50元(780円)で反対側まで連れて行ってあげるよ(意訳)」とジェスチャーで伝えてきました。渡りに船ということで、緑色のお札を渡して、飛行場の反対側までかっ飛ばしてもらいました。

 
目的地に着くと廃ビルがあり、管理者のおばさんに100元(1500円)を支払うと屋上まで案内してくれます。


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 廃屋の屋上から。日本人も結構います。

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 地上展示機も遠いけれど、一応見えます。さきほどまで飛び回っていたJF-17は着陸してタキシング中でした。JF-17戦闘機は全長14.93m、全幅9.45m、最大離陸重量12.383kg、最高速度マッハ1.6の軽量戦闘機。中国とパキスタンが共同で開発したものの、中国では運用されていません。

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 直後にロシア空軍のMiG-29曲芸飛行隊スウィフツ(ストリジィ)、Su-27のロシアンナイツ(ルスキエ・ヴィーチャズィ)が離陸。

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 密集編隊で宙返り。湿度の影響もあるかとは思いますが、凄まじいベイパーです。

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 異なる機体同士が密集して宙返り、というのはかなり高度なテクニックではないでしょうか。

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 この後はMiG-29とSu-27で別れての展示飛行。なお空力設計の差なのか、MiG-29はSu-27よりもベイパーが強く出ています。

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 ロシアンナイツのSu-27UBによる単独での飛行展示。ロシアンナイツは世界各地で飛行展示ができるよう、西側諸国と互換のある無線機材やGPSを備えた特別機を使用しています。Su-27RVとも呼称されます。

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 失速状態からフレア放出するSu-27。日本でいう「木の葉落とし」。危なっかしくて見ていられませんが、すぐに失速から回復していました。大柄の機体であるにもかかわらず、機敏に動くうえに飛行中の速度域も広い。

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 一斉にフレアを放出するロシアンナイツ。Su-27のAPP-50ディスペンサーはチャフ又はフレアを96発も装填できるとか。

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 太陽に重なった状態でフレア放出。

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 次はMiG-29の飛行展示。機体にアマツバメ(スウィフト)が描かれています。

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 ギアを下げ、軽い迎え角を取ったまま編隊飛行をするスウィフツのMiG-29。

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 フレアを放出するスフィフツのMiG-29。先のSu-27の飛行展示のような無茶な機動ははく、編隊を組んでの直線的な演目が中心です。それでも整然とした密集編隊は格好の良いものでした。

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 でもMiG-29のエンジン(RD-33)の仕様なのか、煤を吐きながら飛ぶ。悪目立ちする機体です。

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 Su-27のロシアンナイツとMiG-29の、双方とも素晴らしい演技でしたが、運動性やエンジンの質など、機体性能に差があるように感じました。もし両者が格闘戦を行う場合、MiG-29が不利なようにも見えましたが、実際のところはどうなのか。

後編へ続く


参考資料
世界の航空機 1 最強のジェット戦闘機(編集デアゴスティーニ 監修 青木謙知 ISBN 978-4-06-256754-1 2004年8月25日)
戦闘機年鑑2015-2016(青木謙知 ISBN978-4-86320-975-6 2015年3月30日)
中国航空戦力のすべて(青木謙知 ISBN978-4-7973-5528-4 2015年3月25日)
中国国际航空航天博览パンフレット

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青木 謙知
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