無題 Name 名無し 17/03/10(金)13:10:31  No.1206886

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測距は大事
サイバーホビー 1/6 WW.II ドイツ軍 砲隊鏡&測距儀 【75022】
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無題
Name 名無し 17/03/10(金)15:25:18  No.1206890
ここで話すのもあれだが艦これwikiの15m測距儀の小ネタがすごく濃い・・・

無題
Name 名無し 17/03/10(金)16:00:21  No.1206895
艦これwikiは、「知識はあるけど発散する場所がない!」って軍オタ層の貴重な受け皿だからなぁ。

これで引用元などの記載がしっかりしていれば、他の場所でも広く使われるのに、そこがあやふやな記事が結構あるから、引用を躊躇してしまう。

無題
Name 名無し 17/03/12(日)07:53:58  No.1207229      
>15m測距儀

艦橋トップの他に各主砲塔にも1基ずつ装備されてるわけですけれど、日本海軍側で同測距儀の開発担当だった青木小三郎海軍大佐さんによると、コレが15m測距儀が15mになった所以なんだそうで

要は「大和」型戦艦では副砲塔に「最上」型巡洋艦の主砲塔を流用した訳なんですが、レイアウト上主砲塔の測距儀がギリギリ副砲塔に接触しない長さに合わせた結果、決められたのが15(正確には15.5)mの基線長だったんですとか

副砲塔の配置次第では、もっと長大な測距儀になってた可能性もあるみたいな感じですけれどw
そうすると大和型の測距儀の開発って、艦体の設計は元より、艤装の詳細もあらかた決められた段階まで待って始められた、って事なんでしょかね

無題
Name 名無し 17/03/12(日)18:08:13  No.1207271
レーダーの無い時代だとこれだけが頼りだもんな
ある意味まだまだアイボールセンサーの延長だ

無題
Name 名無し 17/03/12(日)22:16:04  No.1207310
レンジファインダーというよりそれに付随する火器管制システムの話になっちゃうかもですが、WW1前の1906年のエゲレスで、A・J・H・ポーレン=サンなるある民間人が、英国海軍本部に「揺れながら航走中の艦から、遠距離の目標に正確に照準する」装置のアイデアを持ち込んできたんだそうで

この提案は海軍トップのフィッシャー提督にたちまち気に入られ、ポーレン=サンとの間には装置が予定通りの性能を発揮したなら10万ポンド、更に将来の調達ごとに高額のロイヤリティを支払うとの独占契約が結ばれたそうなんですが、そこは画期的な新機軸のアイデア商品の常というべきか、いざ実物の製作に取り掛かると様々な問題が噴出して、開発難航となってしまったんだとか

そしてそこに横やりを入れてきたのが、英海軍内の技術関係者サンたちで、自分たちだってポーレン=サンの装置並みの物ぐらい出来らあっ!と提案してきたんだそうなんですな

無題
Name 名無し 17/03/12(日)22:17:35  No.1207311      
10万ポンド+αを払わなくて済むなら…とエゲレス海軍首脳はたちまちぐらつき、遂に1912年にポーレン=サンの装置の不採用、契約破棄があえなく決定されて、翌年当時海軍大臣だったW・チャーチル=サンが

「海軍本部はポーレン・システムを採用する意思はなく、海軍部内の専門家によって開発された、より満足すべきシステムに依拠していくつもりです(略)私はこの結論に、海軍における私の同僚たちの説明と、海軍本部が当然依拠すべき専門家たちの助言の導きによって達したものであります」

…なんて議会報告していたりするんだとか

ただ問題は、海軍側がポーレン=サンの装置の代替として用意したものが、やはり完成までに数年の試行錯誤を要した挙句、機構のあちこちを既に完成していたポ氏の試作品からパクっていた上(戦後の1926年、ポーレン氏への3万ポンドの賠償金の支払いが命じられたとか)性能的にもポーレン・システムより劣ったシロモノだった事だったんだそうで

無題
Name 名無し 17/03/12(日)22:18:52  No.1207313      
要は海軍側の機構のメリットは予算節減という点と、民間に海軍機密を託さなくて済むという点のみであったそうなんですが、その結果WW1が勃発して、シュトランド沖で英独の主力艦隊が激突した際、光学機器の精度でドイツに劣っていたエゲレス側は、火器管制システムでも優位を得られず、砲弾の不備等も相まって砲撃戦では不本意な経過を辿り、装甲の薄い巡洋戦艦も接近戦を余儀なくされて爆沈連発、なんて事になっちゃったんですとか

無論、仮にポーレン=サンの装置の方が採用されていても、そちらも不充分な性能しか出せなかった可能性もあるので、そこらへんはあくまでIFの世界ではあるんですが、例えばシュトランドで轟沈した巡戦「インディファティカブル」の建造費は約152万ポンドかかってるんだそうで

轟沈した巡戦3隻で大雑把に450万ポンドの損失として、更に艦と共に失われた水兵さん達の犠牲までもが、10万ポンドちょいを惜しんだせいだったとしたら、余りに皮肉な結果って事になると思うんですが…実際、どうだったんでしょかねえ

無題
Name 名無し 17/03/13(月)17:15:29  No.1207340
イギリスがユトランド沖海戦で三隻の巡洋戦艦を吹き飛ばされる羽目になった原因ってmesh氏のおっしゃる通りドイツの射撃精度がイギリスを圧倒してたのとイギリス艦が数撃ちゃ当たる思想で弾薬庫に詰めきれないほどの弾薬を積みこんでたからなんだよなあ

無題
Name 名無し 17/03/13(月)18:00:08  No.1207341
100発100中の砲一門は100発1中の砲100門に勝るってのは、積める大砲の数が限られている軍艦ではそう間違った考え方でもないんだよな。
ちょっとオーバーな表現ではあるけど。

無題
Name 名無し 17/03/13(月)20:46:43  No.1207354
陸軍の火砲も昨今の先進国ではネットワーク化やら誘導砲弾やらで門数減らされる傾向

無題
Name 名無し 17/03/13(月)23:27:41  No.1207370
東郷平八郎が本当に言いたかったのは、政治は経済に動かされ、軍事はその政治に突き動かされて、本来必要な軍備がない中戦争しなきゃいけないことも多いから、俺たちは軍人の本分と与えられた役職を全うし、せめてその点で他国に負けないようにせよってことだろ。

立場上言えないけど、それ以前に兵力で優越しなきゃいけないし、それが望めないなら戦端を開くことなんざ論外。避戦に力点を置くべき。
それがいくらかでも言動に現れたのが艦隊派への肩入れなんでしょ。
(但し国力の限界まではさすがに見通せなかった模様)

無題
Name 名無し 17/03/13(月)23:41:37  No.1207371      
どこの軍隊も「あるもので何とかしろ」
が主旨なので無い方は『訓練に制限なし』とか
そっち方向に進むしかないわな

日本のフネの砲撃散布界は狭いので
逆に回避しやすかったという皮肉・・・

無題
Name 名無し 17/03/14(火)16:08:09  No.1207411
>>散布界
レイテ沖の米駆逐艦の回避法だね。
一方で、スラバヤ沖の顛末とか、大和のそれがどうも怪しかったらしい(仕官の手記か何かで出てきたんだっけ?)なんて話も最近聞いて、コレもどうだったんだろうなあ、などとも。
大和のはアウトレンジは出来ねえよって程度の話だったったらそりゃそうねと思うんだけど、どっか構造的におかしいんじゃないか見たいな話だったような記憶も。
二次大戦で、日本海軍が上げた砲による大戦果って飛行場攻撃とあとなにあるべ。

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Name 名無し 17/03/14(火)22:12:12  No.1207443      
MIKASAPAINTING
日本海海戦のIJN旗艦「三笠」の艦橋を描いた有名な絵で、トーゴー=サンのちょうど頭の上で士官さんが測距儀を除いてるんですけど、コレがエゲレスはバー&ストラウド社製のF・A・2型測距儀なんだそうで

アーチボルド・バー=サンとウイリアム・ストラウド=サンの二人がエゲレスでこの形式の測距儀(二重像合致式)を発明したのが1880年代末の事だそうなんですが、この新発明にいち早く飛びついたのが我らが日本海軍だったんだそうでして、1894年に同じく英国で建造された巡洋艦「吉野」に搭載されて到着した同社製測距儀には製造番号”No4”が刻印されていたんだそうな

当時の日本海軍が、如何に最新鋭の軍事技術入手に熱心だったかが窺える話ではあるんですが、面白いのがこのバー&ストラウド社製測距儀の取り扱い法を初めて学んだのが、日露戦争で有名な秋山兄弟の海の方、真之さんだったりするんだそうで…w

無題
Name 名無し 17/03/14(火)22:14:36  No.1207444      
その後日本海海戦の際、実はロシア側戦艦にも同社の測距儀が搭載されておりまして、奇しくも日露が同じエゲレス製兵器を用いての激突!という形になったそうなんですが、御存じのように海戦は日本側のワンサイド・ゲームに終わるわけなんですな

この結果について、露戦艦蟻寄る…「オリョール」乗り組みだったある水兵さんが戦後発表した手記に描く所によりますと

「日本側は各砲塔、各砲台に測距儀があったが、ロシア側は1艦に2個しかなかった。その数少ない測距儀が被弾したり、測距士が倒されるとどうにもならなくなったのだという」

…との事で、要はまあ、測距儀の数というか、日本側の大人買いの前にロシア艦隊は敗れ去ったのでスキー!という説明がなされているんだそうで

無題
Name 名無し 17/03/14(火)22:16:46  No.1207445     
1489497406072
尤も、戸高一成さんの著書によれば、実際に日本側の各艦が積んでいたバー&ストラウド社製測距儀の数は前部及び後部艦橋に1個ずつ計2個だそうで、ロシア側と条件は変わらなかったみたいなんですな

ただ、ロシア側は折角塔載していたこの最新測距儀の取扱訓練さえ不充分であったのに対して、日本側は取り扱いに習熟するだけでなく、従来の砲側照準を廃して、艦橋でこの測距儀を用いて正確に測定した諸元を各砲台に伝え、特定の砲台の射撃データで更に修正した後本格的な射撃に入る照尺統射法を既に確立していたんだとか

要は同じ種類のハードウェアを積んでいても、ただ装備として持っていただけか、砲撃管制システムの一環として体系づけた上で使いこなしていたか、という違いが明暗を分けたみたいなんですが、日露両艦隊が砲火を開いた距離(6千メートル)での命中率の差は3倍にもなったそうです

「百発百中」を実現するのも楽じゃあない、ってことなんでしょかね…w

無題
Name 名無し 17/03/15(水)00:17:56  No.1207472
>要は同じ種類のハードウェアを積んでいても、ただ装備として持っていただけか、砲撃管制システムの一環として体系づけた上で使いこなしていたか、という違いが明暗を分けた

そして、それがWW2で日米の明暗も分けたんだな・・・。

無題
Name 名無し 17/03/15(水)00:24:16  No.1207475
なるほどなあ。海軍は議論の文化があって合理主義だったから、東郷平八郎の言葉にも論理があると言いたいのか。

事これに関しては、俺にはそんな気はしないがな。ただ、百発百中の砲一門云々の話は、より細かい意味では、人間を砲に例えて人間教育を論じたものかもしれないね。
使える有能な人物、腕のいい職人が、如何に貴重かと。

だって精神論で100倍の敵とも戦えるって意味にとったら、まさに太平洋戦争勝てるって話になりかねんもの。
そしてそれは東郷元帥の日露戦争後の足跡と嫌な重なり方をする。

>そして、それがWW2で日米の明暗も分けたんだな・・・。
いつの時代もソフトウェアが死命を制する。そしてソフトウェアは人頼みだ(精神論偏重を否定する意味で)

無題
Name 名無し 17/03/15(水)13:20:38  No.1207509
そもそも砲弾が精密誘導できない時代で百発百中の一門がいいなといっても存在しないわけで、だから測距儀の数を増やそうという風になるわけだな

>そして、それがWW2で日米の明暗も分けたんだな・・・。
>いつの時代もソフトウェアが死命を制する。

日本海海戦は測距儀でWW2ではレーダーだったという訳ね

無題 Name 名無し 17/03/15(水)15:59:04  No.1207523      
1489561144262
各分野で急速に進む技術革新の煽りを受けるのは本家エゲレス海軍でも避けがたかったそうで、例えば1912年頃にアームストロング社で製造された15インチ艦砲は3万5000ヤードの射程を実現したそうなんですが、この時点の英海軍の距離測定器は1万6000ヤードでもう適正な数字が出せなかったんだそうなんですな

折角他に勝る強力なパンチ力を持っていても、狙いをつけられないド近眼ボクサーみたいな状態になってたわけで、コレが後々WW1で痛い目を見る遠因でもあったわけなんですが、一方ライバルの独海軍では、測距儀は専らカール・ツァイス社の製品が占めていたんだそうで

シュトランド沖海戦の時、独主力艦が積んでいたのは基線長3mほどのモノだったそうなんですが、機構としては英の二重像合致式より更に精度の高い立体視式を採用しておりまして、乗員の練度の差も相まって、砲撃精度で優位に立てた原動力の一つになったんだとかなんとか

無題
Name 名無し 17/03/15(水)16:00:02  No.1207524      
1489561202482
勿論、流行りに敏感な我が日本海軍、ドイツの技術にも興味津々でして、「海軍砲術史」によりますと、

「1933年ころ日本光学のヤギ貫之技師がツァイスに行ったとき、倒分像立体視式(ステレオ・インベルト)は分像合致式の1.6倍の精度があることを報告してきた。我が海軍はこの6メートル測距儀4本を購入することとし、青木小三郎(先述の方ですね)造兵少佐を造兵監督官としてドイツに派遣し(略)購入にあたらせた。1936年3月ころ舶着し、1本を光学実験部に、1本を砲術学校練習艦山城に装備、1本を日本光学に貸与し、構造調査、研究をおこなわしめた」

…んだそうで

無題
Name 名無し 17/03/15(水)16:01:32  No.1207525      
先述のように、後に青木さんは「大和」型戦艦の15m測距儀の設計に携わるわけなんですが、氏曰く

「測距儀は大きく分けて、英国のバー・アンド・ストラウド社の合致式とツァイスのステレオ・インベルト方式になります。理論的にはステレオ・インベルトのほうが良い事になるのだが、現場で実験した艦本から疑念が出され、従来からの英国式のほうが信頼できると横槍が入った。私はどちらの言い分が正しいか分からず、大いに悩み、結局、折衷案として英式2本に独式1本と双方の形式を組み込んだ3連測距儀にまとめたのです」

…との事で、要は日本海軍内のエゲレス好きは根強かったというか、日本海海戦以来の信頼感から日本海軍最後の戦艦の「眼」は英独折衷になった、って事みたいなんですがw
ある意味では日本海海戦からシュトランドを経て辿り着いた、大艦巨砲の夢の集大成らしい構造ではあったのかもですのう

無題
Name 名無し 17/03/15(水)23:37:26  No.1207545      
https://cgi.2chan.net/f/src/1489588646993.jpg
大型測距儀の光学系っていうのは、当時の技術の最高峰でして
日本で数人しか居ないような職人が時間おかまいなしに研磨・調整していく手作り品。
操作してたら目盛りの移動具合で誰が製作したかわかったそうで・・・

そんなだからこの方式はダメでした取り替えますなんて簡単にはいかず、じゃ「どうせ積むなら両方積もうぜ」という方向に進むのもわからなくもないかなぁと。

Name 名無し 17/03/16(木)01:22:37  No.1207551
>No.1207545
エヴァ劇場版の陽電子砲2射目の照準これが元ネタだったりするのかね

無題
Name 名無し 17/03/15(水)23:47:17  No.1207546      
https://cgi.2chan.net/f/src/1489589237367.jpg
ちなみに61式戦車の砲塔上部にも基線長1mの光学測距儀が乗っちょりますが、展示車輌で光学系がそのまま残されているのは少なそうなのでちょい残念

無題
Name 名無し 17/03/15(水)23:57:52  No.1207547     
https://cgi.2chan.net/f/src/1489589872258.jpg
大和/武蔵の15m測距儀のような大物もあれば
カメラのフラッシュ用シューに取付けられるようなものまで作られてて、こっちは胸ポケットに入るぐらい小さい。
すっかり廃れてしまったが、立派な光学機材なので手軽な距離測定のお供として携行するのも粋かもしれない。

無題
Name 名無し 17/03/16(木)21:50:21  No.1207582      
https://cgi.2chan.net/f/src/1489668621030.jpg
そーいやカニ眼鏡も同じようなモンだっけ?

無題
Name 名無し 17/03/16(木)22:13:46  No.1207586      
https://cgi.2chan.net/f/src/1489670026638.jpg
>カニ目


それは「潜望双眼鏡」という双眼鏡の派生
砲兵(ドイツの88mm対戦車砲兵とか)は別に測距儀とか持ってた

無題
Name 名無し 17/03/17(金)02:34:19  No.1207596      
1489685659191
>取り替えますなんて簡単にはいかず


青木さんの前任として、やはり15m測距儀の開発にかかわった北川茂春海軍技術大佐さんも、ツァイスからの技術導入と15m測距儀の開発について当時の事情を語られてまして、内容的に青木氏と被るトコロもあるんですが、微妙に視点も違う所があって面白かったりします
曰く

「(15m測距儀開発開始時には)各国とも(軍艦の)前檣はますます低く、(測定の目標になる)垂直部分が少なく(略)檣楼測距ではよくて4万メートル(略)になってようやく、敵艦の檣楼上部が不規則な形で見える程度で、そのうえ、陽炎の為ぼやけているのが常であり、3万4~5000メートル以上になると、これまでの合致式では、とうてい測れない。測れたとしても、すこぶる精度が悪くなる。ステレオマーク式か倒分像ステレオ式を用いる他、この欠点を補う方法はないが、残念ながらこれらの型式の比較研究は、ほとんどなされていなかった」

無題
Name 名無し 17/03/17(金)02:35:28  No.1207597      
1489685728581
要は未曽有の長射程を誇る46サンチ砲塔載の新戦艦に、従来のエゲレス式の測距儀では能力不足である…という危惧がまずあったそうなんですが、

「倒分像ステレオ式は(略)理論的には2倍ぐらいの精度を発揮できることは分かっていたが、それ以上の研究もまたなされていなかった(略)昭和8年頃になって、日本光学の八木技師がドイツのツァイス社を見学した際に、同社で倒分像ステレオ式6メートル測距儀がつくられ(略)垂直部のほとんどない目標でも測る事ができ、しかも正像合致式の1.6倍もの精度が期待できるという報告をしてきたが、わが国で新たにこれを実験用につくってみても、少なくとも1、2年はかかるし、さしせまった15メートル測距儀の参考がほしかったところでもあるので、さっそく購入するよう進言した」

無題
Name 名無し 17/03/17(金)02:36:13  No.1207598      
1489685773494
「しかし、どうしたことか艦政本部の主務部である1部(砲熕部)では買おうとしない。かえって直接の責任者でない第2部(魚雷部)の岸本鹿子治氏が、戦術的価値をみとめ、異例ではあったが、6メートルのものを4台購入することに成功したが、あとから考えてみれば、これが非常な幸いとなった。大局から見ても、また経済的にも時間的にも適切であった。岸本氏は、当時、必ず爆発するものとして、我が海軍でも、ひさしく研究をやめていた酸素魚雷のすぐれた性能に着目し、その実行力でついに世界に誇る、ただ一つの立派な魚雷を完成した人である」

…んだそうで、色々とご苦労があったようなんですが、保守と革新の相克は何時の時代でも兵器行政にはついて回る問題なのかも知れませんですな…w

無題
Name 名無し 17/03/17(金)15:53:50  No.1207624
ドイツの方がイイってのはみんな薄々わかってたんじゃないかねえ

でも長年やってると色々なしがらみとか出来てきちゃうんだろうな

無題
Name 名無し 17/03/17(金)21:15:16  No.1207646     
1489752916654
>ドイツの方がイイ


北川さんはその後いよいよ「大和」型用の39式15m測距儀の設計にかかるわけなんですけれど、設計方針としては倒分像ステレオ測距儀を2重にした構造をとる事としたそうでして

「ツァイス式は逆像の2個の測距儀を一つの筒に内装し、一人の測手で測る構造だが、他の大型測距儀の様に二重測距儀、すなわち4個の測距儀を内装して、二人の測手で測るものとする。そのため個々の精度がおちなければ、一重の一倍半、すなわち22.5メートルの測距儀に相当するので、もっとも力を入れて各部の構造を研究し、決して精度が落ちないという自信を得た」

…そうなんですな

無題
Name 名無し 17/03/17(金)21:16:12  No.1207647      
ただ、測距儀の完成を見る前に、昭和11年末に予備役に編入された北川氏は日本光学に籍を置いたものの、15m測距儀の研究設計は青木さんに引き継いで手を引くんですが、

「私が海軍を退いてまもなく39式が設計変更された。39式の逆分像ステレオ二重測距儀を逆分像ステレオ一台と、正分像合致式二台、計三人の測手でする測距儀に改造した。改造そのものは、測距儀の内部にそれほど変更をくわえないですむからよいが、合致式は二台あっても遠距離目標の時には、まったく役に立たぬものであった。私はこんな目的の為に、逆分像ステレオの二重測距儀を設計したのではないので、非常に驚いた」

「その理由は、山城に塔載したツァイス式測距儀の実験で、逆分像ステレオ式はよかったが、中には測りにくい装置があって、それを操作できる測手がなかなか得られないというものであった」

無題
Name 名無し 17/03/17(金)21:17:40  No.1207648      
1489753060817
…そうで、

「大観巨砲主義、遠距離砲戦主義のご本家が、このように戦術的要求を、みずから軽視したことは理解に苦しむ一事である」

…と北川さんは憤慨されてたりしますw
この設計変更で、実際の製作に当たる日本光学への図面引き渡しは予定より遅れた昭和14年となり、昭和15年9月には多摩川に近い津田山の工場で15m測距儀の組立をはじめ、「大和」および「武蔵」竣工のころにはちょうど2艦分が完成していたそうです(当初予定の製造台数は6艦分、昭和16年末頃残りはキャンセルされたとの事)

価格は一台40万円、主砲塔三基と前艦橋で一艦四台、二艦分で計320まんえんのお買い物だった訳なんですが、北川氏曰く「時価(※昭和38年)にすると10億円以上」とのことですので、大雑把に企業物価指数でみると現代(平成27年)が昭和38年の約2倍ですから、現代の20億円ぐらい…って事なんでしょかねコレ(適当

無題
Name 名無し 17/03/18(土)07:29:21  No.1207658
優れた装置があっても、それを操作する人間を育てられなければ役に立たん…と
戦争さえなければ優秀な人材を育てられて戦争に勝てたかもしれんのに、戦争のせいで戦争に負けて…あれ?

引用元: https://cgi.2chan.net/f/res/1206886.htm

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