無題Name名無し21/07/27(火)12:25:37 No.33509

1627356337808

兵士にとって兵器は…


無題Name名無し 21/07/27(火)12:28:51 No.33510
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使い捨ての道具か?
それとも命を預ける相棒か?

…ということで「愛機」スレ

無題
Name名無し 21/07/27(火)14:42:10 No.33521
パイロットなんかはよく「機体が身体の一部になる」なんて言うよね
そこまで馴染んだら慣れというより愛着も湧きそう

無題
Name名無し 21/07/27(火)15:30:42 No.33522
日本陸軍歩兵だと天皇陛下から下賜された銃かな

無題
Name名無し 21/07/27(火)16:24:20 No.33526
http://cgi.2chan.net/f/src/1627370660648.jpg
貧乳
ナイチチ
ペチャパイ

無題
Name名無し 21/07/27(火)16:26:03 No.33528
1627370763359

女性兵士が多くなった現代の軍隊じゃ
こういうエッチいノーズアートは多分もう描けないんだろうなぁ

無題
Name名無し 21/07/27(火)16:26:50 No.33530
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どうしてダッチワイフ顔なんだ

無題
Name名無し 21/07/27(火)16:28:32 No.33532
1627370912589
ドラクロワの有名な裸婦画っぽいポーズ

無題
Name名無し 21/07/27(火)16:30:42 No.33533
1627371042400
本当にあいつらドナルドダック好きだな

無題
Name名無し 21/07/27(火)16:33:45 No.33534
1627371225859
あいつら本当にバニーガールも好きだな

無題
Name名無し 21/07/27(火)19:29:21 No.33551
アメリカでは馬に代わって自動車が普及しかも乗用車と並んでピックアップトラックが売れた
大戦中のアメリカ機はそんなイメージが強い気がする

無題
Name名無し 21/07/27(火)19:51:44 No.33557
第二次大戦時のアメリカ製兵器は米国製自動車らしさがあるよね

何というかTHEアメリカンな感じで好き

無題
Name名無し 21/07/28(水)01:44:25 No.33585
http://cgi.2chan.net/f/src/1627404265007.jpg
W2中、イタリアの基地から作戦していた米陸軍航空隊のB-24のパイロットだった、ジョージ・スタンリー・マクガヴァン=サンという方の伝記に依ると、

「イタリアのリベレーターにはそれぞれ固有の名前がついていた。たいていは操縦士がクルーに相談したうえで決め、その名前をフライトデッキの下、やや正面寄りにペンキで書いた」

「機首に絵が描かれている飛行機も多かった。なかには芸術的なものもあったが、たいていは全裸に等しい豊満でゴージャスな女性の絵である。とはいえ、その名前自体はおおむね操縦士の故郷の地名、あるいは母親か妻の名前だった」

「クルーが所定の任務を完了して(※本国に)帰還すると、その飛行機は別のクルーに受け継がれる。そこで名前が変えられることもあったが、それは概して悪運を招く行為だとして嫌われた」

…そうです

無題
Name名無し 21/07/28(水)01:45:51 No.33586
1627404351736

因みにマクガヴァン=サンの場合、愛機には氏の奥様エリナー=サンに因んで「ダコタ・クイーン」と名づけていたそうなんですが、搭乗シフトの関係上、常に「出撃待機」の飛行機を割り当てられていたマクガヴァン=サン達には固有機は与えられておらず、任務の度に異なる飛行機に搭乗していたとのこと

従って、そうしたB-24の殆んどにはすでに名前もノーズアートも描かれているのが常であったそうなんですが、氏とクルーの面々は敢てそれらを書き変えることはしなかったものの、任務中は飛行機に描かれている名前が何であろうと、彼ら自身は常に「ダコタ・クイーン」と呼ぶことにしていたそうです

飛行中は常にコンソール上に奥様の写真を乗せて飛んでいたというマクガヴァン=サンによれば、

「私たちには二重の幸運があったんだ。すでに描かれていたその飛行機の名前と、どの飛行機にもつけるエリナーの名前のおかげでね」

…とのことだったそうなんですが、いつの世も飛行機乗りはゲンを担ぐもの、ということなんですかしら

無題
Name名無し 21/07/28(水)10:28:00 No.33604
確か三式戦の本だったと思うんですが、自分たちが撃墜したB-29を部隊の面々で見に行ったら、ヌードの女性がでかでかと描かれていて呆れた…なんて話を読んだことがあります
アメリカではその方が士気が上がるのかもしれませんが…(笑)
>母親か妻の名前だった
日本ではあまりに有名なあのB-29もそのパターンでしたね…

無題
Name名無し 21/07/28(水)13:02:11 No.33614
>No.33586
せっかくの女の子の顔に防弾板が・・・
・・・顔だけ失敗しちゃったのかな?(すっとぼけ

無題
Name名無し 21/07/28(水)16:55:57 No.33628
>No.33585
人様の奥さんやお母さんの名前の付いた機体をそのまま使うのって……ちょっと興奮します

無題
Name名無し 21/07/29(木)01:24:15 No.33660
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新谷かおるせンせいのまんがで、B-25の幸運のノーズアートガールを題材にしたやつがありましたねえ
新任司令官の命令で、顔の上に防弾版を貼られて出撃するのですが…というハナシでしたw

因みにイタリアのB-24部隊では、パイロットだけでなく多くの整備員も勤務していたわけですが、機体を愛するという点では彼らも搭乗クルーの面々に劣るものではなかったんですとか

やはり同部隊のB-24パイロットだった、ヴィンセント・フェーガン=サンによると、

「昼夜を分かたず何時であろうと、駐機場で整備士が働いていないことはなかった。あの整備士たちは私の知るかぎり最も献身的な連中だった」
「自分の飛行機が落ちると、彼らは泣き崩れた。自分がもう少しどうにかしていれば、飛行機はもっと飛んでいられたのではないかと思っているようだった」

…そうなんですが、ともあれ、自分の担当する「愛機」が無事に帰還してくるかどうかは、地上クルーの皆さん達にとっても最大の心配事であったんだそうで

無題
Name名無し 21/07/29(木)01:25:23 No.33661
1627489523479

因みにそんな勤勉な忙しい整備クルーの面々には、慰労として1週間に6から7本のビールの購入が許可されていたそうなんですが、あいにく彼らには個人で使える氷も冷蔵庫も用意されていなかったですとか

そこで、一部の面々は戦闘任務に出るB-24にこっそり自分のビールを積んだんだそうで、飛行中、高空で数時間低温に晒されると、搭載したビールは程よくキンキンに冷えていやがる…!あ…ありてがてえ…!!
という状態になったとのこと

もっとも、そうした事情はパイロットさん達にも薄々感づかれていたとのことで、従って危険な敵地飛行から帰還したリベレーターのパイロットさんと、駆け寄ってきた地上クルーさん達の間では

「御無事でしたか!?」
「俺達がかい?機体がかい?…それともビールがかい?」

…なんて会話が、交わされていt(略)

無題
Name名無し 21/07/29(木)12:32:45 No.33687
サイダーやスイカを飛行機に積んで冷やす話日本でもあったね
・・・こういうのも今やると官物の私的使用とかで問題になっちゃうんだろな

無題
Name名無し 21/07/29(木)14:01:53 No.33694
>サイダーやスイカを飛行機に積んで冷やす話日本でもあったね
>・・・こういうのも今やると官物の私的使用とかで問題になっちゃうんだろな
厳密には当時でも軍規とか陛下から賜った兵器うんぬんとかでモラル的にはアウトな気がする
でも海軍の船の上でもなし、そんな細かく注意する人が前線や現場にいるとも思えないのでなあなあになるのは世界中どこでも同じっぽい

無題
Name名無し 21/07/29(木)15:20:02 No.33698
>No.33694
本土から最前線に配属されたばかりの規律に厳しい人はうるさそうですが実際に口にしたら何も言えなくなった事もありそうですね

無題
Name名無し 21/08/02(月)14:34:58 No.33969
>そんな細かく注意する人が前線や現場にいるとも思えないので
祖父がそんな人だったようで
終戦近くに部下から闇討ちで刺されたけれど一命はとりとめて入院したお陰で逆に生還しました(部隊は全滅)

無題
Name名無し 21/08/02(月)15:25:25 No.33972
兵器自体はあくまで官給品だからねー
管理にうるさかったり私物化を認めないのは正論ではある
ただ、下手すると機体と自分の命を一緒に失うのが当たり前の状況下で、現場の将兵がどうしたら
士気を保てるか考えたら、あまり杓子定規なのはやっぱりねえ

無題
Name名無し 21/07/29(木)23:32:54 No.33721
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大東亜戦争緒戦で、マレー半島を長駆縦断した戦車第1連隊の小隊長だった寺本弘さんの手記に出てくるエピソードなんですが、およそ1200キロの道のりを敵軍と激戦を交えながら走り抜いた戦いが、遂に終結した際の事、

「小隊長戦車『志11号』の操縦手村山伍長(略)は、無口ながら責任感の旺盛な下士官だった。その村山伍長が、どこから持ち込んだのか、数本のウィスキーを戦車にそそぎ、なにごとかをつぶやいていたが、ついに絶叫し、砲塔にしがみついて泣き出したのである(略)」

『志11号よ、よくぞ俺の思いどおりに働いてくれた。ありがとう。戦闘は終わった。飲んでくれ。静かに休んでくれ』

「村山伍長は何もかも忘れ、まるで戦友に話すように戦車に語りつづけていた」

「また『志13号』の操縦手神園伍長(略)は敵弾で変形した戦車前部の星章を黙々と修理していたが、戦車に残る弾痕が身につまされるのか、目には新しい涙があふれていた」

無題
Name名無し 21/07/29(木)23:39:13 No.33722
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「こうした中で、物に動じない現役兵の谷川兵長(略)もまた、愛車『志12号』の弾痕を調べながら涙し、

『戦のあと 抱きしめたい わが戦車』

と詠んでいる」

「これらの光景を目撃した瞬間、よく言われる戦車兵精神とはこれだ、戦車によせる骨肉の愛情、戦車を身体の一部として労る心情、すなわち『人車一体』の姿こそ、機甲(戦車)運用の根源をなすものだと、私は信念づけられたのである」

…そうです

きっと陸海空のそれぞれで、『人〇一体」に当て嵌まる対象は変わってくるんでしょうけれども、長く苦楽を共にした「仲間」とは、やはり一杯交わしたくなるものなんでしょうか…w

無題
Name名無し 21/07/30(金)07:55:44 No.33736
>兵士にとって兵器は…
大工がノコギリとカナヅチを使い電動工具も使いこなせるように
兵士にとって兵器を知り道具として使いこなすことは大切なことです
真実や目の前の現実から目を背けていては戦いに勝てず生き残ることもできないからです

無題
Name名無し 21/07/30(金)09:19:10 No.33740
http://cgi.2chan.net/f/src/1627604350525.jpg
航空自衛隊にF-35戦闘機の初号機が納入されたとき、神主さんにお祓いを受けたのがニュースになっていたりしましたね
「もの」に魂が宿る、というのは、日本人にとっては伝統的な感覚なのですかも

無題
Name名無し 21/07/30(金)18:29:21 No.33774
http://cgi.2chan.net/f/src/1627637361957.jpg
>神主さんにお祓いを受けたのがニュースになっていたりしましたね


ロシア正教会の神父さんから祝福されるスホーイちゃんもいるぞ!

無題
Name名無し 21/07/31(土)22:55:29 No.33856
>航空自衛隊にF-35戦闘機の初号機が納入されたとき、神主さんにお祓いを受けたのがニュースになっていたりしましたね


茶々入れるわけではないですが墜落した機体でしたよね。
残念ながら。

無題
Name名無し 21/07/30(金)16:46:16 No.33768

http://cgi.2chan.net/f/src/1627631176088.jpg
昔出た児童向け絵本に「9番目の戦車」ってのがあってですね…
マジ泣けるいい話なんすよ(ステマ

<管理人より>
復刊されたみたいでアマゾンには在庫があります。
感動できるお話です。

無題
Name名無し 21/07/30(金)20:30:38 No.33781
>昔出た児童向け絵本に「9番目の戦車」ってのがあってですね…
>マジ泣けるいい話なんすよ(ステマ
ステマされてももう手にはいんね―よあれ
ときたひろしはこれと「お父さんへの千羽鶴」だけだったかね
9番目の戦車はシャーマンがすげぇ型式ばらばらなんだよな……

無題
Name名無し 21/07/31(土)01:48:32 No.33798
1627663712573
大日本絵画出版の「SS戦車隊」に、ドイツ武装SS第2戦車聯隊「ダスライヒ」所属の少年戦車兵さんで、WW2中「ティーガー」重戦車の操縦員だった方の手記が収録されているんですが、曰く

「ぼくらはこの重戦車を誇りに思っていた。これは東部戦線に到着した最初のティーガーの1台だった」

「出会った最初の日から、ティーガーはぼくらにとってただの兵器じゃなかった。ただの冷たい鉄塊じゃなくて、生命のある仲間だったのだ!ぼくたちは心をこめてそいつの面倒をみた。いざ戦闘になったら、このパンツァーだけが頼りだったから」

「ぼくたちは戦車の中で眠り、食べ、ばか騒ぎをした」

「ぼくらはしょっちゅうエンジンのことで気をもんでいた。時折エンジンがいかれると、悪口雑言を吐いた」

無題
Name名無し 21/07/31(土)01:50:43 No.33799
1627663843616
「だが、うまくいってるときは、それをなでさするようにして称賛した。ぼくたち5人はしだいにティーガーと一体になっていった」

…そうです

車長が23歳のほかは、全員17歳から19歳の少年ばかりの乗員さん達にとって、「虎」は文字通り自分たちの家でもあり、生死を共にする6人目の仲間でもあったようなんですが、ある晩には

「真夜中、ぼくらは忠実な友ティーガーの下に掘った壕にもぐりこんだ。すばらしい寝床だ。戦車長は戦車の底にそっと手をあてた。ぼくらも口々にこの鋼鉄の戦友におやすみのあいさつをした」

…とのこと

やっぱりネコ科動物は、お腹を撫でてあげると喜ぶのですかしら…

無題
Name名無し 21/07/31(土)08:24:49 No.33812
>「虎」は文字通り自分たちの家
時にはそのままお墓に…いや、棺桶かな?

無題
Name名無し 21/07/31(土)14:19:57 No.33834
戦車兵なんて割としょっちゅう損傷した車体から脱出する羽目になっている気もするけどね
逆に、あまり自車に愛があり過ぎて、戦車兵がどんどん戦車と運命を共にしまくってしまったら、それはそれで問題なような…

無題
Name名無し 21/07/31(土)18:04:24 No.33837
http://cgi.2chan.net/f/src/1627722264555.jpg
「脅威は先ず空から来る」
決戦前夜、俺たちは唯一無二の相棒に
「ちゅ~る」をお供えし明日へ備えた。
https://www.youtube.com/watch?v=ldxYuP9BRwQ

無題
Name名無し 21/07/31(土)19:57:29 No.33841
1627729049202

赤は嫌いなので攻撃力に極振りしたいと思います。

なんか閣下専用機みたいな書き方してる所もあるけど
300機も作ったなら
ルーデルさん所属部隊もしくは基地単位で皆これに乗ってたんだよね?
まさかこの機動力を無くした機体の時に
ルーデルさんエースを返り討ちにしてるの?

無題
Name名無し 21/08/01(日)06:56:58 No.33881
1627768618792

>ルーデルさん所属部隊もしくは基地単位で皆これに乗ってたんだよね?

ググったら1945年4月中旬にドレスデン北東のSG77と南部のSG2で各飛行隊12機くらいでで運用していたとか
ルーデルさんはSG2の方にいてFw-190とJu-87Gの個人専用機を保持していて任務内容で使い分けてていたというのスッーカのエースならではなのでしょうね
最後のスツーカ隊の飛行が米軍への投降で1945年5月8日だとか
生き残ったJu-87のエースでアントン・コロルという人も凄いですね

無題
Name名無し 21/08/01(日)00:27:18 No.33865
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BOB時のエゲレス空軍の下士官戦闘機パイロットで、アラン・ノーマン・フィアリー=サンという方がいらっしゃいまして、「英国の闘い」の最中に確実撃墜5機と三分の一のスコアを公認されているエースパイロットであったそうなんですが、当時氏の所属していた第609スコードロンの作戦日誌には、フィアリー=サンの日頃の行状について、憂慮する記述が残されていたりするんですとか

曰く、

「同人が自らの乗機を見ること、あたかも愛玩動物に対するに類するものあり、かつ余人の手出しを許さざる独占欲も見受けらる」
「かかる心理の嵩ずるところ、自己の生命をも顧みざらんまでに立ちいたる恐れあることも多分に所見さるるところにして、操縦不能のきりもみにおちいりたる場合等にも緊急脱出をためらうの如きことなきよう、厳に指導を要す」

…とのことで、要はフィアリー=サン、上官から見れば度が過ぎるぐらい愛機「スピットファイア」に愛情を注いでいたんだそうで

無題
Name名無し 21/08/01(日)00:31:28 No.33866
1627745488773
そんなフィアリー=サンは1940年10月、英国本土上空で空戦中Bf109の奇襲を受け、妊娠中の婚約者さんを残して戦死されてしまっておられるんですが、その最期の様子は、敵弾を受けて操縦不能となった「スピットファイア」を救おうと奮闘するも、その間にに手遅れになるほど高度を失い、とうとう脱出を試みた時にはすでに低すぎてパラシュートが開く間がなく地面に激突…というものであったそうです

かつて戦時日誌を記した、氏の上官さんの危惧通りの結果になってしまったわけですが、ついには自分の命を失うまでに捨てがたく「スピット」に惚れ込んでいたフィアリー=サンにとって、「愛機」とは実際、どのような存在であったんでしょかねえ

無題
Name名無し 21/08/01(日)05:50:12 No.33876
1627764612746
ティーガーの教本でも
女のように扱え!女のように扱え!
(こわれるから)
書いてあるんだから

スピットファイアにもヤベー教本が付いていて
初期の段階から教育されてるんじゃ?

無題
Name名無し 21/08/01(日)16:59:35 No.33913
さすがに機体全体が真っ赤とかはないけれど(笑
戦争後半のアメリカ戦闘機とか、ロービジ塗装でなくなった上に派手な
パーソナルカラーやマークがついて派手派手よね
ある意味、乗っているパイロットの個性が反映されてるわけかも

無題
Name名無し 21/08/01(日)17:54:07 No.33914
http://cgi.2chan.net/f/src/1627808047106.jpg
WW2中、ヨーロッパの米陸軍航空隊第4戦闘航空群のエースパイロットだったジェイムズ・A・グッドソン=サンの自伝に、戦中最後の出撃の模様も記されているんですが、その日地上攻撃中グッドソン=サンの「マスタング」は対空砲火に被弾、

「私は膝をやられたのを悟った。しかし気になるのは機体である。機体は狂った軍馬のように激しく跳ねた」

「愛機は私の操作に従おうとはしているのだが、生命がみるみる尽きていくのを感じとることができた。私は(略)心を込めて機体をだましだまし、できるだけ優しく胴体を(略)接地させることに成功した」

「コクピットから這い出た私は、主翼の上でちょっと期待を振り返って見た。胴体側面に描かれている私の名前と私の撃墜機数を示す32個の鉤十字を見つめずにはいられなかったのだ」

「私は胴体を優しく叩きながら言った」

無題
Name名無し 21/08/01(日)17:54:48 No.33915
http://cgi.2chan.net/f/src/1627808088898.jpg
『鉤十字はあと二つ(※最後の戦闘での分を足して)だぜ、相棒。悪くない。華々しい幕切れだったな!』

「こんな場合に機体を焼き払うため、燃料タンクへ投入する棒状焼夷弾が積まれていた。しかしちょうどそのとき、仲間のP51が接近してくる爆音を耳にした」

「私はこの愛しい『マスタング』を破壊してくれと手で合図してから、痛む足を引きずって近くの森へ退避した。私はP51が急降下してきて止めを刺す(クウ・ド・グラス)機銃の発射音を聞いた。そして、あたりは突然シーンと静まり返った」

…そうです

クウ・ド・グラス(慈悲の一撃)を敢て仲間に託したグッドソン=サン、やはり自らの手で「愛馬」をカイシャクするのは、気が進まなかったのですかしらん

無題
Name名無し 21/08/02(月)13:05:37 No.33963
元ゼロ戦パイロットだった人の話で、地上基地から作戦する際には
特定の専用機はないものの、空母から作戦する際には各個人が必ず専用機になると聞いたことがあります
理由は、難しい発着艦操作の際、機体のクセが変わると危険だということなんですが、やはりいつも同じ機体の時の方が、機体への思い入れなども強くなるんでしょうか…?

無題
Name名無し 21/08/02(月)18:59:06 No.33985
1627898346343
大戦中陸攻の操縦員だった蔵増実佳さんという方の手記にある話なんですが、ニューギニア沖で敵船を襲撃したある出撃行の際、参加した1式陸攻8機の内7機までが敵戦闘機の攻撃と敵艦の対空砲火により失われ、基地に帰りついたのは氏の操縦する1機だけとなってしまったんだそうで

氏の機も帰途、P-39戦闘機2機に追いまわされて被弾は免れず、

「弾痕は、おおむね胴体中央部、日の丸付近から後部に集中し、その数は大小75ヵ所もおよび、頭が入る大きさのものもあった」

…とのことで、操縦系にも異常を来した機体を着陸させる際には、同乗の搭乗員さん達に機体内を移動してもらってバランスを修正するというきわどさであったんですとか

それでも基地に帰投し、出撃の報告を終えて任務完了後に、真先に向かったのは傷ついた愛機のもとであったそうで、蔵増氏によると

無題
Name名無し 21/08/02(月)19:00:48 No.33986
1627898448862
「物いわぬ愛機324号よ、よくぶじで帰ってくれた。この金属の塊りに、強靭な魂があるように感じられ、全員、機にむかって横隊にならび、号令をかけた。
『飛行帽をとれ、礼』
だれ一人として、その真意を疑う者がなく、ふかく頭をたれて感謝の意をあらわした。そして、今後、攻撃に参加し、ぶじに帰還することができたら、今日の要領で、愛機に感謝の誠をささげようと申しあわせた」

…とのこと

その後も「324号」機は武運に恵まれ、幾回もの危険な任務をこなして無事帰還し続け、蔵増さん達の愛機への返礼も欠かさず行われていたそうなんですが、それでもある日駐機中に敵機の奇襲を受けついに被弾炎上、無残な残骸と化してしまったそうで

それでも、幸い蔵増氏以下搭乗員に被害はなく、氏には或は「愛機は私の身代わりになってくれたのだと」も思われ、まるで愛機の残骸が、語りかけてくるような気がしたそうです…
引用元:http://cgi.2chan.net/f/res/33509.htm