無題 Name 名無し 17/06/28(水)18:46:52  No.1217380

ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)


テレメンタリー2016「満州侵攻 71年目の真実~草原に眠るソ連秘密基地の謎~」 2016年06月21日
http://www.tv-asahi.co.jp/telementary/backnumber/2016.html
これほど広大な基地に軍需物資が山ほど集積され
満州侵攻の準備が整えられているにもかかわらず
日本側はまったく知らなかった
満州軍は何をしていたのだろうか
ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)
半藤 一利
文藝春秋
売り上げランキング: 49,045

無題
Name 名無し 17/06/28(水)19:04:38  No.1217382
>日本側はまったく知らなかった
>満州軍は何をしていたのだろうか


関東軍の情報部隊は普通に気づいて報告も挙げていたけど、南方に戦力持っていかれて、今開戦したらボロ負け確定と分かっていて、そのことについて考えたくないという関東軍上層部の空気や、本土決戦を回避するにはソ連を仲介役として連合軍と和平するしかないと(
本土決戦・一億特攻を血走った目で唱える軍を見ながら)最後の
絶望的な外交努力を続けている日本政府のソ連頼みの空気の中で、いつの間にかうやむやになっていたよ。

無題
Name 名無し 17/06/28(水)20:32:40  No.1217393      
1498649560124
>日本側はまったく知らなかった

伊藤正徳せンせいの「帝国陸軍の最後」がこの辺の事情をよく纏めておられますんで引用させて頂きますと

「日本の諜報機関がソ連の兵力東送を知ったのは、20年2月の末であった。関東軍の戦力が(南方や本土への転出で)急角度で減少しているときに、ソ連極東軍は反対に増勢の途についたのである。満州国に攻め込む野心がないかぎり、この時期における増軍は説明がつかないのであった」

「4月の中立条約廃棄の頃には、関東軍の肉眼をもってそれを確認し得る程度に、大量かつ露骨となり(略)6月のころには、侵入可能の兵力に達し、開戦の好機を待つばかりになっていた」

無題
Name 名無し 17/06/28(水)20:34:23  No.1217396      
1498649663992
「ソ連軍の増勢を肉眼で確認したのは、同軍が国境一面に配しておいた『向地監視組織』の結果によるもので、幾千の監視哨が終日、相対する向こう側の敵の動向を注視している間に、新しい部隊、異なる形の大砲、自動車の往復、兵舎や陣地の増築、その他の諸現象によって、ソ連軍の増勢を発見したわけだ」

「関東軍はソ連がいつかは侵攻してくることを疑わなかったが(略)20年8月に到来するものとは50パーセント程度しか想像しなかった(略)その観測の底には、来春になれば関東軍自身の戦力も一応整備されるという期待が強く奔流していた」

「大本営の判断は、希望的観測を含まないだけに現実に近かった(略)ソ連の参戦は8月に行われる公算が大きく、遅くも9月には避くべからざる悲劇として出現するだろうと判断したのであった」

無題
Name 名無し 17/06/28(水)20:35:28  No.1217397      
1498649728181
…そうでして、寧ろソ連参戦の危険性はかなり早くから予期され、極東ソ連軍の増勢情報も掴まれていた、というのが実情であったんだそうで

但し、例えば19年末に大本営から関東軍へ出された兵備方針指示によれば、昭和20年夏に予想されるソ連の参戦に対する備えは

「在満兵備は、在満の人員物資をもって実施するを原則とす」
「ただし本土戦備のため所要の幹部及び資材を転用する事あり」

…とされていまして、対ソ戦に関しては本土からの増援は無し、むしろ場合によっては関東軍からこっちに更に応援引っこ抜くかんね!という些か頼りない伝達がなされていたんですとか

無題
Name 名無し 17/06/28(水)20:36:46  No.1217398      
1498649806467
それでも関東軍が現地の邦人男性の根こそぎ動員や、支那派遣軍及び朝鮮軍からも融通を受けてソ連参戦直前の20年7月までに急増した戦力は24個師団、75万人に達しているんですが、対するソ連側兵力は伊藤氏によれば50個師団、130万人

大小火器等の装備面で実質上更に差が開く上に、これに加えて航空機も関東軍の約160機に対し極東ソ連軍約4千800機、戦車80両に対し3500両という格差が有ったわけでして

それでも対ソ戦開始直後から、最前線の部隊は頑強に抵抗しているんですが、全体としては戦線を支え切れる筈もなく、怒濤の進撃を許した所で停戦、というのが日ソ戦の流れなわけですから、結果的に日本側が何の準備もないまま、為すすべなくソ連の侵入を許したような印象を持たれちゃうのも、ある意味ではしょうがないのかもですなあ…

無題
Name 名無し 17/06/28(水)21:17:26  No.1217407
兵力も負けてるが機動戦用の軍用機と戦車の数が違い過ぎる
増援期待出来ない状況で絶望的過ぎる
これではどうしようも無い。Ⅵ型戦車みたいな切り札的
戦車も無いパンツァーファウストも無い状況では
どんな名将が指揮しても一緒

無題
Name 名無し 17/06/29(木)00:04:15  No.1217440
ソ連は独ソ戦で電撃戦を文字通り、身をもって学んでいるから
ティーガーがあっても迂回されて突破されるだけだよ
もっとも、数に優るT-34やJS-2相手だから迂回すらせずに撃破されてしまうだろうが

無題
Name 名無し 17/06/29(木)01:41:46  No.1217448
B29だって初飛行して間もなく諸元つかんでたけどねえ…

無題
Name 名無し 17/06/29(木)08:43:40  No.1217457 
ロシアと友好なんて頭がおかしい

無題
Name 名無し 17/06/29(木)13:40:40  No.1217469
ソ連軍が大規模に集結中、しかも越冬設備なしの情報は関東軍から満鉄まで広く掴んでたみたいだけど、来るとわかってたってどうにもならん事もあるわな。
7/10付けで満州全土から成年男子40万人の根こそぎ動員をかけてるけど、他にできる事があったかと言うとなぁ……。

無題
Name 名無し 17/06/30(金)01:11:54  No.1217553
ソビエトの建国に裏からとは言え手助けしたのにサイコパスが元首になるとこれだからなあ
まあその国もアメリカとの軍拡競争に敗れて内部崩壊
支配ゲームに狂ったやつらが国を亡ぼすんだろうなあ

無題
Name 名無し 17/06/29(木)22:52:31  No.1217532
>満州軍は何をしていたのだろうか

日ソ中立条約的には、あと1年期間があるのに対応しろってのもなぁ

敗戦しても戦時国債の返済はしたって話なのに条約を守らない事には、お咎め無しなのね

アメリカも、んなもん無視しろと言ってるし
大国の前には条約なんて物は紙切れ同然なんだなぁ

無題
Name 名無し 17/06/30(金)02:00:37  No.1217559
>日ソ中立条約的には、あと1年期間があるのに対応しろってのもなぁ

日本は日本で、1941年の関特演のときには、その年締結したばかりの日ソ中立条約を破る気満々だったわけで

スターリンがモスクワ防衛のために極東から引き抜く兵力を一部にとどめた(極東には100万以上を残置)のを見てあきらめただけで、日本側も条約をただただ誠実に守る心構えではなかったんです

無題
Name 名無し 17/06/30(金)02:28:14  No.1217560
関特演を日本のソ連侵攻を意図したものであるというのは
相当無理があるというか戦後連合国側が無理矢理作り出した歴史観だろう

無題
Name 名無し 17/06/30(金)02:53:11  No.1217563
>相当無理があるというか戦後連合国側が無理矢理作り出した歴史観だろう

独ソ戦の推移によっては対ソ戦に踏み切るというのは御前会議で正式に決定されており(情勢ノ推移ニ伴フ帝国国策要綱)、関特演はそれを受けてのものです

無題
Name 名無し 17/06/30(金)05:46:37  No.1217570
実際にやったのとやったかもしれないで論議しても結論なんて出ない
日本も原爆作れればアメリカに落としたよね
と同じですからね

無題
Name 名無し 17/06/30(金)19:30:49  No.1217610      
1498818649766
昭和20年の2月9日に、当時の日本陸軍参謀総長だった梅津美治郎サンが昭和天皇に日本はコレからどうするべきか?的な点からの奏上を行っているんだそうなんですが、曰く

「大本営の意見では、米国の方針が、日本の国体を破壊し、日本を焦土にしなければ飽き足らぬのであるから絶対に米国との講和は考えられない、それに反してソビィエトは日本に好意を有しているから、ソビィエトの後援の下に徹底抗戦して対米戦を続けなければならない」

…との内容だったんだそうで

陸軍統帥部のトップ自らが、もはやソ連を後ろ盾にして対米戦を戦うしかないですぞ!と陛下に申し上げたというわけなんですが、ちょうどこの頃、クリミア半島のヤルタで行われた米英ソの三首脳会談で、ドイツ降伏3ヶ月後のソ連の対日参戦が正式に決められてる最中なんですよね

無題
Name 名無し 17/06/30(金)19:31:59  No.1217611     
1498818719109
因みに大本営陸軍部戦争指導班の方々が記した「機密戦争日誌」の昭和20年2月8日の項に、黒海沿岸(ヤルタ)で「(米英ソ)三巨頭会議」が実施された情報に触れた旨の記述が有るんですが、「対日問題には触れあらざること」と簡潔に済まされてる一方で、米・ソ・日の陸軍幹部の年齢を比較している記事が有りまして、

・「ソ」軍
連隊長 23-30歳 旅団長 30歳代 師団長 40歳代(最年少は32歳) 方面軍司令官 40-50歳代

・米軍
軍司令官 戦前 66歳 現在 58歳 軍団長 戦前 64歳 現在 56歳

・日本
師団長 57-50歳 連隊長 54-44歳 大隊長 39-24歳

無題
Name 名無し 17/06/30(金)19:32:39  No.1217612      
…と各軍の幹部年齢を挙げた上で、

「右に依り、『ソ』軍の溌剌果断なる統帥の根源を知り得べし 帝国陸軍も今にして青壮年を重視せずんば作戦必勝望むべくも非ず」

…なんて結ばれてたりします

私ら後世の人間はある意味カミサマの視点というか、当時世界や日本の各所で同時に何が実際に行なわれていたか比較しながら見ることが出来るわけなんですけれど、それでも大本営陸軍トップが大元帥閣下にソ連は日本に好意をもっています!と上奏して、その下の幕僚サン達が業務日誌でソ連軍の「溌剌果断」さに日本も倣うべき、と持ち上げている裏で、当のソ連の親玉が米英と対日参戦の密約を纏めているとか、「知らぬが仏」もいい所というか、何ともいえない気持ちにはなっちゃいますねえ、やっぱし

無題
Name 名無し 17/06/30(金)23:04:51  No.1217625
まさかホワイトハウスにまで共産主義のスパイが紛れ込んでいるとは日本陸軍も思いつくまいて

革命でソ連ができて、干渉戦争まで行い、イデオロギー的に不倶戴天の敵であるはずの社会主義国家と民主主義国家が蜜月状態なんて予想ができる人間が戦前にいたんだろうか。

無題
Name 名無し 17/06/30(金)23:07:34  No.1217627
>それに反してソビィエトは日本に好意を有しているから、ソビィエトの後援の下に徹底抗戦して対米戦を続けなければならない」
そのソビエトの「好意」っていうのは…
戦いで飢えたクマがほぼ無防備な鮭に持つ「好意」と似たモノだったんでしょうかね…国内じゃ特高使ってまでも国民の統制に苦心してたっていうのに上層部がこれじゃ余りに…

無題
Name 名無し 17/06/30(金)23:17:43  No.1217629
それとなんですが
>「大本営の意見では、米国の方針が、日本の国体を破壊し、日本を焦土にしなければ飽き足らぬのであるから絶対に米国との講和は考えられない
戦時とは言え遠くからの強大な他人種の連合国らに対して講和も考えられない状況で只々国体固持に徹するのも現代という結果や明治の頃と比べたら余りに偏狭な国家観だったんですかね…

無題
Name 名無し 17/07/01(土)01:11:34  No.1217633
>革命でソ連ができて
この時の革命は第一次大戦を終わらせるための反戦運動だったそうですよ
それがなぜか南進に執念を燃やす国家になったのはスターリンのせいでしょう
>ソビエトの「好意」
サイコパスの好意は支配することですからね

無題
Name 名無し 17/07/01(土)01:13:07  No.1217634
>現代という結果や明治の頃と比べたら余りに偏狭な国家観だったんですかね…

アメリカも含めた白人社会によるアジア植民地の愚民化政策がどういう代物だったのかを知っていて、差別主義の固まりの様な敵国に血も涙もない報復を行なわれるのは解っていた筈だから、断固として国体固辞の姿勢を取り続けるのは、むしろ当然なのではないかな

実際、硫黄島で日本の無数の兵士の屍の上に滑走路を作って足蹴にしながら本土爆撃を繰り返し、空襲で民間人大量虐殺を喰らって更に核兵器を2発落とされた
自国内ですら ← の様な事をやる国に温情を期待する方がおかしい

現代の情報と観点で当時の価値観や判断力を推し量る事が、必ずしも正しいとか正義とか、的を射た正解になるとは限らないのではないかと個人的には思うけど、平和への罪、だからなぁ、無いわ

無題
Name 名無し 17/07/01(土)01:55:14  No.1217635
>・「ソ」軍
連隊長 23-30歳 旅団長 30歳代 師団長 40歳代(最年少は32歳) 方面軍司令官 40-50歳代



あんまり知らんけど
これって大粛清の結果であって褒める所ないんじゃね?

赤軍も5人の元帥の内3人、国防担当の人民委員代理11人全員
最高軍事会議のメンバー80人の内75人、軍管区司令官全員、陸軍司令官15人の内13人
軍団司令官85人の内57人、師団司令官195人の内110人、准将クラスの将校の半数
全将校の四分の一ないし二分の一が「粛清」され、
大佐クラス以上の将校に対する「粛清」は十中八九が銃殺である
こんな事書いてあるよ~((;゚Д゚)ガクガクブルブル

無題
Name 名無し 17/07/01(土)02:22:48  No.1217636      
ソ連軍の東送が日本側でもいよいよ露骨に探知されるようになってきていた昭和20年4月の話であるそうなんですが、4月7日に組閣したばかりの鈴木貫太郎内閣の外相東郷茂徳さんに、陸軍参謀本部より大本営戦争指導班長種村佐孝サンらにより作成された「今後の対『ソ』施策に関する意見」及び「対ソ外交交渉要綱」なるものが渡されているんだそうで

要は日本陸軍としての今後の対ソ方針への要望を纏めたものなわけなんですが、前者では対米戦継続の為には日ソ開戦は絶対に避けるべきとした上で、その為にはソ連に対し

「ソ連の言いなり放題になって目をつぶる」
「満州や遼東半島やあるいは南樺太、台湾や琉球や北千島や朝鮮をかなぐり捨てて、日清戦争前の態勢に立ち返」

…る事も必要だ、としているんですとか

無題
Name 名無し 17/07/01(土)02:25:23  No.1217637      
1498843523432
また、「対ソ外交交渉要綱」の方での、ソ連に認める具体的な譲歩の内容としては

・満州国における居住営業の自由
・志那におけるソ連勢力(略)の拡大強化。要すれば(略)日本軍の撤退
・南方占拠地域における戦後所望する権益の譲渡
・満州国、満鉄、遼東半島、南樺太等については、解消もしくは譲渡することある

…等が列挙されてまして、ある意味、実際の歴史通りの展開でソ連が手に入れた以上のモノを日本から差し出そうという大盤振舞もいい所な案なんですが、中国からの撤兵や満州国の解消とか、そもそもソレを認めると大日本帝国の自存自衛が成り立たないじゃあ!…というんで「大東亜戦争」に踏み切った筈の事項まで含まれてる辺りが、反って当時の切羽詰まった雰囲気をよく反映しているのかも知れませんですのう

無題
Name 名無し 17/07/01(土)02:25:49  No.1217638      
因みに種村佐孝サンが、自著で昭和20年7月27日早朝、連合国による「ポツダム宣言」を知った際の陸軍内部の反応について回想されてるんですが、曰く

「(宣言に)ソ連が加わっていない事に関して二様の判断が生れた」

「(一)ソ連は戦後の世界政策上、中立条約を破って対日参戦し、永久に日本を敵に廻すようなことを好まないからこれに加わらなかったのだ」

「(ニ)ソ連は対日参戦を秘匿する為に殊更その名を加えなかったのだ」

「易きを求めるという意味で前者を希望判断し、今更スターリン首相の賢明を期待するのであった」

…との事だったんだそうで

無題
Name 名無し 17/07/01(土)02:26:32  No.1217639      
1498843592675
先述の通り当時既に極東ソ連軍の臨戦態勢は日本側に捉んでいましたし、ヤルタの対日参戦密約の情報そのものすら入っていたという話もあるんですが、そうした情報が有ってなお「易きを求め」てしまう、というのが追い詰められた側の心理というものなのかもですな

ただ、同じく種村サンの回想記によると、それから程ない7月30日、

「極東兵力増強に伴うロシヤ課の対ソ情勢判断を作戦室で聴取した」

…そうなんですが、

「白木ロシヤ課長は、ソ連の対日参戦は8月10日頃であろうと極言していた。その際作戦課の連中に、対米必勝の自信なく、日本の前途を対ソ外交のみに頼ろうとする風が漲っているので、私は『作戦課の任務は作戦必勝への善謀あるのみ、顧みて他を言うな』と大喝して席を立って」

…しまったんだそうな

無題
Name 名無し 17/07/01(土)02:38:00  No.1217642      
1498844280131
種村サン自身がソ連の善意を当て込んだ戦争収拾案に早くから深く関わっていた事実からすると、手記のこの部分は些か白々しく感じられちゃう所もあるんですがw

ただまあ実際、当時の展開を今から見てみれば、「日本に好意を有している」はずで、その協力を期待していたソ連サンが、実際には好意どころかその真逆の意図の持ち主であることが、他ならぬ優秀なIJA自身の情報収拾で日に日に裏付けられていたわけなんですよね

かといって今更対ソ接近も転換できず、寧ろその打ち切り自体がソ連の対日参戦のトリガーになりかねないとくれば、種村サンの苛立ちというかストレスも相当なモノだったのは想像に難くない所ですし、或は「作戦課の連中」に浴びせた大喝の行き先の半ばは、自分自身だったりしたのかもですねえ

無題
Name 名無し 17/07/02(日)22:32:46  No.1217910      
1499002366829
連合艦隊参謀長だった宇垣纏サンの戦時日誌で、1942年2月13日、緒戦の連勝に沸く当時の日本の様子を記した部分が有るんですが、

「(日本陸軍)参謀本部員等はソ連問題を楽観し(略)兎や角云うことなしと云うも、現在関東軍抑えあるは梅津司令官にして之に嫌焉たる部下には司令官の更迭運動を計るものあり。更に東條首相も対ソ開戦すべからずと云う明徹なる観念を欠くと思わるる節あり(略)注意を要す」

…なんて有りまして、すでに対米英戦に踏み切った後でもというか、寧ろ南方作戦が予想以上に順調に進捗した故というか、関東軍内に今こそ北へ向かうべき!という動きが有って、海軍側にも警戒されていた、って話みたいなんですな

その動きを止めていたのが、後に昭和天皇に「ソ連は友好的です!」と上奏した梅津サンだった、ってのも後から見たら因縁めいてる所かもですが…w

無題
Name 名無し 17/07/02(日)22:33:43  No.1217911      
1499002423349
因みに1945年2月の梅津サンの上奏の5日後に、元首相の近衛文麿サンがやはり昭和天皇に上奏文を提出しているんですが、その内容はソ連の協力の下に米英に徹底抗戦すべし、という梅津サンの意見とは寧ろ真逆で、既に欧州ではソ連が東欧諸国に共産もしくは親ソ政権を次々樹立して、東アジアでも同様の工作を行っている故にソ連への接近は危険とした上で、

「(日本の)少壮軍人の多数は我が国体と共産主義は両立するものなりと信じ居るものの如く」
「共産分子は国体と共産主義の両立論を以て彼らを引きずらんとしつつあるものに御座候」

…として、

「昨今戦局の危急を告ぐると共に一億玉砕を叫ぶ声次第に勢いを加えつつあり(略)かかる主張をなす者はいわゆる右翼者流なるも背後よりこれを煽動しつつあるは、これによりて国内を混乱に陥れ、遂に革命の目的を達せんとする共産分子なり」

…と指摘していましたり

無題
Name 名無し 17/07/02(日)22:35:08  No.1217912      
1499002508357
近衛サンによれば

「そもそも満州事変、支那事変を起こし、これを拡大して遂に大東亜戦争にまで導き来たれるはこれら軍部内の意識的計画なり」

…だそうなんですが、その正否は取りあえずおいても、実際落いつめられた日本内でそもそもソ連を長年仮想敵にして来た筈の日本陸軍内でも親ソ的な空気が濃厚になっていたのは先述の通りでして、例えば種村サンの前任の戦争指導班長で、鈴木貫太郎首相補佐官に転出していた松谷誠陸軍大佐サンが作成していた終戦後の「日本国家再建方策」なんかも

「ソ連は、わが国体と赤とは絶対に相容れざるものとは考えざらん。ソ連は国防・地政学上、われを将来親ソ国家たらしむるを希望しあるならん」

「米の企図する日本政治の民主主義化よりも、ソ連流の人民政府組織の方が将来日本的政治への復帰の萌芽を残し得るならん」

無題
Name 名無し 17/07/02(日)22:40:45  No.1217913     
1499002845013
…という、親ソ反米思想に基づいたモノになっていたりするんだそうで、そういう意味ではこのままじゃ日本は共産国家になっちゃうYO!という近衛サンの危惧も由なしという訳ではなかったようなんですな

また余談ですが、戦前ソ連のスパイだったリヒャルト・ゾルゲ=サンが逮捕された際、一味の一人として投獄された尾崎秀実サンが、獄中で自身の活動と目的に付いて語っているんですが、曰く

「私が頻りに心に描いたところは(略)ソ連の力を借り(略)日本自体の社会主義国家への転換を図る事でありました」

「日本は南方への進撃においては必ず英米の軍事勢力を一応打破し得るでありましょうが、その後の持久戦により消耗がやがて致命的なものとなって現れてくるであろうと想像した」

無題
Name 名無し 17/07/02(日)22:41:40  No.1217914      
1499002900748
「英米帝国主義との敵対関係の中で日本が(略)ソ連の援助を必要とするでありましょう。更に、中国共産党が完全なヘゲモニーを握った上での志那と、資本主義機構を脱した日本とソ連の三者が緊密な提携(略)英米仏蘭等から解放された印度、ビルマ、タイ、蘭印(略)民族共同体として、前述の三中核体と密接なる提携に入る」

…ことを目指していたんだそうで

言わばまあ、共産版「大東亜共栄圏」ともいうべきものを目指していたらしい尾崎サンは、1944年に死刑執行されてますので、戦争終結を見届けることはかなわなかった訳なんですが、戦争末期に戦後まで見据えたソ連接近策が日本上層部内で取り上げられて事を知ったら、ある意我が意を得たり、と喜んでたかもしれないですなあ…

無題
Name 名無し 17/07/02(日)23:31:59  No.1217924
・・・・・中々何ていうんでしょうか・・・・・
ifモノで有りがち?な
もし日本が連合国に優勢だったら?とか
西側と東側に分断された日本…なんての並みかそれ以上に嫌に現実感有るコトが有り得たんですね…
良くも悪くもアメリカ追従的な現代日本じゃどうも思い起こし辛いコトですけど…それらが多少なりとも尾を引いて戦後の幾つものアジア圏の内戦や国内での拉致問題に諸派らによるテロ・工作・宣伝活動等様々な事が有ると思うと尚更に…

引用元: http://cgi.2chan.net/f/res/1217380.htm

最後の関東軍―勝どきの旗のもとに (光人社NF文庫)
佐藤 和正
光人社
売り上げランキング: 184,894